小説『学園黙示録〜銃を手放すその日まで〜』
作者:MSF()

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ーーーー『ゴゥ…パチパチ………』


暗い夜を真っ赤な炎で照す家がある……


「おい、長男がいきてるぜ?どうする?」


「ほっておけ、警察ももう来る。総員撤退だ。」


家に火を放った武装した男たちは闇に消えていく。
少年は目を覚ました。去り行く男達の姿を見ながら。少年は泣き叫ぶ……


「う……うぅっ!母さん、父さん、椎名!……なんで俺だけ残して死んだんだよ!」


少年は悲しみ嘆いたが、次第に悲しみは怒りに代わる。


「よくも……皆を…家族をっ!!殺してやる!必ずこの手で殺してやる!!」


暗い夜に少年の決意の声が響いていた………














ーージッ…ジッ……ジュボッ


「ーーーフゥ〜……あれから20年か……時間が経つのははえーな。」


煙草を吸いながら呟く男。そう、あの少年である。彼は復讐のために軍隊に入った。今年でもう30歳である。


「……お!いたいた!大尉、また煙草吸ってるんですか?吸いすぎると死にますよ?」


野戦服を着た20代の女性士官が声をかけてくる。


「んあ?別にいいんだよ、俺は別にいつ死んでも。……フゥ〜」


「ケホッケホッ!煙を吹き掛けないで下さい!」


「はははっ!悪い悪い、でなんか用か軍曹?」


「貴方が話をそらしたんでしょ!?……まあいいです。それより将軍が呼んでますよ、指令部にこいだそうです。」


「……なんかやったか俺?」


「さあ?いいから早く行ってください。」


「へいへい、りょーかーい。」


イラクのアメリカ軍基地。何処までもただ青い空がすみわたる……


あの夜から俺は復讐を誓い軍に入りあの男を追い続けた。


俺は奴を見つけ出す為に戦い続けた。


だが2年前、ある知らせが届いた。


あの男、ウラディーミル・カマロフはある取り引きに向かう途中に列車事故で死んだと言う知らせだった。


俺はただひたすら復讐のために戦い続けた。だが奴を殺したのは俺ではなくただの事故だった。


それから俺は戦うのを辞めた。奴を殺す為に戦ったデルタフォースも辞めイラクの基地の武器保管室で勤務していた。


「失礼します。」


「ああ入りたまえ。よく来てくれたな大尉。どうだ武器保管室の仕事は?」


「今日も平和毎日平和ですね〜。……それで話とは?」


「ふむ、大尉。君に頼みたい任務があるのだ。」


「なぜ自分が?ただの管理人ですよ?」


「ただの管理人の階級が大尉な訳ないだろう。君をデルタフォースの隊長だったと知っての頼みだ。」


「………どこでそれを?俺の存在は極秘だったはず。」


「こう言うことだ。」


将軍がそう言うと兵士が入ってきて俺に銃口を向ける。


「すまないな大尉、君は色々知りすぎた。これも命令でな、悪く思わんでくれ。」


将軍が机から拳銃を取り出し、発砲した。弾丸がゆっくりと俺の頭に飛んでくるのが見える。だが体は動かず、痛みもなく俺は頭を撃ち抜かれ死んだ。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいかがですか?
次回で転生シーンをやりたいと思います。
どのくらい読まれてるかわからないので評価ポイントください!
感想も待ってます!

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