小説『紅の舞う学園』
作者:?DEATH?()

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2話 {続}
 
ギィー
重い音を立てて、ゆっくりと扉を開けた。

「なんだ?てめぇーら。一年のくせして、三年に喧嘩しようっていいだしたのに、そんな人数か?」

挑発しているのか、髪型はロングストレート、目までかかった前髪でよく顔は見えない男がそういった。
やつの後ろには20人ほどの見るからに不良がいた。

「先輩、なに言ってるんですか。僕らはこれで十分ですよ」

後輩らしき男が、後ろにいる5人を指さして言った。

「んだと?てめぇー」

挑発したのに、相手の挑発に乗ってやがる。ただのバカか?

さっき挑発した先輩を、先輩Aとして、挑発しかえした後輩を、後輩Aとしよう

先輩Aがまず後輩のネクタイを引っ張って上に上げた。
後輩はその手をすぐにはらってッチと舌打ちをした。

そこで、先輩Bと後輩Bが現れた。

後輩Bが思いっきり後輩Bを殴ったのだ。

そこから先輩と、後輩の壮絶な喧嘩が始まった。

ドス ボカ 

そんな音すら聞こえてきた。
飽き飽きするような、不良の喧嘩、おもしろみも全くない。
ただ殴って蹴って、

それだけだった。

完全に後輩たちの方が負けていた

ぼこぼこにやられていた。

「はぁ・・・ったく、しゃあねぇ」

俺はそこで出て行くことにした。これ以上やると、後輩の身が危ない。

「ちょっとそこまでにしておけ」

俺は重いドアを一気にあけてそういった。

奴らは何事かとこちらをみている。

「それ以上やると致命傷だぞ?」

俺はそういったが

「あん?誰や?関係ないやつはでてけっつぅーの」

そういいながら近づいてくる。

「まあ、落ち着けよ、喧嘩はしたくないんでな。先輩」

「うるせぇなぁ!」

俺にストレートのパンチを入れてきた。

予想はできてたけど、やっぱり遅い。こんなスピードじゃ、全然止められるよ。

ッバシ

俺は片手で止めて言った。

「喧嘩のやり方。おしえてやろうか?」

「!?」

彼は驚いた顔をした。

「だ、だまれぇ」

こんどは蹴りか・・・ったく忙しいなぁ〜

片足でブロックしてその足で思いっきり腹部を膝蹴りした。

「ッブハ」

前屈みになって腹を抱える。

「てめぇ〜なにしやがる。」

さっきの先輩Bが俺に跳び蹴りを仕掛けてきた。

俺はその攻撃を一歩下がって避け、顔面を回し蹴りで2メートルほど蹴り飛ばした。

「っぐは」

やつは倒れ込んだ

「だ、誰だ?て、てめぇ」

そういいながら俺が奴らのほうへ一歩一歩歩いていくたびに体をふるえさせる

根性のないやつだ。

俺は後輩Aたちのところへ言った。

ッギン

そう音の出るような勢いで、奴らをにらみつけた

「ひぃ」

やつらはすぐに我先にとはしって逃げていった。

「だいじょうぶか?」

「あ、あなたは?」

後輩Aがそういった。

「俺は勝だ」

-3-
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