小説『緋弾のアリア 最強の言霊使い』
作者:みんちゃん(アットノベルス)

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コメントをいただきありがとうございます。

お詫びと訂正がございます。

コメントに寄せていただきましたように早速修正させていただきました。

修正箇所:2ページ目の『そして事なきをえた』より以下の文字が消えていました。

その部分を大幅修正させていただきました。

たいへんご迷惑をおかけしました。

また感想やアドバイス、間違いなどございましたら是非コメントをお寄せください。間違いなどはできればその日のうちに修正させていただきます。



では本編をお楽しみください



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「燐は今もだけどキンジ!あなたも入学試験はSランクだったでしょ!」


懐かしいな、そんなこともあったな。たしかあん時は何故かキンジ『なっていた』んだよな。で俺とキンジが残ってタイムオーバーだったかな。

教師狩りをしていたら知らないあいだに二人だけになっていたんだっけ?


「なのに今はEランクなんかをやってるじゃない?気になっただけよ」


そう言ってチビは何処かへ行った。


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次の日、キンジは自由履修を受けるために戻ってきた。

そう、強襲科――――別名『明日なき学科』――――にだ。


何でそんな縁起でもない呼び名が付いているのかと言うと、この学科は危険度が他の学科と比べて高く、卒業時生存率は97.1%。要するに無事卒業できずに死ぬ奴がいるということだ。


キンジと燐は入学試験の時に教師をすべて倒したと有名になり、英雄扱いされている。

で、キンジが帰ってきたと聞いてみんなお祭り騒ぎだ。



帰り際キンジに聞いてみることにした。



「キンジ、久しぶりの強襲科はどうだった?」


すると


「最悪だ」


そう言い不機嫌そうに歩く。満更でもないくせにな。


「……でもあんた、人気者なんだね。ちょっとビックリしたよ」


「こんな奴らに好かれたくない」


「それにここの皆は、あなた達に一目置いている気がするわ」


それはもう、入試の時やらかしちゃったからな。

しばらく歩いていると突然振り返り


「ねえ、キンジ、燐。」


俺たちも止まりそちらを見ると、


「ありがとね」


「勘違いするなよ。俺は『仕方なく』強襲科に戻ってきただけだ。
事件を一つ解決したらすぐに探偵科に戻る」


「分かってるよ。でもさ......」


少し間が空いて


「あそこにいるキンジ達、ちょっとかっこよかったよ」


そう言ってまた歩き出す。

キンジはすごく赤くなっている。

見てないことにしよう。


「あたしになんか、ここでは誰も近寄ってこないからさ。実力差がありすぎて、誰も合わせられないのよ。......まあ、あたしは『アリア』だからそれでもいいんだけど」


「『アリア』?」



いつもと違うイントネーションで自分の名前を呼んだアリアにキンジが首を傾ける。


「独りってことだな」


「そう、一人ぼっち―――あたしはどこの武偵高でもそう」



「で、ここで俺達をドレイにして『トリオ』にでもなるつもりか?」


キンジが悪戯っぽく言うと、アリアは何が面白いのかクスクス笑い出した。


「あんたも面白いこと言えるじゃない」


「面白くないだろ」


「面白いよ?」


「どこがだよ」


全くだ。俺もいるんだぜ?イチャイチャすんなよな。


「やっぱりキンジ、ここに戻ったとたんにちょっと活き活きし出した。昨日までのあんたは、なんか自分にウソついてるみたいで、どっか苦しそうだった。今の方が魅力的よ」


「そんなことない」


そんなことあるだろ。強襲科でのテンションは普段より高めだったぞ、お前。自分では気付いてないんだろうけど。


「俺はゲーセン行くけど燐はどうする?」


「いや、遠慮しておこう。今から任務(クエスト)だ」


「そうか」


そう言って互いに逆の道を歩み出す。

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