小説『ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士』
作者:涙カノ()

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第5話=ギルド黒猫団=


=第20層=

攻略組みは早いね〜もう30層近くまで突破してるよ…
何回かボス戦にもあれから参加したけどそろそろ足手まといになりそうだから
下でレベル上げの最中の俺…正確には俺たちです。

「そっちいったぞ!!」

「おう!…爆砕斬!!」

俺はこちらへ向かってきたモンスターに振り下ろし、その衝撃でできた石つぶてを喰らわせる。
表現で言ってみるとなんか弱そうな技だけどSAOでは役に立つんだ、これが。

「やったな、リクヤ!」

こいつは俺がいま仮だけど入団してるギルドのリーダー、ケイタだ。
俺は勝手がわからないけど…『月夜の黒猫団』に所属させてもらってる。

「あぁ!…向こうはどうだ?」

「キリトたちもやったみたいだ!」

あ、ちなみに今の俺の格好は【Title・ラタトスクの騎士】ってのを選択してる。
これもテイルズオブシリーズの主人公のなんだけどすさまじい2重人格キャラなんだよな、この人。
今までに獲得したのは一番最初の【抜刀騎士】、【黒衣の断罪者】、【胡散臭いおっさん】、そしてこの【ラタトスクの騎士】。

…話を戻したほうがいいよな……
これもまた腐れ縁なのか俺がさっき言った向こうのほうにはほかのメンバー、そしてキリトがいる。
最初あったときはびっくりしたけどな…

「ここらで休憩しとこうよ、俺もう疲れた…」

「そうだな…なら一回町に戻るか…」

そういい、ケイタはみんなを呼びに言った。
途中、このギルドと攻略組の違いは何なのか、とか難しい話になったけど考えたってしかたがない…
そう思いながら俺は後ろからついていった。


宿に戻ってそれからしばらく…
20万コルたまったとか、武器を新調しようとかめちゃくちゃ盛り上がってた。

え?展開が急すぎる?始まって2話で物語り終了よりかいいだろ?
…メタ発言ごめんなさい…(by作者)

「…クヤ?…おい、ぼおっとすんなって!!」

「え?…あ…ごめん…で、何だって?」

どうやら俺はぼおっとしてたらしい…それってほぼ寝かけてるんじゃ…って思ったやつ!
当たりだ!夜中に起こされたんだからな〜仕方がないよな!

「だから、サチがいないんだよ!!」

ダッカーのこの発言に俺は完全に目を覚まさせられることになった。

「何だって!?…あてはあるの?」

「ないから探してんだろ!キリトにもケイタがメッセージを送った。今から俺は迷宮区に向かうけど…」

「なら俺は街の中を探す!」

そういい俺たちは分かれていった。

幸い、この街は正義を貫き通すRPGのダングレストという街に似ていた。
追跡スキルが低くても隠れれそうな場所は相当限られる。

「…確かこの街には地下水道があったはず…」

ゲームとはやはり違って酒場には通じる道はなかったが
ようやく地下水道とつながっていると思われる湖のようなものを見つけた。

「…やっと見つけた……おーい!!サチー!!」

地下水道内では俺の叫び声が何度も反響する。
しかし何も反応はない。奥に人影が2人いるのは見つけられたけど…
こういう街で隠れる場所といったらこんな汚い場所しかない。
そう思いながらここまで探してきたのはビングだった。

「…なんだリクヤか」

「なんだとは何だキリト…で、サチは何か悩み事か?」

「よくわかったね…」

俺の質問にサチが答える。
まぁ、ほかの友達に聞いてたゲームでよくありそうな展開に似てたからな…

「リクヤも聞いてもらっていい…?」

「あぁ」

そう返しながらそこらへんの道端に座る。
よかった…抜刀騎士にしてなくて…あれだったら絶対に座ったところだけ汚れるからな…
汚れるなんて概念があるかどうかは知らないけど。

「何でここから出られないの…なんでゲームなのに死ななきゃいけないの?
このことに何の意味があるの?」

「意味…か…」

このゲームの意味…それなりに楽しんでいた俺には見当もつかない…

「たぶん、意味なんてない…」

考えているとキリトがそう答えていた。
意味のないことをやるのが一番つらいことなんだけどな…

「私、死ぬの怖いよ…」

その発言にキリトは目を大きくして驚いていた。
キリトが思ってることはぜんぜんわからないけどそれは普通のことじゃないか?
死んだら可能性がすべてなくなるものだからな…

「怖くて…最近あまり眠れないの…」

この世界は外に出てしまえばいつも死と隣り合わせの世界だ。
そしてサチは前衛。さらに死ぬ確率は上がってしまう。恐怖なのも当たり前だ。

「君は死なない」

「どうしてそんなことが言えるの…?」

さらにキリトの解説?は続く

「黒猫団は十分強いギルドだ。安全マージンも十分とってある」

そして俺がその解説に割り込む?形で引き継いだ。

「それだけじゃない。それにテツオや俺、キリトがいるんだし無理に前衛に出る必要はないしな。
黒猫団全員が全員のことを信頼してる。
いつか、このゲームがクリアされたら現実世界にも戻れるさ」

