#11
勇太とともに俺と楓は、数馬に命じられた
お使いの最中だった。パソコンが二台破壊された数馬はインターネット通じて本体を既に入手してあるのだというが。改造の為それと、これから使うための小道具造りの材料を秋葉原に探しに着ていた。
「つうか、なんで若頭のお前が子分の数馬の言うこと聞いてんだ?」
俺は、気になってファミチキを食べている勇太に聞く。
コイツ本当に老舗極道組の若頭か?
「俺と奴は、親子杯じゃなくて、兄弟杯を交わしてるんだ。
俺にとっての田中は子でも、数馬は弟だからな。」
ファミチキを食い終えビニールから肉まんを取り出す。
「関係でいうと『俺>田中』で『俺=数馬』『数馬≧田中』『田中>組員』ってことになる
アヒッ、幹部以下組員以上が数馬、田中の位置だな」
肉まんを食い終え次にフライドポテトを取り出した
「『数馬≧田中』の意味がわからないな。」
ひたすらにファミマできたてキッチンを貪るその横では、ジャンクパーツを探しまくる楓は、携帯電話で数馬と話をしているようだ。
「俺の中ではほとんど同等な立場だが、杯事関係でいうと田中の方が下ってだけだ。」
おにぎり(手巻 うなぎ柚子こしょう味)を取り出した。
「さぁ、数馬のところで行くぞ。」
楓が、俺と勇太に声をかけた。