小説『竜から妖精へ……』
作者:じーく()

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14話 笑顔のギルド






















魔道士ギルド |妖精の尻尾(フェアリーテイル)

いつもいつも、にぎやかで・・・

街の皆からも人気があって・・・

そんなギルドなのだが・・・

今はとても静かだ・・・

今の時間なら依頼(クエスト)を受注して、出かけていくものもいつもならいるのに?

「なんだか、静かだよな?」

「そうじゃのお・・・ わしゃ、いつも朝にこのあたりを散歩しとるんじゃが・・・ いつもはもっと騒がしいぞい? 何かあったのかのぉ?」

街の人たちも・・・心配・・・・

「でも大丈夫じゃろ?」「まあ、あいつらだし??はしゃぎ疲れたんじゃね?」「確かに・・・ 昨日は寝る時間もめちゃ騒がしかったって言ってたし・・・」

はしてないね・・・

っていうか、殆どあってるよ・・・

『ふむ・・・ やっぱりそうか いつもあんな感じなのだな。メイビスが言う通り・・・ 』

ため息を少しだす。

だが・・・

直ぐに顔は笑顔に。

『でも、街の皆にも慕われているんだな… 皆は・・・』

そう考えると・・・すごいことだな・・・

『一員となった以上は・・・ オレも見習わらなければな…恥にならぬよう・・・』

何かの下に付くなど・・・

以前のオレじゃ考えもしないことだろうな。

だが・・・

『ふふふ・・・ もう 以前のオレじゃない・・・な。』

そう言って、過去のイメージの自分を・・・振り払った。


その時・・・


「さーーーー!みんな!!起きてよ!!!朝だよ!!」

大きな声が・・・響く・・・




『メイビス・・・?』

下を見ると・・・

間違いなく声も姿もメイビスだ。

『ふむ・・・・おかしいな・・・』

ゼルディウスは町の時計塔に目をやる。

現在の時刻は・・・・・

『メイビスと話していたのは・・・つい・・・ 半刻ほど前・・・ ?』

なのに・・・あの感じ?

・・・・・・・・・・・・・・・

『いやはや…体力も驚嘆に値するな・・・ 流石だ。』

腕を組みながらうんうんと首を振る・・・

しかし人間と言うのは…

『睡眠は必要ない・・・のか?』

不思議な気がしていた。








「んあ・・・ 朝??ぐぅぅぅぅ・・・・zzz」

「あ〜と・・・5分・・・・ zzzz」

「も〜たべれないよぉ・・・zzzz」

「ぜる・・・にいちゃん・・・・zzzzz」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

注意※ 一部の台詞しかありませんが・・・殆どみんな寝てます。 苦笑



み〜〜んな・・・起きる気ゼロ・・・ 苦笑

「こーーーらーーー!おきなさーーーーい!仕事しなさーーーーい!!!」

メイビスオーラ発動!!

ギルドが・・・眩い光に・・・って!!!


「わあああああ まぶしい!!!!」

「あ〜〜ん・・・ まぶしいよぉ・・・!」


そして、メイビス仁王立ちで辺りを見渡す

その格好は…ねぼすけを起こそうとする母親のようだな… 苦笑

うん・・・・・・

「まだ、3割以上は寝てるね・・・・・・・・・・・・・・・ おきろーーーーーー!!!」

肺活量!! 苦笑

その声量は…ギルドの全てを包み込んだ!!




「おーーきた!!おきたよおおおお!!!だから、静かにしてええ!!」

「仕事するから!!!って あったまいた!!!」

「うぅ・・・・二日酔い・・・・ウップ・・・・」

ふらふらするもの・・・ 叫ぶもの・・・色々様々な反応・・・




『ふむ・・・・ コレは確かに騒がしい・・・ コレがいつもどおりなのだな? 覚えておくか・・・』

ゼルディウスは。

屋根の上で・・・眺めていた。


「さっ!今日も張り切っていこっ!」

凄く元気だ・・・

「どうしたんだよ・・・ 昨日とは裏腹に・・・メチャクチャテンションたけーじゃん。」

ジャックが頭をぼりぼりかきながら、出てきた。


「ふふふ… なにもないわよ♪」

そんな風には見えんが・・・

まあ、十中八九・・・

「そういえば・・・ゼルディウスはどこに行ったんだ?帰ったのか?」

1人・・・男がマスターに聞く。


まあ・・・飲みながら・・・そのまま寝たから・・・

わかんないよね・・・ 苦笑


「そのことは、また、改めて連絡するね♪」

素晴らしい・・・えがお・・・・・




「「「おおおお 仲間が増えたのか!!!」」」




一斉にみんな叫ぶ!

子供たちも大喜びだ!


「へ?まだ何にも・・・驚かそうと思ってたのに・・・」

ちょっと残念そう・・・に・・・

「ったくよ・・・ あんなのバレバレじゃねえか・・・ こと、ゼルに関しては隠し事不可能ってくらいに思ってた方が良いと思うぜ?」

ジャックはあきれながら・・・そう言った。

「むぅー ・・・・・・まあ いっか♪」

あっという間に笑顔に戻る。


「みんなの言うとおり!ゼルディウスはギルドの一員になってくれました!仲良くしてくださいね♪」


メイビスは皆の前に立ち、そう言う。


「マスターよかったね!」


サラがそう言う。

・・・きっとオロオロするかな・・・

っと思ってたけど・・・(全員が 苦笑)

「ええ♪」

ケロっと・・・・






あれ??





昨日のは・・・?


「彼は今日から家族も同然です!」


(もう・・・なれちゃったのかな?)

(あんだけいじり倒しちゃったらね・・・)

(ディアス!もうちょっと、伸ばしたらよかったのに・・・)

(しょーがねーだろー あんなに早く乙女モードが切れるとおもわねえもん!)


密談終了〜〜





「あ〜〜 ディアス?」

とても・・・素晴らしい笑顔で・・・

「な・・・にかな?ま・・・マスター??」

この笑顔は・・・・・・・・・・・・・・

あの時の?

「・・・昨日のことは忘れませんからね・・・いろいろ 覚えて置いてくださいね♪」

う・・・・・・

「あ・・・お・・・おう!」

何もなかったみたいだけど・・・

(((なんか逆に怖い!!ディアス・・・どんまい・・・)))



大体の人がこう思うのだった・・・・・・・ 苦笑


その後は、

何故オレだけ!!!

っとディアスは回りに訴えたが・・・自業自得だ!と返され続けた・・・ 苦笑





んで・・・

ドタバタしてると・・・


『と言うわけで、今日から世話になる。よろしく頼む。皆。』

いつの間にやら、メイビスの後ろに、ゼルディウスが立っていた。


「おお!」「いつの間に!!!」「ゼル兄ちゃん!!」


これまた大騒ぎ・・・


「「「「「よろしく!!!ゼル!!!」」」」」


そんな感じで・・・

歓迎されたのだろう・・・

そう思いたい。


『メイビス、いや、マスター。 これからよろしく頼むよ。』

ゼルが笑いかける。

「あ・・・はい!こちらこそ!!」

メイビスも負けずと劣らず・・・素晴らしい笑顔だった。











2人から少し離れた場所では…

「やれやれ・・・ 耐性がついたのかねぇ・・・? 大人から少女に戻って・・・そして、大人に・・・ 忙しいこって・・・」

ジャックは笑いながら、2人を見ていた。








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