小説『solitude alliance 』
作者:銀虎()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

#16


用意周到で賢明な奴らは、発煙筒なんて用意してやがった

そして。大型バイクの集団は曲芸のりか?

気をうしなった力士にアメフトマン、ボクサー空手家を器用に拾いあげて

走り去っていった。

催涙効果までは入っていたらしい目が厳しい

「若頭、他の奴らは大丈夫だろうか?」

いぶし銀の効いた声が勇太にかけられた

「・・・・・・とても心配だが」

催涙効果が染みている今は何もできない

目が開かないんだから

「カズマ・楓と天に連絡とれるか?」

勇太の声がした

「目が利かない。」

「目が開かなくても、画面を見ずに携帯くらい使えるだろ?」

「・・・・それもそうだな」

俺は、携帯を操り楓に電話をかける

3コール後に留守番サービスに移り変わった

「でない」

オレはそのままの状況を報告した

「あいつ等なら、大丈夫だろう。田中あの長曾我部ってやつに組員を送らせろ

大至急だ」

怒鳴るような伝達が勇太から田中に伝えられた

「カズマ、急いで戻るぞ」

「GPSか?」

「いや、攻撃の回って事だ」

「総攻撃?」

「このまま、終れない。落とし前はつける」

勇太の猛禽の目は光っていた。

-17-
Copyright ©銀虎 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える