#5
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少し昔の流行歌の着信がなり、俺は目を覚ました
『 楓 』
画面に記された携帯の通話ボタンを弱く押す
「はい、もしもし」
寝起きのしわがれた声で答える
「なんだよ、不貞寝していたのか?天?」
「うるさいな・・・俺だって傷つくのだ」
俺は電話の中だけで楓にだけ少し甘える癖がある。
性同一性障害なのか男性恐怖症なのかのよくわからなく
専門医の見解も出ない状況なのが俺だ
俺だってどっちかわからない
「凛の葬式が明日なのだが・・・・出れるか?」
楓のやさしい声が心に響く
「着いて行ってくれる?」
「勿論さ、そらを一人で行かせる訳ないじゃん」
こいつは、本当にあまり心を許すと色々つけ込まれるので
あまり、許すものではないのだが・・
「ありがとうね」
俺の仲の僅かばかり乙女心が俺の口を勝手に動かすのだ
「分かった」
結構淡白に斬られて、結構覚める俺も居た。
ピッピッ
『長曾我部 元気』
楓の次に信頼を置く人物に電話をかけた。