小説『ドラゴンボールN』
作者:プータ()

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 第二十話 修羅場終結?悟空到着

 ナスビとセロリの戦いが始まってから数時間。カメハウスの被害は甚大だった。家の周りに立っていたヤシの木は途中からぽっきり折れ、家自体もひびが入り、中は水浸しで室内の機器も塩水でやられてしまっている。台風で津波が来たあとのようなものだ。
 流石の亀仙人もこれには少しばかり怒りがわいていた。
 犯人の二人は今だなお、空中にて罵倒しあいながら戦闘中だ。

 「どうせ私は!」
 
 やや息切れしながら傷がつく体に鞭打ち、ナスビとたたかいつづけるセロリ。

 「料理もできないよ!」

 勢いの乗った膝蹴り、それをセロリはナスビのガードの上から叩きつける。ナスビの防御した腕に青あざが残りややしびれる。ナスビにしてみれば嫌な攻撃だった。

 「俺はそんなこと言ってない!」
 
 やられた分はやり返すとばかりにナスビはセロリが脛で防御したときに自分の拳を叩きつける。地味ながらもセロリには痛い攻撃だ。今しがた似たような攻撃をしたばかりでこれをされると嫌だろう。
 
 「もうええ加減にせんかー!!!」

 亀仙人の大声も上には届いてない。こんなときにこそキントウンが欲しいが、今は無い。あっても乗れないが。いっそかめはめ波でもぶち込んでやろうかと思い始めた。あの二人なら大丈夫だろう。でもちょっと怖いと思う亀仙人だった。
 だが丁度空からこっちに向かってくる少年がいた。その少年は昨日、満月を見て大猿になり、今日の朝まで暴れまわり、その後亀仙人に修行をつけてもらおうとしてカメハウスのある孤島まで来たのだ。
 少年の視界には空の上でぶつかり合う影が二つ、セロリとナスビだ。

 「ひゃぁーー!なんだあれ!スッゲーなぁ!!」

 二人の修羅場も悟空にかかればすごい戦いにしかうつらない。その瞳はとても純真でキラキラしている。
 上空で戦うカップルの余波で巻き起こる旋風の中、キントウンを巧みに操りながら、悟空はカメハウスのある孤島に降り立った。

 「亀仙人のじっちゃん!オラ修行しに来たんだけど!なんかあったんか?それにあの飛んでる二人、スッゲーつえなぁ!」
 「ん?おおお!悟空丁度いいところに!」

 亀仙人からしてみれば丁度いい人材だ。自分の乗れないキントウンに乗れる悟空。こいつに頼めば何とかなるかと思う亀仙人だった。

 「修行してやりたいんじゃがのう、あいつらを止めないと修行もできんわい」
 「わかったぞ!じゃああいつら止めてくる!」
 
 ビシッと気合を入れる悟空。そして罵りあう二人にキントウンで近づいていく。
 二人の拳から放たれる拳の余波で巻き起こる衝撃波により海は荒れ、雲は衝撃で飛び散っていく。その中をキントウンで近づいていく悟空。

 「結局、おまえはどう「おーーい!」い、ん?」
 「カカロット?」

 ナスビの言葉を途中からさえぎり、二人のそばに飛んでくる悟空。セロリは悟空を見つけてサイヤ人名を呟く。

 「カカロット?オラ孫悟空だ!二人の戦いはすごいんだけどよ、亀仙人のじっちゃんが迷惑してんだ。やんならよそでやってくれ」
 
 悟空の言葉にカメハウスを見つめるナスビとセロリ、その惨状は確かにひどいものだ。屋根が吹き飛んでいたりヤシの木が倒れているのが上空からでも見える。

 「地球にダメージが行かないようにするので精一杯だったからなぁ。亀じいに悪いことしちゃった」
 「……」

 ナスビの言葉にばつが悪そうなセロリ。もうお酒も抜けていた状態で、意地で戦っていたところに悟空の言葉が来た。そのおかげで頭も冷えたのだろう。

 「悪いな、悟空」
 「ん?謝るなら亀仙人のじっちゃんに言ってくれ。あれ?オラ、オメエと会った事あったっけ?」
 「ああ、そうか初めて会ったとき金髪だったな」

 一瞬で超サイヤ人になり気を押さえ込むナスビ。その姿を見た悟空も思い出したようだ。

 「ああー!おめえ、ウリゴメの時の浮いてた奴かー!おめえあんなに強かったんだな!」

 うれしそうにさもわくわくしていますという顔で、ナスビを見つめるキラキラとした双眸。その悟空の瞳に毒気を根こそぎ持ってかれた顔になるセロリとナスビ。
 その後、カメハウスまで降りたナスビとセロリは亀仙人に謝り、家はATカンパニーで再建する約束をした。ひとまずはナスビが持っているカプセルハウスをわたして二人は帰ることにした。
 その後すぐカメハウスへイカダで来たクリリンが来たりと騒がしくなたりもしたが、そのときにはもうナスビ達はいなかった。

 

 そしてナスビは昨日どこに行っていたかをセロリと直接、瞬間移動で周り界王星に行って誤解を解いたり。パンティーはちょっとした偽装工作につかったっといって何とかごまかし。やっとの思いで自宅に帰ったのである。

 sideナスビ

 「あの世って言われて信じろって言うのは無理だろ普通」
 「いやまあそうだけど」

 まだちょっとむくれているセロリ。あの世のことでなにやらご立腹だ。
 この世界、不思議なことがありすぎてそんなの珍しくも無いとは言えない。
 
 「それに結局下着のことは誤魔化されたし」
 「いやそれは本当に偽装工作に使っただけで……」
 「じゃあ、教えてくれたって良いじゃん」

 さっきからこういう感じだ。なんとか冷静に話す状況まで持ってこれたが、この状況では……下着の行方も豚の男子にあげたなんてのは明らかな変態行為以外何者でもない。下手をしたら俺の性癖かと思われる。
 
 「じゃあわかった!許してあげても良いよ」

 するといきなりセロリの発言。俺にとっては天使のささやきだ。

 「どんな条件でも飲もう!」
 
 ふと、真面目な顔になるセロリ。
 
 「私が今一番して欲しいことしたら許してやる!」
 「して欲しいこと?」

 何だそれ?偽装工作の内容を言う?いやそれ以外だろう。セロリはそういう性格じゃない。じゃあ、御飯食べ放題?それも違う、それはさっき約束させられた。じゃあ何だ?

 「わかんないか!わたしだけって、浮気はしないって証拠だ!」

 ちょっと頬を染めて眼を横にうろうろさせながら俺を見つめるセロリ。何だそれとしかいえない。
 悩むこと数分、浮気しない証拠?俺の(自主規制)でも切って差し出す?イカン、恐ろしい想像をしてしまった。
 悩んだ挙句、あほな発言しか思い浮かばない。もうならいっそと、腹をくくった。
 
 「けっ」
 「け?」
 「けっ――――」

 期待をのせた視線を俺に送ってくるセロリ。俺の発言はセロリのお気に召したようだった。返事はイエスといわれた。
 そして俺は今日、一生の伴侶を得ると同時になんともいえない可愛い生物を見た。このときのことは割愛させていただく。
 二十年来の付き合いで、地球に着いたらかなとセロリは思っていたらしい。先延ばしにしたりして彼女がかなり不安に思っていたということは後で知ったことだった。


 あとがき

 んー、なんかラストがなんとも……そのうち書き直すかもしれません。意味がわからなかったらもっと直接的表現に書き直します。
 流れは思っていたとうりなんですが、当方恋愛経験値が不足しておりますゆえorz結婚なんて……
 
 

-20-
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