小説『ハイスクールD×D〜転生せし守り手〜』
作者:ブリッジ()

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Life.55〜修行開始、苦悩する小猫〜














ガギィン! ゴッ! ブォン・・・!

アザゼル先生によって、部長を始め、グレモリー眷属の今後の課題が明るみになり、各々が与えられたトレーニングメニューをこなすために修行へと向かった。

俺も現在絶賛修行中だ。

俺はひたすら実戦稽古をしている。

相手は元六大龍王にして、現在では転生悪魔の中の最強の一角である、最上級悪魔タンニーンだ。

俺とタンニーンは空を縦横無尽に駆け回り、旋回しながら激突し合っている。

「はぁぁぁぁぁっ!」

俺はタンニーンの上を取り、発現した金剛爆斧を構え、振り下した。

ブォン!!!

だが、振り下したその一撃を、タンニーンはその巨体に似合わないスピードでかわした。

「っ! その図体でそのスピードは反則だろ! ・・・二天!」

俺は金剛爆斧を消し、双剣を両手に発現させた。

ドォンドォンドォンドォンドォン!!!

俺は双剣の一対である、左手の剣をタンニーンに向け、赤龍砲を乱射した。タンニーンは大きく旋回しながらそれをかわしていく。

「お前もその体格に見合わないパワーを有しているではないか!」

赤龍砲を全てかわしつくした後、大きく口を開けると・・・。

ゴォォォォッ!!!

巨大な火の球をこちらに吐き出した。

「ちっ!」

俺はその場から大きく跳躍し、火の球を回避する。

ドォォォォォン!!!

「ぐっ!」

火の球が地に着弾すると、その場が大きく爆発した。その爆発の余波が思いのほか強力で、軽くその熱気が肌に伝わってくる。

「っ!?」

俺は咄嗟に上を向くと、タンニーンの姿が眼前にあった。俺が爆発の余波で動きが止まっている間に急接近していたようだ。

「隙ができたな」

タンニーンが腕を振り上げながら俺にさらに距離を詰めてくる。

「くっ!」

チッ・・・。

俺はなんとか身を捩り、振り上げた腕をかわす。腕が僅かにジャージを掠め、ジャージが斬り裂かれる。

俺は体勢を立て直し、反撃を試みようとしたが・・・。

「ふん!」

タンニーンは腕を振るった反動を利用し、長くて太い尻尾を俺に振るってきた。

ドゴッ!!!

「がはっ!」

俺はその尻尾を避け切れず、腹にもろに喰らった。

ドゴォォォォォン!!!

俺はその尻尾の威力により、山の斜面に激突した。数本の木々を薙ぎ倒したところでようやくその勢いが止まった。

「どうした? この程度で終わりではないだろう?」

上空から俺に向けてタンニーンが言ってくる。

当たり前だ!

「岩打武反魔」

俺はモーニングスターを発現させ、その鉄球をタンニーンに向けて投擲した。

「むっ?」

タンニーンはそれにすかさず反応し、回避行動を取った。

「ふん!」

俺は鉄球のチェーンを引っ張り、鉄球の進行方向を強引に変えた。

チャリン・・・。

その結果、鉄球とチェーンはタンニーンの脚に絡みついた。

「どりやぁぁぁぁっ!!!」

「ぐぉっ!」

俺は力一杯チェーンを引っ張った。

ドゴォォォォン!!!

「ガッ!」

俺はそのまま山の斜面にタンニーンを叩き付けた。

ドォン!!!

俺はモーニングスターを手放すと、その場から跳躍し・・・。

「村雨」

長刀、村雨を発現させ、切っ先を山の斜面に叩き付けたタンニーンに向けた。

「消し飛べぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!!」

ゴォォォォォォォォッ!!!

目一杯力を込めた赤龍砲をタンニーンに向けてぶっ放した。

「舐めるな!!!」

タンニーンは口を大きく開け、先程よりも巨大な火の球を吐き出した。

バチィィィィッ!!!

