小説『フリースクール奮闘記(短編)『完結』』
作者:下宮 夜新()

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 どんな場所なのかすごく気になっている。すぐに手紙を近くのフリースクールに出してボランティア募集とかスタッフになるための問い合わせをしてみた。
 返事には二十歳以上になったら詳しく話しましょうとあったのでがっかりした。けど、漠然とした将来像だが、子どもの気持ちや考えなど勉強をしたいと思って両親を説得して児童学問のある専門学校に入学したいという考えを持った。この時、僕は初めて『フリースクールのスタッフ』という仕事を意識した。

一九九九年 四月 春 新しい門出

 僕の夢への第一歩である。でも最初は期待外れだった。児童福祉の勉強をしたいとワクワクしながら専門学校に入学したまでは良かったが、少子高齢化のせいか高齢者や障害者の授業が多かった。こうなったらもう独学しようと思いたつ。

二〇〇二年 三月 桜が少しずつ咲き始めている

 何だかあっという間に専門学校を卒業してしまった気がして仕方がない。僕は今までの福祉勉学に意味はあったのかと思い悩むしかなかった。
 でも夢を諦めたくなかったから就職もせずにフリーターの道を選んだ。だからこそ仕事とフリースクールのボランティアを両立させようと意気込む。

二〇〇四年 一月中旬 まだまだ寒い日が続いている。

 あるフリースクールでボランティアスタッフをさせてもらっている。好きな日にボランティアをさせてもらい、いつもフリースクールの子ども達から新鮮な驚きをもらっている。その反面、今の仕事は土日祝日が大半なのでやる気が激減中。

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