小説『影は黄金の腹心で水銀の親友』
作者:BK201()

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第三十一話 皇位簒奪 雷速剣舞




前書き

ああ、想像以上に長引いてるな。ほんとはこの話で流出直前まで持って行くつもりだったのに…

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―――海浜公園―――

「ハアアァァァッ!」

燃え滾る炎を纏いながら剣を振り下ろす櫻井螢。だがカリグラはその連撃を容易く防でいた。

「所詮、櫻井の血統を持っていたところでこの程度ってわけか」

そこには明らかに落胆と侮蔑の表情を浮かべるカリグラ。悔しいと螢は思う。勝手に血統に期待して、勝手にそれを奪っていって勝手に失望しているカリグラに螢は憤慨する。

「ふざけるなッ!」

「ふざけてなどいないさ。勘違いするなよ。これは試合でも闘争でも、ましてや戦争でもないんだ。俺からお前に対する一方的な処刑なんだよ。お前に与えられた役割は俺をどのくらい楽しませるか位のものだ」

一方的な暴論。確かにカリグラの実力は平団員中で最強クラスを誇っていたトバルカインとアルフレートの聖遺物を奪ったことで三騎士と同等ともいえる程度のものとなっている。無論、実際に三騎士と戦えば、経験が足りないカリグラでは蹂躙されることになるだろうが。
それでも平団員内ですら上位に食い込めない螢でははっきり言って役不足。曲がりなりにも彼女がエレオノーレと戦えたのは、戦雷の聖剣(スルーズ・ワルキューレ)とエレオノーレ自身が手心を加えていたからに過ぎない。よって、

「勝ち目なんて端からお前にあるわけ無い」

カリグラはそう判断し、自らの勝利を疑わない。

「ツッアァァァ―――!」

剣を上から斬りつけようとした螢の剣尖はあっさりとカリグラに受け止められる。カリグラは未だに創造を発動していない。仮に発動していれば螢は自らの身体が腐り落ちる事となっていただろう。カリグラは剣を力任せに振るい、螢を吹き飛ばす。

「ガアァァッ!」

地力の差によって吹き飛ばされる螢。暴風に襲われる灯のように魂の総量の差、そのものは歴然としていた。そして、どのくらいの時を重ねただろう。薙ぎ払い、切り崩し、叩き付け、打ち下ろす。それらの剣戟は数え切れないほどに放たれ続けた。
だがおかしい、とカリグラは思う。櫻井螢の攻撃は今の所、まったく意味を為していない。このまま戦闘が続こうともその事実は変わらないはずだ。にもかかわらず、螢の目に諦めは無く、寧ろそれは戦闘が続くほど顕著なものとなっていく。それは圧倒的な魂の差を持つカリグラからしてみれば実に奇妙なことだ。

「何故そんな目をする。お前と俺との差は明らかだろう?にもかかわらずお前は何故、諦めを見せない?」

凪ぎ払う様に放たれた剣尖をずらすように受け止める櫻井。息も絶え絶えといった様子を見せるが、この攻防で彼女が確信したカリグラの評価を口にする。

「一つ、貴方と戦って気付いたからです。貴方は弱い―――ザミエル卿はもとより、藤井君やナウヨックス少佐と比べても貴方は弱い。
確かに、魂の総量でなら私を遥かに勝っているでしょう。ですが、貴方の事は他の人たちに比べて明らかに脅威を感じません」

そう螢は断言した。だがその内容はカリグラにとって怒りの琴線に触れるものだった。

「何だと……お前は、お前も俺がアイツに…アルフレートに劣っていると、ふざけた事を抜かすのか!」

貌には怒りが満ちており、剣を握っている手も力を込めていることが明らかだった。カリグラにとってアルフレートは少なからず憎悪の対象であった。自らが信奉する力という面での理想形の体現者であると同時に、自らを駒として扱う事に不満を抱いている。
アウグストゥスもパシアスも盲信しており、ティベリウスはアルフレートを見ていない。クラウディウスやティトゥスなどは敵だと認識している。
そんな中でカリグラは純粋に超えるべき存在であると妄執していながら下に仕える人間である以上、比較すらされない。故にカリグラは自らがアルフレートに勝っていることを証明する事に固執する。それが彼の本質の一端であるから。

「俺は奴を殺した。なら俺の方がやつよりも上だ!お前に否定されるいわれはない!!」

「後ろから刺し殺すような卑怯な真似しか出来ないのに」

「貴様ァ!!」

カリグラは怒りに身を任せ、櫻井螢を殺そうと剣を振り下ろす。螢はそれを剣で弾きながら後ろへ跳ぶことで威力を減衰させた。
追撃するカリグラ。剣戟は幾度となく繰り返される。横に振り払った剣は伏せて躱された。カリグラはそのまま居合いのように剣を引き抜く。しかし、その一閃は螢が伏せた状態から切り上げるように放った剣戟によって弾かれる。
薙ぎ、突き、振りかぶる。だが、次々と放たれるカリグラの連撃は総ていなされるか躱されていった。