赤龍砲と火の球が激突し、その場でせめぎ合いが始まった。

「・・・・・・ぐっ!」

せめぎ合いを始めたが、俺の赤龍砲の方が僅かに威力が劣っており、火の球が俺の赤龍砲を四方八方に拡散しながら徐々に俺へとにじり寄ってくる。

「くっ・・・そ・・・!」

バシュン!!!

俺は堪え切れず、回避行動をとった。俺の僅か横を火の球が通過していく。

「ちっ、まだまだこれからだ!」

俺はすかさず体勢を立て直し、構えると、タンニーン目掛けて突っ込んだ。

「いいぞ、その意気だ!」

タンニーンも飛翔し、俺に突っ込んできた。

「「おぉぉぉぉぉーーーーっ!」」

両者が咆哮を上げながらその距離をどんどん詰めていく。俺とタンニーンが接触しようとしたその時!

「おらぁ! お前ら一旦中断しろ!」

「「!?」」

突如轟いた第三者の声により、俺とタンニーンは目と鼻の先でピタリと止まった。そして、同時に声のした方向に振り向くと・・・。

「ったく、お前ら熱中し過ぎだ」

そこには、額に皺を寄せ、頭を掻いているアザゼル先生の姿があった。










・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・


「うめぇ! 久しぶりのまともの飯だ!」

俺はアザゼル先生が差し入れしてくれた部長手作りの弁当を勢いよく口に放り込んでいった。

「朱乃が作った弁当もあるぞ。そいつも食ってやれ。互いに火花散らしながら作った力作だぞ」

「ごっつあんです!」

俺はとにかく弁当を腹にかきこんでいった。

超うめぇ! まともな飯を食うのは久しぶりだ。飯はもっぱら野草だったり、キノコだったり、とっ捕まえた魚や野生動物ばかりだったからな。

「にしても、随分と派手にやりあったな・・・」

アザゼル先生が山に視線を向け、嘆息しながら言った。俺も釣られてそちらに視線を向けると、そこにはところどころ斜面が抉れ、木々が吹き飛び、煙が上がった山の姿があった。

「・・・あー、随分と派手にやっちまったなぁ」

俺は額に遠く見るように手を当てながら言った。

「ハハハッ! 夢中になり過ぎて気付かなかったぞ!」

タンニーンは豪快に笑いながら言った。

「ところで、皆と別れてから何日ぐらい経ったんですか?」

「あっ?」

「いやー、修行初めた当初は合間に飯休憩とか入れてたんですが、7日目ぐらいからはほとんどノンストップでやってたんで、時間の感覚が・・・」

それを聞いたアザゼル先生が呆れた表情をした。

「・・・全く、お前ときたら・・・、今日は人間界で言うところの8月8日だ」

8月8日・・・、俺がこの山に来たのが7月29日だから・・・。

「もう10日も経ったのか」

なんというか、あっという間だったな。

「リアス嬢の下僕を名乗る者ならばそのくらいでなければ務まらぬよ。リアス嬢の下僕になりたかった者はそれこそ山ほどいるのだからな」

タンニーンがそう説明してくれた。

駅でのあの黄色い声援はすごかったからなぁ、それを考えりゃ、部長の眷属になれたことってすごい名誉なことだよなぁ。

「ま、その甲斐あってか、だいぶ力が付いてきたみたいだな。だが、もう一度あのヴァーリに勝つとなりゃ、これでもまだ心許ないがな」

だよな〜。駒王学園での一戦では彼我の戦力差は結構あった。その差を戦略でカバーして何とかギリギリで撃退に成功した。あいつは見たところ、頭も相当切れそうだから、何度も小細工は通用しないだろう。やっぱり、俺自身がヴァーリに追いつかないとな。

