小説『黒子のバスケ〜創造者〜』
作者:蒼炎(小説家になろう)

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*創造者の力*



――――ヒュオッ、パンッ!!
「また決まった!!」
「どーなってんだあのパス!?」
「気がつくともうパスがいって決まってる!?」
皆は黒子の豹変に驚く。


「……!!(存在感のなさを利用してパスの中継役に!?しかもボールに触っている時間が極端に短い!!じゃ、彼はまさか…元のカゲの薄さをもっと薄めたってこと〜!?)」
リコはそんな黒子を見て驚愕する。


「(これが黒子の…!!)」
火神もまた、黒子のプレイに驚く。


「(元帝光中のレギュラーでパス回しに特化した見えない選手…!!噂には聞いてたけど実在するなんて…!!これが、『キセキの世代』幻の六人目…!!)」
「(それだけじゃない…、彼もすごい…)」
リコはもう1人の元帝光中の二軍キャプテンを見る。



――――キュッ、ダムッ。
「よっと。」
楓は楽しそうに笑いつつ、ドライブをしかける。



「なんだ!?あいつの動き、読めねぇ!!」
「あいつ、同じ人間か…!?速ぇ上に複雑だ…!!」
楓は疾風のごとくコートを掛ける。


「まだまだいっくよー!」
ダダムッ、キュッ、ダムッ、パッ!


「フェイントってレベルじゃねー!」
「つか、なんであんな体勢から打てんだよ!?」




「(なんてスピードと迫力なの…!!いえ、それ以上に彼の動きが読めない…!!ふつう、あんなテンポが不規則かつ高速に変化したら本人もまともに動けないはずなのに、なんで…!?)……っ!?」
リコは彼の動きを見てさらに驚く。




――――キュキュッ、シュッ、シパッ。

「なぁっ!?ターンアラウンドで回ってる最中にシュート!?」


「なんであんな高速に動いてんのに打てるんだ…!?」
黒子、夏希、朋美以外の全員が驚く。


「相変わらず、すさまじいプレイをしますね…」
「オンリーワンのプレイだからすごいと思うんだけど?」
「なんでもいいよ、あんなにかっこいいプレイするんだから。」
と、3人はのんきに話す。


「(あんなデタラメな動きじゃ誰もついていくことなんてできない…。しかも、誰も見た事もしたこともないプレイを…!?)……っ!?」
そこまで考え、リコは1つの答えにたどりつく。


「(まさか、彼がもう一つの噂の…!?うそ、ウチに来たっていうの…!?『キセキの世代』を超えるとすら言われていた “創造者”が…!?)」
楓を信じられない目で見る。


「ハハッ、やっぱバスケは良いなぁ!」
楓は楽しそうに動く。そして、


――――ッピ。パシ!
「あっ!(しまっ…あいつら2人の動きに気を取られすぎた…!!)」
日向はパスが渡った相手を見ておののく。それは、


「火神!!」
―――ッパ!!


「うわぁあっ!?信じらんねぇ!?」
「1点差だ!?」
外野がどよめく。


「ったく、だれか1人でもしんどいのに…。3人同時なんて冗談きついぜ…。」
「まったくだ。」
日向と伊月が苦々しそうに話す。



――――キュッ、ダムダムッ。
「チッ。」
2年の1人がつらそうにパスを出す。―――しかし、



バチィッ!
「あっ」
黒子にスティールされる。



「よっしゃぁ!いけ、黒子ぉ!!」
1年の大半は勝ちを確信する。が…


――――ガンッ。
「は?」
フリーでレイアップを外す黒子を見て固まる。


「ったく、だから弱い奴は嫌なんだよ。」
火神が走り…


――――ガシャンッ!!
「ちゃんと決めろ、タコ。」
そう言い、ダンクを決める。






「うわあっ!?1年が勝ったぁ!?」
周りのみんなが騒ぐ。


「ははっ。まぁ、味方なら頼もしい限りか…。」
日向は彼らを見つつそうつぶやいた。



「(とんでもないのが来たわね…。でもなんでうちに来たんだろう?)」
リコは『キセキの世代』が入ってきた事を喜びつつ、そんな疑問が浮かぶ。


まぁ、あとでいいか、とリコはその疑問をしまう。今後のチーム作りに胸を膨らませて。
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いかがでしたか?ようやく楓の力が出せました。小説上では伝えずらいのですが…。
ではでは。今後ともよろしくお願いします。

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