小説『転生先は新世紀!?』
作者:死神亜夏()

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第零話 終わりの始まり



今日も俺は学校に向かっていた。
俺の名前は「西村拓斗」高校2年の男子生徒だ
性格は大雑把、趣味はアニメ鑑賞、好きな物は二次元の美少女だ、まぁ俗にいうヲタクをやっている。
そんな俺は毎朝、耳にイヤホンを付けmp3プレイヤーで音楽を聴きながら登校している
もちろん聞いているのはアニソンだ。

(あぁ、2次元いきてぇぇ)

俺がそんな事を考えながらアニソンを聞いていた。
そして先ほどまで聞いていたアニソンが終わり新しいアニソンが流れ始めた。

(おっ!残酷か)

何故か俺はいつも聞いている『残酷な天使のテーゼ』が流れ始めた事に興奮した。
そして何故か俺は道路の方が気になった。

(うん?)

俺が道路の方を見た時そこに一匹の猫が飛び出した。
そしてその先から一台の大型トラックがものすごいスピードで走ってきた。

(や、ヤバい!!)

俺がそう思った時には体が勝手に動いていた

「くそぉ!間に合え!!」

俺は、全速力で猫の方に走った、しかしギリギリ間に合うぐらいの距離だった

「うおぉぉぉぉぉ!!」

俺は猫に手を伸ばし猫を掴み安全な方に投げた
そして次の瞬間俺の体にものすごい勢いで何かがぶつかった

(あ、あれ?)

俺は何かがぶつかった気がしたが何がぶつかったのか考える暇のなく俺の体は宙を舞っていた
そして俺の体は地面に叩きつけられた。しかし痛みはなく意識だけがもうろうとしていた

(あ、アレ?どうしたんだろう俺?何かに当たったような・・・アッ!猫!猫は?)

俺は地面に寝たまま見える方向だけ見て猫を探した
そして俺の目線の先にそさくさ逃げていく猫が見えた。それを見た俺は安心し意識を手放した
そして次に目を覚ました所は俺の部屋だった

「知っている天井だ・・・って!さっきの?夢?」

「夢じゃないよ」

「えっ!?」

俺はいきなりの声に驚き声の方向に向いた

「何だい?そんなに驚かなくてもいいじゃないか」

そう喋っている人物は薄く黄色がかった髪の色をしている男の子だった

「えぇ・・って!お前誰だよ!!」

そう俺が聞くと今まで読んでいた俺の部屋の本を本棚に返して言った

「うん?僕かい?僕はミカエル、大天使だよ」

(な、なにを言っているんだ、こいつ?大天使?頭大丈夫か?)

「ふふっ、頭は大丈夫だよ」

「えっ!?なんで!?なんで俺の考えていることが分かった!!」

天使と名乗る少年はこちらを見て笑いながら言った

「ふふっ、答えは簡単だよ、僕が天使だからだよ」

それを聞いた俺は本当にこいつ大丈夫か?と思ったがそこを気にしていたら話が全然前に進まないことを俺は分かっていた
だから俺はこいつが天使であることを認めることにした

「うっ・・仕方ない100歩譲ってお前が天使だとしよう、だとしたら俺になんの用だ?」

「まぁ、一応信じてくれたんだね、で、君に用とは簡単だよ、君はさっき死んだんだよ」

天使はそのことを顔色一つ変えず言った

「えっ?死んだ?」

「そう死んだんだよ、さっき猫を助けたのは夢じゃない現実だ、そしてこの部屋こそが夢、幻想だよ」

「おい、ちょっと待ってくれよ、俺が死んだ?じゃあ、俺が今から行くところは天国か?」

「違うよ、他の所だよ」

「た、他の場所?まさか・・地獄?」
 
「いやいや違うよ、君は天国にも地獄にも行かなくていい、君が行くのは君自身で決める」

「俺が・・・決める・・?」

「そう、君の第二の人生の始まりの世界を」

そう言って天使は不気味な笑みをこぼした。




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