「そういえば、ヴァーリが撤退する前に何かしようとしてましたが、あいつは何をしようとしたんですか?」

アルビオンが必死に制止して、さらには、あの美猴って奴が力付くで止めようともしていた。

「ああ、覇龍(ジャガーノート・ドライブ)のことか」

「ジャガーノート・ドライブ?」

「魔物を封印した類の神器ってのがいくつか存在するんだが、それらには独自に制御が施されている。ブーステッド・ギアやディバイン・ディバイディングもその例だ」

ブーステッド・ギアにはウェルシュ・ドラゴンのドライグが、ディバイン・ディバイディングにはバニシング・ドラゴンのアルビオンが封じてあり、それらのドラゴンを力にしているわけだな。

さらに続いた説明によると、それらは厳重に制御されており、その状態から力を取り出して宿主が力を振るえるにしている。赤龍帝や白龍皇のような神器の場合、それを強制的に解放し、一時的に神にも匹敵する力を得ることができるという。それを覇龍(ジャガーノート・ドライブ)という。ただ、それを行うには大きなリスクが2つある。1つは寿命を大きく削ることと、もう1つは理性を失うことらしい。

「周囲を全部破壊し尽し、自らをも滅ぼしかけてやっと停止する。その力を操ることは事実上不可能なんだが、ヴァーリの奴はその身に有する膨大な魔力で数分間のみ操れる・・・はずなんだが、あのときにアルビオンや美猴の反応から察するに、まだリスクは伴うみたいだな」

その話を聞いてタンニーンがむぅっと唸り始めた。

「現白龍皇は覇龍(ジャガーノート・ドライブ)に目覚めているのか? ならば問題だぞ。かつての赤と白の戦いも、先にあの力を目覚めた者が勝利を得ているからな」

「そうなんですか・・・」

となると、次戦った時にそれを使われたら俺は確実に負けるわけなんだな・・・。となると、俺を早く・・・。

そう考えていると、アザゼル先生が俺を見ながら首を横に振った。

「仮に、覇龍(ジャガーノート・ドライブ)に目覚めることができても、絶対に使おうと思うな。お前には仲間も大事にしてくれる主もいるんだ。あんな明日を捨てた力は使うべきじゃない」

