小説『solitude alliance 』
作者:銀虎()

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#19



パサッ



チェックメート



と、五枚のトランプが目の前に振り出される

スペードAとJ、ダイヤのA、ハートのAとJ



笑いを堪えかねているそんな様子で金髪のイギリス人が行った

その服装はイートンジャケットの高校制服



「三傑勝負ノ一つめハいただキまシた。」

日本語に慣れ切れない外人にしては流暢な日本語が吐き出される



目の前にいたマッシュルームカットの眼鏡もやしっ子のブレザーを着た

小柄の男子は落ち着いた様子で5枚のカードをめくる



ダイヤの3 クラブの3、4ダイヤの3



この四枚をまくった所でイギリス人の口がまた動き出す



「そンな弱イテでハ逆転ハムリだ。アタしのカちだヨ」

マッシュールームは一言もしゃべらずカードをめくる



スペードの3



金髪イギリス人 A と J のフルハウス



マッシュルームカットの日本人は 3のフォーカード



マッシュルームカットは黙ってチップを手元にかき集めた

そして、ポケットからハンドトーキーを出して

高い澄んだ声で

「徳川、勝利。」

短く言った。



金網の張られ囲まれたペンタゴンリンクに放送が入った

「オタクの英人負けたらしいぞ。」

やや大柄な格好で柔道着にしては薄く、空手着にしては厚い胴着を着たはだしの男がいた

「あイつのヨうナ三下に期待なドゥしていない」

身長2mは余裕に超した。筋肉マキムキの短パンのみは着用した角刈り薄金髪の角刈りロシア人が鼻血をタレながら言った

「お前ウォ倒セばイーブンだシな。」

気味悪く笑うロシヤ人は、体勢低くタックルしてくる。



シュシュ



飛燕のような速さの打撃で喉元に左足親指が喉に突き刺さる



ブグッ



ロシア人は泡を吹いて倒れた。



「織田、KO勝ちです。」

金網の外にあるマイクがちゃんと拾えるように大きな声で言った。



「リーダー?これで、2:0だ。この勝負に意味はないよな」

ダークスーツを着た青年が目の前にいた。

黒ぶちの眼鏡をつけたアメリカ人にいった。

「俺たちにも、メンツがある。最後くらい戦え。」

「意味のないことは嫌いなんだ。俺の負けでいい」

「豊臣、不戦敗」

「2:1でDer Eremitの勝利。」

「保険の女性のハッピー・スラッピング 撮影開始です。」









「ご苦労、豊臣、織田」

先ほど、ロシア人とアメリカ人の相手をした男達が立っていた

「いえいえ、マスター。」

マッシュルームカット少年といっても差し支えない青年が黒革張りの一人掛けソファーに数人の奉公女性を従えて座っていた

「早速だが、新しい三傑挑戦者が来た」

「間は、少ないが新しい挑戦者が入った。」

「珍しいですね。スパンが短い」

織田がいった

「弔いをしたいらしい。」

徳川は三枚の写真を出した

「見覚えがあるだろう」

写真の下にマジックで名前が書かれていた

実部 数馬 、羽丹 雄大、 雨策 楓

「負け犬だ。」

徳川は嗤う

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