ぜんぜん上手くはいえなかったけどなんだかんだで安心してくれたみたいだ。
俺もこれでいち早くプレイヤーを助けないとっていう目標もできたし。


そして宿に戻り、サチが無事だったことでまた大騒ぎしっていう時間が流れた。
俺とキリト…知り合いだからという理由で同じ部屋に分けられ眠るためにそこに帰った。

「それじゃあキリト…今日もやるか!」

俺は自分の姿を普段着である赤いT-シャツと黒い少しダボダボな長ズボンに着替えキリトにそういった。
この部屋にはベッドは1つしかない。
そして俺とキリトにも男同士同じベッドで寝るなんて趣味はない…

「あぁ…最初はグー…」

キリトの言葉に俺たちは握りこぶしを出す。

「「じゃん…けん」」

「「ポン!!!」」

じゃんけんで今日はどっちがベッド寝るか決めるのだ。
そして俺はグー、キリトはチョキ…今日の勝者は俺だった!

「よし、やりぃ!」

「…2回連続で寝れると思ったのに…」

キリトはぶつぶつ言いながら近くのいすを並べて簡易ベッドを作り
メニューの確認をし終わったと思ったら速攻で寝てしまった。

「相変わらず早い…どうぞ?」

急にドアをノックする音が聞こえ部屋に入ってもらうと…

「ごめん…眠れなくて…」

サチだった。
そして何が起こったのか知らないけど背中合わせだが一緒に寝ることとなった。
これでサチが安心できるならいいけどな。

「…リクヤ…」

「眠れないのか?」

俺の質問にサチは小さくうなずく。

「一回、ベランダ出てみるか」

俺の言葉にサチと一緒にベッドから降りて小さいが人2人分くらいのスペースのあるベランダに出た。
さっきもいったとおり人2人分なので少しサチとくっついている…

「あのさ、リクヤ…」

「どうした?」

「失礼かもしれないけど…」

ちょっと聞きづらそうにしている…
あぁ、マナー違反だからか…
別に常時公開ってのはいやだけど聞かれるくらいならいいんだけどな。

「あぁ、ステータスのこと?気にしないぜ。…えっと…今のレベルは36かな…」

「そっか…強いんだね…」

レベルを聞いて感心している様子のサチ。
正直、根本のシステムをしってるっていうチートも入ってるんだけどな…
だから、おれ自身の実力じゃない…

「強くなんてないさ…右も左もわからず突っ走ってきた結果がこれだからな…
何度も死にかけたし…キリトの方がすごいしさ」

「ううん…リクヤはキリトよりも強いよ、たぶんだけど…」

多分って…実際はキリトのほうが強いんだけどな…

「リクヤは…怖くないの?」

「死ぬこと…か?…正直言うと怖いかな…でも…
何かしなきゃそれは死んだことと一緒…死ぬことを待つくらいなら行動したいって思うからな」

これは前、アスナから聞いたアスナの行動する理由なんだけどな

「…やっぱり…強いね、リクヤ」

「そうか…なら、その強さでお前や黒猫団を守って見せるさ」

「…うん…ありがとう!」

サチのお礼を最後に俺たちはベッドに戻った。
若干サチの顔が赤かったのは気のせいじゃないと思う…


そして次の日。
ケイタはマイホームを買うため、俺は野暮用ではじまりの街に行くことになった。

「じゃ行ってくるよ。転移・はじまりの街」

するとはじまりの街へ続くゲートが開いた。
俺とケイタはそれをくぐる…
残ったキリト、サチに何も起こらなければいいけど…


=はじまりの街=

「ならあとでここに集合な」

ケイタと待ち合わせ場所を決め別れた。
俺の目的はどうやら幼馴染がここで引きこもっているらしい。つまり、その見舞いだ。
理由は目の前で彼氏に裏切られたから。
彼氏っていうと一番最初あいつの隣にいた男の人か…

考えながら歩いているとやっと幼馴染―プレイヤー名 Yuka―のいる部屋を見つけた。

「おっす。邪魔するよ」

「……」

ショックが大きいのか、口を利いてくれない。
それだけ大きな存在だったというのだろう…

「…いつまで塞ぎこんでんだよ…」

「…るさい…」

「結構長い付き合いのやつがそんなんだったら心配ぐらいするだろ…」

「うるさい!出てって!!」

これ以上は今日も無理そうだな…出て行きますか…
そういい俺は部屋のドアを開ける。

「一応フレンド登録してあるんだからメッセージ飛ばせよ」

この言葉にも無反応…
さすがに好きな人に裏切られるって言うのはつらいもんなのか…
そう思いながら部屋を出て、外に出る。

「そろそろ待ち合わせ場所に……っ!?」

何かいやな予感がした。
俺はすぐさま「先に帰る」とケイタにメッセージを飛ばし先ほどみんなと別れた層に戻った。

「…やっぱりいねぇ!」

周りの人に黒猫団の行きそうなところを聞き込むと
27層の迷宮区にいったらしい…なんでそんな無茶を…!
急いで27層までとび、俺は迷宮区まで走った。


―キリトSide―

油断しなければ黒猫団でも大丈夫なんだろうが…
ちょっと浮かれてる気がするな…

「うっひょう!トレジャーボックスだ!」

すると前でトレジャーボックスを見つけたらしい
待てよ…この状況でトレジャーボックスは罠が…
ま、まずい!!