「・・・わかっていますよ」

だよな。苦難も、ただ乗り越えても意味がない。俺自身のエゴで部長達を悲しませたくはない。

「ところで、話は変わるが」

「?」

「お前は朱乃のことをどう思ってる?」

「朱乃さんですか? 優しくて魅力的な女性だと思いますよ・・・ただ」

「ん?」

「朱乃さんの心の中にはとても暗くて冷たい闇が見えます。気丈に振る舞ってますが、朱乃さんの心はとても繊細でひどく脆いという印象を受けます」

「・・・」

「それが何なのかはわかりませんが、俺は部長と同じくらい朱乃さんのことを放っておくことができません」

俺がそう答えると、アザゼル先生は真剣な目で俺を目を見据えてきた。

「そうか。そこまで朱乃のことを理解できてんなら俺から特に言うことはない。これからもあいつのことを分け隔てなく接してやってくれ」

「言われるまでもありませんよ。任せてください」

俺の回答にアザゼル先生は満足そうな笑みを浮かべた。

「にしても、アザゼル先生も随分とお人好しというか、情に厚いですね。こうして修行にも付き合ってくれますし」

「ハッ! ただ暇を持て余した堕天使だよ、俺は。おかげで白龍皇も育てちまったがな。ま、俺のことはいい。もう1つ問題がある。小猫だ」

「問題? 何かあったんですか?」

俺がそう尋ねると、アザゼル先生は大きく息を吐いた。

「どうにもあいつは焦っていてな。正確には自分の力に疑問を感じている。と言った方がいいな」

・・・ここ最近、小猫ちゃんの様子が少しおかしかった。あと、『自身の力を晒けだせ』言われた時のあの反応。

「少々・・・いや、かなりのオーバーワークをしてな。それが祟って、今朝倒れた」

「!? 大丈夫なんですか?」

「ケガならアーシアに治療してもらえるが、体力だけはそういかん。オーバーワークは確実に筋力を痛める。ゲームまでの期間を考えたらそれは危険だ」

「・・・」

小猫ちゃん。あの子にいったい何が・・・。

「昴。お前を一度連れ戻せと言われてな。グレモリーの別館に一緒に戻るぞ。と言うことだ。タンニーン、少しの間返してもらうぞ。明日の朝には戻すからよ」

と、タンニーンに説明をした。

連れ戻す? 何だろう。

俺は修行を一時中断し、下山することになった。










          ※ ※ ※


「はい、そこでターン。エクセレント。飲み込みが早くて何よりです」

グレモリー家の別館に戻ると、俺は部長の母君とダンスレッスンが始まった。

宮仕えした時にダンスや舞踊は一通り嗜んでいたので習得するのはそれほど苦ではなかったのだが・・・。

「あの、何故ダンスのレッスンを?」

俺は気になったので尋ねてみた。

「あなたには、いずれリアスと共に社交界にも顔ださねばならないのですから。今の内に少しでも覚えねばなりません」

「私とリアス様が、ですか?」

「っと、口が滑りましたね、そういうこともあるかもしれないという話しです」

俺が部長と社交界か・・・。命令なら同席するが、堅苦しいのは苦手なんだがな。

俺はもう1つ気がかりなことがあったので尋ねてみた。

「それと、小猫ちゃんは大丈夫なんですか?」

「心配には及びません。ただのオーバーワークですから。ゆっくり身体を休めれば回復するでしょう」

とりあえず、身体に大事がなくて何よりだ。けど、問題は・・・。

「・・・失礼ながらお聞きします。小猫ちゃんはその身に何を抱えているんですか?」

こんなこと、小猫ちゃんのいないところで聞くべきではないんだろうが、俺は聞かずにはいられなかった。

俺が尋ねてみると、部長の母君は話してくれた。

2匹の姉妹猫の話を・・・。

2匹に仲の良い猫がおり、その猫はある悪魔に拾われた。やがてその姉妹猫はその悪魔の眷属になった。

その猫は妖術に秀でた種族であり、魔力の才能にも長け、やがて、仙人にしか扱えない仙術まで発動できるようになっていった。

姉妹猫の姉は、僅かな期間で主を超える力を得てしまい、やがて血と戦闘を求める邪悪な存在へと変貌していった。

力の増大が止まらない姉猫は、ついにはその主を殺害してしまい、『はぐれ』へとなり果て、挙句は追撃部隊すらも壊滅し、最大級に危険な存在となってしまった。

その後、姉猫の追撃を一度中断すると、残った猫に責任を追及することとなった。

『この猫もいずれは暴走するかもしれない。今の内に始末した方がいい』

そんな意見が大半を占める中、その妹猫を助けたのがサーゼクス様だった。サーゼクス様が助命を嘆願し、サーゼクス様自らが監視をすることで上級悪魔の面々を説得し、事態を収拾した。

しかし、信頼していた姉に裏切られ、他の悪魔達に責め立てられた妹猫のショックは大きく。その精神は崩壊寸前だった。そこで、その妹猫をサーゼクス様の妹である部長に預けた。妹猫は部長と出会い、少しずつ感情を取り戻していった。そして部長はその妹猫に名前を与えた。

小猫と・・・。

「あの子は元妖怪、猫又です。それも、その中で最も強いとされる猫&#39752;(ねこしょう)の生き残りであり、妖術だけではなく、仙術すらも使いこなす上級悪魔の一種です」

