小説『緋弾のアリア 最強の言霊使い』
作者:みんちゃん(アットノベルス)

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まさかこんなことになるなんてな

いきなりチャリジャックに遭うは、空からちっこい女の子が飛んでくるは。

まじ勘弁して欲しい。

こんなことを予測できるやつは、いないだろう。あっ、一人いる。まあ、でも基本的にはいないだろう。


「いやぁぁぁぁぁ!!!」


俺の名前は、唯咲燐(ゆいさき りん)、今叫びながら自転車を爆走させている。

だってさ、


「 その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります 」


朝からこんなことに逢えるなんて燐ショック。

ごめん。今のはなしにしといてください。

だいたいなんでこんな目に朝から遭わなきゃいけないんだ?

俺がなんかしたかよ。何もしてないぜ、情緒不安定な女の子に襲われたり、怒られたりしていたくらいだ。

でも俺がいるこの学校ではこんなこと日常茶飯事ではあるのだが如何せん朝である。面倒臭いのである。



東京武偵高校、そこは武装探偵――――通称武偵を育てる育成機関だ。


武偵とは簡単に言えば帯刀、帯銃を許可された金で動く警察のようなものだ。



「燐!!!!」

「およ、キンジか。お前も朝からいい運動しているな。」


で、今横に来たのは遠山キンジ。探偵科――――探偵術と推理学による調査・分析を習得する学科――――のEランクというなんともパッとしない奴だ。ただあることをすると実際の能力に戻るのだが...

まあ、俺一人ならなんとかできるが、キンジを置いて行くわけにはいかない。さてどうしたものかと考えていたら...


「あんた達!頭を下げなさい!」


って声が聞こえたらちっこいピンク色の髪の女の子が飛び降りて来たのだ。


「キンジ、お前は助けてもらえ。」


そう言って全速力でキンジから離れる。後ろから爆発音が聞こえてきたが気にしないことにした。



「Winds Lord(風よ)」




そう言って俺は自転車から飛び降りる。

そしたら自転車が爆発した。ああ、ばいばい。俺のチャリ(泣)

当然のように爆風が来たわけだが、その風を操作してキンジ達が飛んでいったであろう方へと向かう。


で倉庫についたわけだが、そこには脱がそうとしているキンジと脱がされかけている気絶した小学生?がいる。


「キンジ、お前........................」


「ち、違う。これは不可抗力だっ「ロリだったのか」」


「ちがう!!!溜めてそれかよ!なんでぱっと言わないんだよ。」


「キンジ ロリコン チッコイノ オソッテル キモイ」


「誤解だって言ってるだろ!!」


「安心しろ、ロリコンの友達紹介してやるよ」


「いらねーよ、ていうかだんだん離れていくなよ!」


知らねーぞ、そんなおっきな声出してたら



「ヘンタイーーーー!」


そりゃ起きるわな。


「さっ、さささっ、サイッテー!!」


「キンジ先輩サイテー」


「燐はうるせー!!」



と漫才をしていたが外からの轟音がそれをやめさせた。



二人は陰に隠れ俺は


「Wall of the winds(風の壁よ)」


と唱え銃弾を弾いた。

続いて


「Bullet of the light(逝け光の銃弾)」


と唱え目の前にあるセグウェイを鉄屑に換えた。


「うそ!? 今のはなに?」


「今は驚く暇なんてないんじゃねえの?すぐ来るぜ」


そう言って倉庫に入ろうとしていたセグウェイを足止めする。


「オイ、チビ! お前は来ねえのか?」


「なっ、うるさいわね。今行くわよ」



神崎も応戦しているが、パッと見10台はいたから、迎撃は望めない。



「あ、俺弾切れだわ。頼んだわ」


「なっ、ちょっと待ちなさいよ」


しばらくして音が止むと、


「――――やったか」


キンジが冷静にいつもより幾分か低い声で呟く。

新学期早々なっちゃいましたか、『ヒステリアモード』

要点だけ纏めると、性的興奮によって身体能力が上昇する体質なのだ。


「ちょっと減っただけ。またすぐに出てくるわ」


「強い子だ。それだけでも上出来だよ」


「……は?」


突然のキザッぽい口調にに戸惑う神崎。無理もないか。オレも初めて見たときは殺してしまおうかと考えた。


「ご褒美に、ちょっとの間だけ――――お姫様にして上げよう」


さて、キンジがやるみたいだし俺は観察でもしておこうかね。





おや、終わったみたいだな


「そうだ、キンジお前捕まっとけよ。」


「燐、あんまりからかわないでくれ」


「そうよ、アンタみ、見てたもん」


そう言いながらスカートのホックをガチャガチャしていた。


なるほど、壊れてしまったのか。


まあ、キンジがあとは何とかするだろうと思い、俺はその場から退散することにした。

教室に戻る途中銃声や罵声が後ろから聞こえてきたが気にしないことにした。


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