「何故だ!俺に遥かに劣っている貴様が、何故俺の攻撃をくらわないッ!!」

「簡単ですよ。貴方はそれを使いこなせてないんでしょう」

螢の言ったその解は、単純だが聖遺物の使い手にとって致命的な欠点だった。螢の攻撃を単純に受け止めていたことも、カリグラの連撃を螢が防ぎきれていたのも彼自身が聖遺物を使いこなせていないのが原因である。

「藤井君や遊佐君ほどの才能なんてそうそうあるわけ無いわよ。私もそうだったもの。聖遺物って、使いこなせるようになるまで随分時間が掛かるものだし。それにあなた、剣での戦いは苦手?」

カリグラは戦闘に使う聖遺物を今まで持ちえたことが無い。それは彼の聖遺物を奪うという能力の都合上、早々使える相手がそうそういなかったこともある。
更に言えば、カリグラの本来の得物は小剣、小銃の類であり、カインが持つような大剣ではない。黒円卓の(ヴェヴェルスブルグ・)聖槍(ロンギヌス)はカリグラ自身が櫻井の一族、若しくはそれに順ずる者では無いため形を変えようともせず、未だにその形を大剣として保っている。また、彼が螢の魂を欲しているのはそれが原因でもあった。

「今の貴方程度なら、私でも斃せるわ」

自らの勝利を断言する螢。それを聞き、カリグラは憤怒の表情を浮かべながら呟く。

「そこまで言うなら使ってやるよ―――――俺の創造を」

創造―――そう言った途端に空気が変わる。カリグラにとってのそれは諸刃の剣である。奪うという聖遺物の能力上、カリグラの創造は奪い取った他者の聖遺物の能力を自分に合わせて発動する。故に、

「俺に詠唱はいらない。俺の創造はある意味では他者の創造でもあるのだから」

能力の質は当然下がる。自分に都合のいい形に変えてしまうが故に限定的にもなりやすい。何より他者の創造を使う為、反動が大きく痛みという対価を伴う。それでも複数の創造を同時展開できる彼の創造は十分脅威であるといえる。

「創造――― (Briah―― )
天帝の皇位簒奪 (Usurpation Gottes Kaiser)」

瞬間、影が、いや闇が広がり、同時に彼を中心として周りが腐り始めた。そしてカリグラは腕を振り下ろし弾丸が放たれる。
防ごうと剣を構える螢。だが直感が危険だと囁き、それに従ってギリギリで回避を選択する。そして、弾丸が地面や木にぶつかった様子を見て、その選択が正しかったことを螢は理解した。

「躱したか?そりゃ躱すよな。くらえば致命傷だろうからなァ!」

回避されるのは予想していたとばかりに接近し剣を振り上げるカリグラ。螢は咄嗟にで防御するが自らの身体に激痛が走る。

「ッツァ!?」

「ハハハハハ、どうした?俺を斃すんじゃないのかッ!」

これこそカリグラの能力の本質。渇望も創造も他者から奪い取るがゆえに複数の創造を使う。アルフレートの闇を、武蔵の後悔と懺悔を、鈴の人外への忌避を、そして戒の自己犠牲すらも彼の内で染まり放たれる。
故に全ての創造を扱える彼は同時に自らが精神を侵蝕され続ける恐怖に怯える。激痛に苛まれるのは彼が創造を使うたびに他者の渇望に支配されるからだ。高みへと至る過程にいつか自分が食い殺されるのじゃないかと怯えながら彼は戦う。

「櫻井螢、お前の渇望も俺の糧にしてやるよ!!」

故にその恐怖をかき消すために他者の渇望を求め続ける。それが何処までも狂った終わりのない歪な矛盾だとしても。



******



―――遊園地―――

雷光の一閃はエレオノーレの鼻先を掠めて空を切る。その後も続く連撃。彼女の剣戟はヴィルヘルムやシュライバーとはまた違った強さを持っている。それは弛まぬ練磨と積み上げた技巧、潜り抜けた闘争の経験。つまりは、人が人のままに辿り着いた極限だ。
しかし、それらの連撃は総て容易く躱された。一見してみれば果敢に攻め立てるベアトリスによってエレオノーレは劣勢に見える。しかし事実は逆であった。

「貴様の剣は腐るほど見てきた」

その剣筋を総て捕捉しているわけでも、雷速に至る速さを凌駕しているわけでもない。エレオノーレの言っている言葉から理解できることは唯の経験則によってベアトリスの攻撃を予測し、回避しているということだった。
距離を詰め続けるベアトリス。だがそれをエレオノーレとて唯じっとしているわけではない。

