小説『愛されたくて愛されたくない』
作者:水士()

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あの場所から離れた私は別の場所にいた。
あれから五年の月日が経っていた。
私は二人から離れてから、笑顔を絶やさないようにした。
苦しくても悲しくてもひたすら笑い続けた。
笑うようになったら、自然と友達も出来るようになった。
あれから婚約者も出来た。
とても無口な人・・・・
けんたとは全然違う人だよ。
けんたは元気にやっているかな?
あの場所から離れてから店の女の子からは沙耶とけんたは結局別れた事を聞いたけど。
あなたは今は笑っているんだろうか?
沙耶も・・・・
私は二人のおかげで幸せだよ。
あなた達の思い出のおかげで。
私はあの時から人間になれたんだ。
それに今の愛しい人にも会えた。
今の婚約者は私の事を全部理解してくれた。
いまだに人が苦手な事。
私は人を好きになると突き放してしまう事。
何度私があの人に酷い言葉を吐き捨てても
あの人はあきらめず私に愛を囁いた。
気がついたら付き合っていた。
知ってる?
私けんた達から離れてから4年は彼氏を作らなかったんだよ?
正確には怖かったんだけどね。
だけど今の人はそれを全部分かった上でずっと私のそばにいてくれたんだ。
本当に嬉しいよ。
私はけんた達と会った時は二人に愛されたいけど怖いから愛されたくないてっ思っていたけど。
今は違うよ。
好きな人達に愛されたい。
私も愛したいとても難しい事だけども頑張るよ。
愛しい沙耶とけんたへ・・・・
                                        完結

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