第1話 突然の死、神との出会い(ようするにテンプレ転生)
小学生六年生のころ俺を残して両親と双子の妹は死んだ。
家族全員で外食しに行った時にトラックとぶつかり俺以外は即死だった。俺も重傷ではあったが生き延びた……いや、生き延びてしまったと言った方がいいかもしれん。
家族を失った俺は孤児院に入った。その時の俺はだいぶ荒れていた。
でも、孤児院の皆は俺に優しく接し続けてくれた。
そのおかげで今では明るく過ごせるようになっていた。
だが……
「こんなのってありかよ……」
今、目の前には鉄骨が迫ってきている。
普通なら避けれるような距離だったが、トラックに撥ね飛ばされたせいで体が動かない。
「トラックに撥ねられたところに鉄骨が落ちてくるとかありえねぇだろ……」
まだ孤児院の皆に恩返しを出来てないのに死にたくはない。
しかし、そんなことを思っていても現実は変わるわけでもなく、俺の体に凄まじい衝撃がはしるとともに意識が闇に飲まれた。
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目を覚ましたときは西洋風の部屋にいた。
俺は死んだはずだ。比喩とかじゃなく、本当に死んだはず。そもそもあんなものが落ちてきて生きてたら人間j「あのー、もういいですか?」……人間じゃな「ちょっ!無視ですか!?」……?
「なんですか?というか、誰ですか?」
振り向くと、
「ふふふ、よく聞いてくれましたね。」
そこにいたのは、
「私はオリュンポス十二神の一柱」
神々しい、
「アテ「フクロウ?」違うわよ!私の名前はアテナよ!」
「どう見てもフクロウじゃないですか。」
「これは私の使いを通して話しているだけよ。」
「じゃあ、やっぱりコイツはフクロウじゃ?」
「……細かいことは置いておいて、確認させてもらうわよ。あなたの名前は齊藤悠希よね。」
スルーしたよこの神。しゃべり方も変わったし。
「確かにそうですね。で、なんでアテナ様(の使いのフクロウ)がここに?」
「私の部下が実験で貴方を殺したから転生させに来たのよ。このまま魂を初期化して輪廻に戻すと魂が壊れるからね。」
テンプレどおりだと!イィィィヤッフゥゥゥゥ!!
「貴方、死んだっていうのにテンション高いわね。」
「さっき、十分落ち込みましたんで。」
「貴方を殺した神が「彼を転生させるならリリなのの世界に!」って叫んでたからそこでいいわね?」
その神はオタクなのだろうか?
「大丈夫ですが、その神はどんな実験を?」
「死因はどこまで運命に忠実か?っていう実験らしいわよ。」
だからあんなことになったのか。
「で、貴方が生まれる境遇についてだけど、どんな風にしたい?能力とかも含めて五つまでなら良いわよ。」
「じゃあ、まずは頭を良くして下さい。」
「わかったわ。面白くないけど……」
「いいじゃないですか。二つ目は、家を金持ちにして下さい。三つ目はデバイスなどを作る技術を下さい。あとは、母親か父親をデバイスマイスターにして下さい。そして最後にクロノと知り合いになる確率を上げてください。」
こいつらが叶えば結構なんとかなるだろ。
「……貴方、原作に介入するつもりは?」
「少しはありますよ。でも介入の仕方なんていろいろあるじゃないですか。それに、デバイスマイスターになりたいんです。」
「……わかったわ、その条件で転生させるわ。そこの穴に飛び込みなさい。」
「……わかりました。(いつの間に穴なんて開いたんだろう?)
それでは。」
そう言って俺は穴に飛び込んだ。というかどこまで落ちればいいんだ?底が見えん。
sideアテナ
行ったわね。飛び込まなかったら突き落とそうと思ったけどそのまま飛び込むなんて面白くないわね。……少しオマケをつけようかしら?見ているこっちを楽しませるように。
それにしてもあの娘には困ったものね。元が人間ってのもあるのだろうけど知識欲が強すぎるわ。まあ、だから神になれたんでしょうけど…………さて、あの娘にお仕置きをしに行かなくちゃね。うふふふ。