「・・・」

俺が聞かされた小猫ちゃんの過去は、壮絶で悲しい過去だった。












          ※ ※ ※


ダンスレッスン終了後、本邸へと移動すると、俺は小猫ちゃんの元に向かった。

コンコン。

部屋をノックすると、中から出てきたのは朱乃さんだった。朱乃さんは俺の来訪に少々驚いた素振りを見せた。

入室すると、ベッドに小猫ちゃんが横になっていた。その頭には、普段はない猫の耳が生えていた。

「昴君、これは・・・」

「事情は部長の母君から窺ってます」

俺は朱乃さんの言葉を手で制止ながら言った。

小猫ちゃんに視線を向けた。

特に怪我などは見られない。この氣の乱れから見るに、著しく身体が疲労しているのだろう。

「よう。勝手ながら、話は聞いた」

「・・・何をしに来たんですか?」

俺から視線を逸らし、不機嫌な声で小猫ちゃんは言ってきた。

「ま、見舞いだ。ほれ、厨房借りて、身体に良いもんを作ってきた。温かい内にゆっくり食べろ」

俺は持ってきた特製のお粥を小猫ちゃんのいるベッドの横にある台に置いた。

「無茶もほどほどにしろよ? それで身体を壊したら元も子もないからな」

俺が小猫ちゃんの頭を撫でようとすると、スッと小猫ちゃんは手でそれを止めた。

「強くなりたい・・・」

「えっ?」

「強くなりたい。裕斗先輩やゼノヴィア先輩、朱乃さん、昴先輩ように心と身体を強くしたい。ギャー君だってどんどん強くなっています。私はアーシア先輩のように回復の力もありません。・・・私は役立たずです。戦車『ルーク』なのに、一番弱い。このままお役に立てないのは嫌です・・・」

小猫ちゃんは目に涙を溜めながら言った。ハッキリとした声で。

「小猫ちゃん・・・」

「でも、この力は・・・、うちに眠る猫又の力だけは使いたくない・・・。あんな力、いらない。あんな思いをするなら・・・、姉様のようになってしまうぐらいなら・・・」

俺が初めて見る、小猫ちゃんの心からの感情だった。悲しみに染まった小猫ちゃんの表情。

この子には、まだ力を受けとめる心も、その勇気もまだ持てていない。ここで俺がいくら言葉を尽くしても、この子は受け止められないだろう。

「昴君、後は私に任せてください」

「・・・わかりました。お願いします」

俺は踵を返し、部屋の外に向かった。俺は扉の前で立ち止まり・・・。

「小猫、これだけは言っておく。お前の今抱えているそれはな、いつまでも逃げ回ることはできない、何処かでそれと向き合わなければならないものだ。いつか選択を強いられることになるだろう。その力を受け入れて戦うか、その力を拒んで死ぬか」

「・・・」

「お前が恐れているのがその力なのか、それともその力を持っている自分自身なのかは知らない。もし、その力が怖い言うなら・・・」

俺は小猫ちゃんの方に向き直った。

「力なんて所詮は力だ。そこに善も悪もない。力は、ただそれを持つものの都合で振り回されるだけだからな。だから、逃げるな。恐れるな。その力は、周りを不幸にする可能性があると同時に、大切な者を守ることができる可能性も秘めているんだからな」

「・・・」

「俺が今言えるのはこれだけだ。後は、自分で答えを出せ」

俺は、それだけ告げ、部屋を後にした。











・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・


部屋を出て、俺に宛がわれた部屋に向かう俺。

「・・・」

皆、いろんなものを抱えている。

朱乃さん、小猫ちゃん、ギャスパー・・・。

かつては部長も、木場も・・・。

俺に何ができるかはわからない。けど、少しでも皆が抱えているものを軽くしてやりたい。

そして、その選んだ選択が、その者に幸せをもたらしてほしい・・・。

「とりあえず、俺は、今俺がしなければならないこと、するべきことをしよう」

俺は自室に戻り、早々にベッドに潜り、一晩グッスリ睡眠を取った。

翌朝、早々に身支度を整えると、山へと戻り、修行を再開したのだった・・・。










続く

-56-
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