「きゃあああああっ!!」
職員室を出て昇降口に繋がる階段から悲鳴が響く。
「手前の奴らは毒島さん、孝君、宮本さんで!!コータと俺は下からくるやつの排除だ!!」
素早く指示を出し奴らを片付けていく。
「ターゲットダウン、黒瀬さん制圧しました。」
「よし、君達大丈夫か?誰か噛まれたりしたやつは居るか?」
「え……いませんいません!!」
「大丈夫みたい、本当に。」
「俺達は学校を脱出する。ついてくるか?」
「え、ええ!!」
昇降口に着いて確認する。コータにハンドサイン(軍や特殊部隊で使う専用の手話の様な物。これからはハンドサインを【】で表記します。)
【止まれ。……ターゲットを視認、数は約10。コンタクト(視認しろ)。】
【了解、ターゲットを視認。排除しますか?】
【だめだ、奴らがやってくる。一人づつ外に移動する。まずは俺から、退路を確保する。その間に皆に伝えろ。】
【了解、グッドラック。】
下駄箱の影からゆっくりとUSPとタクティカルナイフを構えて邪魔な奴らのみをタクティカルナイフで頭を突き刺し倒し昇降口の扉を開ける。
【目標達成。次をよこせ、はしるなよ?】
【了解。】
皆が一人づつゆっくりと移動する。外に移動して駐車場に向かう。
【全員来たか?】
【最後にもう一人が「ガキィィィイン!!」】
最後の一人がさすまたを扉にぶつけて大きな音を立てる。
「デイメット!!皆走れ!!奴らが群がってくるぞ!!コータ!!右に展開!全員がバスに到着するまで援護だ!!皆走れ!!GO!GO!GO!」
「分かりました!!」PASUPASUPASU!
「くそぉっ!!数が多すぎる!二人じゃキツい!早くバスに向かえもうすぐだ!!」
「ぎゃっ!!あ、あ!ぎゃあああああっ」
「卓造!」
「諦めて!噛まれたら逃げても無断……まっ!!ちゃんと教えてあげたのに!どうして戻るのよ!!信じらんない!」
「私、分かるわ。もし世界中がこんなになってしまったのなら……死んでしまったほうが楽だもの……」
「アンタ、それでも医者な……「高城しゃがめ!!PASU!落ち着け!!今は言ってる場合じゃないだろうが!コータ!バスを確保!!窓から援護だ!!いいか高城!一人が取り乱せば皆が死ぬんだ!!」っ!!ご、ごめんなさい……」
「いつまでも支えられんぞ!!黒瀬君!!全員乗った!!」
「毒島、早く乗れ!援護する!鞠川校医!!早くエンジンをかけて!」
「あー、私の車と違う。えーとABC ABC……「……くれぇっ!!」」
「誰だ?」
「紫藤か、クズやろうが。やつの生命力はゴキブリ並みか?」
「もう出せるわよ!!」
「まだ待て!!生存者がまだくる!」
「前にも来てる!集まり過ぎると動かせなくなるわ!」
「あんなやつ助けなくてもいいのに!」
「宮本!あいつがいくらクズやろうであろうと他は関係ない!」
「搭乗確認、鞠川校医出してくれ!!」
「……助かりました。リーダーは毒島さんですか?」
「そんなものは居ない、逃げるために協力しあっただけだ。」
「それはいけませんね……生き残る為にはリーダーが必要です。目的をはっきりさせ秩序を守らせるリーダーが……」
「後悔しますよ……絶対に助けた事を後悔しますよ!!」
「安心しろ宮本さん。あいつについては調べた。君もどうやら俺と同じ様だな?」
「え?」
「ああ気にしないでくれ。」
助手席に座り煙草に火を着ける。
「……ふぅ……これからどうなんだか……」
これから先が思いやられる大和であった……
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