踏切の警報器が鳴り止まない。ここは開かずの踏切だ。いつまでも五月蝿く鳴っている。それはこう言っていようだった。 “死ねばいいのに・・・。” 僕は人生に絶望していた。理由は簡単だ。何をやってもうまくいかないからだ。人間、何か一つくらい、得意な事があってもいいはずだ。しかし、僕にはない。生まれてから一度も、うまくいった試しがない。絶望しても、誰にも文句は言われないはずだ。 さっきも駄目だった。 せっかく入ったバイトをクビになったのだ。