小説『日常の中の非日常 2』
作者:つばさ()

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僕は悩んでいる。



「じゃあ、この進路希望調査は、来週の月曜までに提出してください」


僕は、僕の人生を決める選択を、迫られている。






「岡本、進路希望調査、お前はなんて書く?」



小学校からの腐れ縁、吉岡正樹(よしおか まさき)は言った。


「そう言う吉岡、お前はなんて書く?」

「俺? 決まってんだろ、俺はプロサッカー選手だよ」



こいつの夢はプロサッカー選手。小学校の頃から知っていた。


だけど。



「本当にそうなろうとするとは、な」

「なんだよ。お前の夢は小説家だろ? 人の事言えるほど安定した職業じゃないじゃんか」

「・・・・・・僕は、小説家になんかならないよ」



そう、僕は小説家にはならない。




・・・・・・なれないんだ・・・・・・。




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