「その程度の速さ。ここ六十年毎日見てきたぞ。さあ、これはどうする?」

「シュマイザーッ!?」

放たれる銃撃に驚愕を顕にしながら距離を取って回避する。アスファルトの地面は捲れ上がり、銃口の先にあったメリーゴーランドは蜂の巣となって脆く崩れ去る。

「呆けている暇があるか?距離を詰めねば貴様に勝ち目は無いぞ」

十メートルほどの距離が開き、ベアトリスに向けられるのはパンツァーファウスト。それらを躱しきったベアトリスは事前に螢が戦っていたときに既に知っていたので驚愕はしない。頭を切り替え、距離を詰めんとする。
だが、エレオノーレは果たして砲撃に座して待つような指揮官か?断じて否。つまり、距離を詰めようとしたベアトリスに合わせて動き出し、蹴りを放った。まさにそれは虚を突くタイミング。十メートルの距離を詰めようとしたベアトリスは三メートルほどの誤差が現れ、剣を振り上げた中途半端な状態で無防備なまま側頭部を蹴り上げられた。

「つぁァッ―――!?」

「未熟だよ、貴様は」

吹き飛ばされアトラクションの一つにぶつかるベアトリス。未だに粉塵が立ち込めるその先にエレオノーレは再び銃口を構える。

「立ていッ!」

シュマイザーが届くと同時に剣戟が響きわたる。

「そうだ、それでいい。――――――来い!!」

戦乙女は不退転の決意を瞳に宿しながら駆ける。まだ語りたいことは山ほどあるんだという風に。

「私が犯した罪は (War es so schmahlich,―― )」

自戒と自嘲と少しの自虐。冗談も多分に織り交ぜたこの詠唱(うた)を。

「心からの信頼において あなたの命に反したこと (ihm innig vertraut-trotzt’ ich deinem Gebot. )」

既知からか、きっと将来こんなことが起きるかもしれないと思ったから。

「私は愚かで あなたのお役に立てなかった (Wohl taugte dir nicht die tor' ge Maid, )」

故に私はその時、眠りについた。それを目覚めさせた英雄は私のちっちゃな妹だったけど。その英雄に剣を捧げたいけど。
だけど―――私はあなた以外に仕える気なんてないんです。

「だからあなたの炎で包んでほしい (Auf dein Gebot entbrenne ein Feuer; )」

こんな未熟者で、出来の悪い部下であっても私を譲らないといって欲しい。
今思えば青臭い、少女趣味。言ってて自分で恥ずかしくなる。

「さらば 輝かしき我が子よ ("Leb' wohl,du kuhnes,herrliches Kind!" )」

だから、まさか今のあなたが、こんな夢見る乙女の戯言なんかに乗ってくれると思わなくて。
嬉しくて、恥ずかしくて、未だにお前は小娘だと言われているようでちょっと嫌で。

「ならば如何なる花嫁にも劣らぬよう ("ein brautliches Feuer soll dir nun brennen," )
最愛の炎を汝に贈ろう ("wie nie einer Braut es gebrannt!" )」

このベアトリス・キルヒアイゼンがブリュンヒルデと違うところを見せねばなるまい。私は眠りから目を覚ましましたよ、ヴィッテンブルグ少佐。
だから、いかなる炎も突き破る剣として―――今こそあなたを救ってみせる!


『我が槍を恐れるならば この炎を越すこと許さぬ (Wer meines Speeres Spitze furchtet, durchschreite das feuer nie! )』


「創造 (Briah―― )」

身体が、剣が、魂が戦神の稲妻げと変成する。戦場を照らしたいと、彼女の願い祈った渇望によって。同胞を、上官を照らし、闇を切り裂く閃光に―――英雄達を栄光(ヴァルハラ)へと導く戦乙女のように。

「雷速剣舞・戦姫変生! (Donner Totentanz――Walkure! )」

半端な銃弾などでは、追い抜き追い越し透過する。たとえどんな炎であろうとも今の彼女は燃やせない。



******



―――海浜公園―――

どのくらいの時間が経っただろうか。出来れば短ければいいんだが。全身の腐蝕による痛みを必死に堪えながら、俺に立ち向かう櫻井螢を見て俺は僅かばかりの優越感と共に精神の安定を図ろうとする。