「待て!!」

だが、箱を開ける手は止まらなかった。
箱を開けたとたん、急にその部屋は赤く光り、扉が閉まった。
そしてどんどん数多のモンスターが召喚されていく。

「トラップだ!!みんな脱出を!」

だが、ダッカーが結晶を掲げるも発動する気配はない…
これは結晶無効化フィールド…それととモンスター召喚トラップ!?

「っ!?ダッカー!!」

俺がモンスターを倒していると結晶を落とし拾おうとしたダッカーがモンスターにやられていた。
もうリンチ状態でやられていて、次の瞬間ポリゴンとなって消えていった…

「うおぉぉぉ!!」

俺はモンスターをさらに斬りさく…
が、次はテツオがモンスターの攻撃を喰らってしまい消えていく…
それを見てしまったササマルも槍で攻撃するが聞いていないらしく吹っ飛ばされ同じく消えていく…

「ササマル!テツオ!!」

俺が…もっと警戒心を張っていたら…

「あぁぁぁぁぁ!!!」

叫び声とともにモンスターをどんどん殲滅させていく俺…でも…
…サチ!サチは!?

「キリト!!」

サチは自分の武器で相手の攻撃を防いでいた。

「邪魔だぁぁあぁぁ!!!」

俺は次々とモンスターを切り裂きサチに手を伸ばす…
同じくサチも手を伸ばすがそれが隙となってしまった…
後ろでは攻撃をしようとモンスターが振りかぶっていた

「っ!?サチィ!!」

「っ絶風刃!!!」

すると聞き覚えのある声がし、そこから風の刃が飛んできた。
その刃はサチを襲おうとしていたモンスターを一発で倒し、奥のほうのモンスターにもダメージを与えていた。

「…はぁ、はぁ…大丈夫か…サチ、キリト…」

その正体は片手で大剣を扱うリクヤだった…


―リクヤSide―

なん…とか…間に合った…

「まずはここを突破するぞ…」

「でも…テツオたちが…」

サチのその泣きそうながらも出した言葉に俺は俺の中で何かが切れた音がした…
こいつらが…俺の仲間を…!

「うぉぉぉぉぉ!!!」

それから何があったのかは覚えていない…
気がついたらモンスターは全滅、生き残っていたのは、俺、キリト、サチの3人だけだった。
体力ゲージはほぼないに等しい状態まで減っていたらしい…

それをケイタに言いにいったらやはり散々キリトと俺は言われていた。
お前らビーターが俺たちにかかわらなければ、とか…な…
そしてそのままアインクラッドから飛び降りることでの投身自殺…
そしてリーダーのいなくなったギルド・黒猫団は解散となってしまった。

「俺はすべてを守るって決めたんじゃないのかよ…!!」

俺は無意識に地面を殴っていた…
俺がもう少し早く追いついていれば…自分の用事なんかよりギルドにおれば…

「リクヤ…」

サチが慰めてくれるが一番つらいのはサチだろう…
仲間をすべて目の前で失ってしまったんだから…

「ごめん…一番つらいのはサチなのにな…」

サチはそれに首を横に振って答える…

「……キリトは?」

「先に行ったよ…また攻略に戻るみたい…」

でも、その攻略もソロなんだろうな…きっと…

「そう、か…サチはどうする?」

「私は…行く場所もなくなっちゃったし…」

そう、サチは無理に笑って見せた…
ここで俺は1つの案を思いついていた…

「なぁ、しばらくの間俺と行動しないか?」

「え?」

「新しいギルドのサチが入るまで、さ。そのほうが安心なんじゃないかって思って…」

正直言えば無理やりな提案だ…仲間を殺した人物が目の前にいて普通は行動できるものじゃない…
でも、サチは違う反応を見せた

「いいよ、しばらくの間よろしくね」

「…あ、あぁ。こちらこそ」

こうして俺はサチとしばらくの間パーティを組むことになった。
しばらくの間がいつかはわからないけどよろしくな、サチ…


〜あとがき〜
今回はサチ生存ルートにしました
でも、ほかの人たちは死んでしまうという…
理由はあれです、ハーレムです←え
ヒロインを一人に絞るんじゃなくてまとめちゃえってことでww
上手く書けるかどうかわからないけどね…
ハーレムはアスナを抜いて、サチ、シリカ、リズ、ユイ、オリキャラでいこうかな…
あと、もう1人オリジナルキャラでましたよ〜名前は適当ですww
名前は「ユカ」で通します。あのだい2話位で主人公に宣戦布告みたいなことをしてたキャラです。
なにかありましたら感想よろしくお願いします…




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