小説『虹の向こう』
作者:香那()

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常連仲間に、何故かゲームもしないくせにやって来る某女子校集団がいた。

男漁りに来ていたのだろうと思われる。

実際、二人が結婚したのだから。

常連は仲良くて、夏になればキャンプなどに行っていた。

加田のキャンプ場でやっていた。

もちろん川が流れているので、泳いだりするのだが。

そこでも、しなを作っている女を見ると吐き気がした。

ゆうちゃんたちと、「何、あれ?スナックにでも行ったらどう?」と悪口を言っていたものだ。

まあ、そんなことばかり気にしていても楽しくないので、彼女らは無視して楽しく遊んでいた。

テントも持ち寄り、泊まる私達は一番いいテントで眠らせてくれた。

が、そこでも人生相談がやってきて、こんこんと言い聞かせていたのを覚えている。

ビールを飲みながら、時間を気にせずに話したり、川辺で寝そべったりと楽しかった。

ただ、私たちだけが夫婦なので、ぜひお二人でと、何かの客引きのような常連には参った。

二人とも「ここまで来て、一緒は結構」と丁重にお断りしていたものだった。

やっぱり、女の子、女子話が楽しい。

そのころには、ゆうちゃんと付き合っているような感じの男は、大検をとると(ホントにくそ生意気で、選民思想があって、そのせいで退学したらしい)、県外へ行ってしまったが、たまにはゆうちゃんが会いに行っていたらしい。

どこがよかったのやら。

後日談として聞くところによると、「嫌いじゃなかったけど、そう好きでもなかったなあ。うざかった」。

まあこの話にはまだちょっと尾ひれがついているので、書くこともあるかもしれない。

ゲームをしながら、遊びながら、働きながら、実に充実していた日々だった。

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