「いい加減に諦めろよ。お前が俺の欠点を見切ったように俺もお前の剣筋を見切りだしてんだ。さっさと諦めたほうが苦しい思いをしない分、楽だろ?」

実際、そこまで今の俺に余裕はない。体中が腐り落ちそうになるのを耐え忍んでいる。人外であることを許容できずに自殺をしたいという願望を必死に堪える。他人である俺に使われたくないと剣を放り投げそうになるのを押さえ込んでいた。
どれも元々は俺の渇望ですらない。だがそれらの渇望は俺を侵蝕している。だから創造(これ)は使いたくなかった。もとより聖遺物を使う人間の渇望など常人からかけ離れたものが多い。そんなものを一度に複数も受ければ精神が磨耗するのは当然の事だ。

「諦める気なんて、一切ありません。あなたはここで私が斃します」

一切の容赦も手加減もしていない。それでもなお螢の不屈の闘志は消えてなどいなかった。苛立ちが募る。何故こうも手間取るのかと。予想では創造を使ってからは僅かな時間に決着を付け、向こう岸で戦っているザミエルやヴァルキュリアと戦っているはずだった。
もとよりヴァルキュリアを呼び覚ましたのはそのため。相対する敵が存在するからこそザミエルに対する時間も稼げるし、剣を磨ぐこともできる。にもかかわらずこれほどまでに梃子摺っていた。
地力の差など比べるべくも無く、創造を複数使っている現状で耐えれるはずが無いのだ。

「ハアアァァァァ!!」

櫻井螢が剣を構えなおし、俺に向かって剣を振り払う。だが、俺はそれを受け止める形で剣を置き、また攻勢に出るために影の刃を四本並べ切り刻もうとする。

「つ、クアアァァァッ!」

いくら己の身を炎へと変質させていようとも、格が違えば効果は表れる。剣に触れたせいで腐蝕の進行に声を上げながらも、そのまま蹴りを入れようとする櫻井。だがその動きを防ぐように影の刃が脚を切り裂く。

「グゥッ―――」

これ以上踏み込めば串刺しにされると判断し、距離を取ろうとするが、同時に俺は追撃の弾丸を放つ。受け止めれば確実に腐蝕が進むであろうことを理解している彼女は剣を地面に突き立てて無理矢理移動する向きを変え回避した。

「この攻防も何度目だ。いい加減にしろよ。俺が未だに一撃も食らっていないのに対して、お前は腐敗が進んでいるというのに……せめて俺を傷つけてから俺を斃すなんて戯言を吐け」

手加減も容赦も油断もしていない。寧ろ創造を使っている以上、内側から他者の渇望に食い殺される俺はその類の慢心など出来るはずもない。故に、最短で決着を尽けねばならない。だから、

「今度こそ、お仕舞いだ。お前の剣はここで折れる。俺が俺の望む高みへと至るために贄となれ」

元来、神経質な性質であった彼は相手の聖遺物を奪うという能力も含めて事象展開型である。故に彼は学者肌といってもいい。その彼の性格故に彼の創造もそれに順ずるものとなっている。
そして、その能力の本質は同調。生前、他者とのコミュニケーションをうまく取れなかった彼はある種人肌に餓えており、そんな彼だからこそ聖遺物の能力すら奪い取れた。
だからこそ、彼は奪い、補い、組み合わせ、一人で世界を生きていける強さを欲している。孤高を目指す故に孤独を欲する。矛盾したそのあり方に疑問など持たないし、持つことも出来ない。それが彼に科せられた分体としての枷。

「悲しい人、自分のことすら理解できないのに他者を解しようなんて……」

「黙れ、黙れ……お前等みたいに群れなければ何も出来ないような人間に何が分かる!」

「ええ、きっと分からないし、分かろうとも思わない。だって、本当はあなた、他者に受け入れてもらいたかったのでしょう」

「誰がッ!俺は望まない。そんな惰弱なあり方なんて認めない!ここには俺だけあればいいんだッ!!」

そう言い放ち、剣を振り下ろす。螢はそれを見て今までより一段速度は増してる様に感じる。だが実際には自らが遅くなっているのだろう。体中が痛みを訴えるし、億劫にも感じている。武蔵の創造によって持続的に腐敗が進んでいるのだ。

「死ねッ―――!!」

避けきれないし、受け止めることもおそらく出来ない。そして、その一撃は確実に死を齎す魔の業。櫻井螢は事実として動けずにいた。だが、彼等はまだ理解していない。カリグラの手に持つ剣を所有すべきは誰なのかを。そして、今まさに世界は逆転のルーンが巡っている事を。







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後書き

カリグラ…ローマ皇帝の一人の名前であり、一説にはティベリウスを暗殺したのではないかとも言われており、そのため創造名に皇位簒奪を入れている。
また、自身を受肉化した生ける神として神聖視させていたため、神を意味する天帝もまた創造名に含まれている。
前話でフラグ回収はあと一つって言ったけど、よく考えたらパシアスとこいつがいるからあと二つだった……

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