小説『ドラゴンボールN』
作者:プータ()

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 第二十二話 私の名は……

 天下一武道会当日。
 悟空とクリリンが登録する前に俺はひっそりと登録をした。
 そして悟空や皆と合流。俺も一応自己紹介はした。

 「おお!悟空!久しぶりだな!」
 「ウーロン!ひさしぶり!」
 
 ウーロンと悟空。手をつないで喜んでいるこいつらって結構なかがいいよな。ウーロンに関してはこうしていればただの子供だし。豚だけど。
  
 「あー!!!!アンタ!あの時私のノーパンみた金髪!」
 
 今日は超サイヤ人だったからばれたようだ。結局俺がノーパンを見たのがばれ、色々と文句を言われたが、アイスをおごることで許してもらった。
 
 「今日はがんばれよ悟空、クリリン」
 「おう」
 「は、はい!ナスビさん!」

 二人へ俺が発破をかけた。クリリンは年上にはさん付けが基本のようだ。
 そして亀じいのところへ。

 「亀じい、今日はがんばるか」
 「うむ、ところでセロリはどうしたんじゃ?」
 「ああ、今日は病院の定期検診にいってからこっちに来るってさ」
 「左様か」

 そして俺と亀じいはトイレに変装しにいった。
 その後予選となった。予選は簡単に突破はできたが俺が出たせいで出場枠が一つ減り、原作のバクテリアンという悪臭男の代わりに俺が出ることになった。
 こいつとは予選で戦ったが触るのも嫌だったので、衝撃波一発で終わらせた。
 本選トーナメントの組み合わせは以下のとうり。

 第一試合
 悟空VSギラン

 第二試合
 ジャッキーチュンVSヤムチャ

 第三試合
 クリリンVSナム

 第四試合
 俺VSランファン

 やはり俺のせいか、戦いの順番や組み合わせが結構違う。特にクリリンとナムだ。ナムに関しては水を俺があげることにしよう。一応、空のカプセルは持ってきたからな。
 試合の勝者は第一は当然悟空が勝ち、第二はジャッキー、第三はクリリンとなった。ナムは結局俺がカプセルをあげた。
 そして今、第四試合。

 『さあ!第四試合は格闘美女のランファン選手!そして謎の仮面選手!』
 「私の名前はタキシード仮面!」
 
 入場と同時に薔薇を一本投げる。うん、気障だw
 俺の格好はタキシードにアイマスクにシルクハットといういでたちだ。月に変わってお仕置きに来たのである。まあちょっと違うが。
 目の前には紫の髪の美女がいる。闘技場の入り口にはジャッキー、もとい亀じいがへばりついている。あの眼はエロイ眼だな。

 「うふ、おてやわらかに」
 「こちらこそお嬢さん」

 一応俺は声も口調も変えている。声はヤムチャボイス、口調は紳士、匂いも香水でばっちりだ。
 お?この気はセロリか、どうやらブルマ達と合流したみたいだな。観客席からこちらを見てあきれた瞳で俺を見ている。いいじゃないか、タキシード仮面。

 『それでははじめてください!』

 始まった瞬間、ランファンが俺に飛び掛ってくる。ぶっちゃけ遅い。
 手刀のような手形で一般人からしたら結構早い突きを放ってくる。俺はそれを紙一重でかわす。
 
 「すばやいわね!」
 
 更に回し蹴りから更に回転して連続で蹴りを放ってくる。
 ここで俺はなるべくゆっくりとした打撃で攻撃、あまり俺の実力が高すぎるのも悟空たちにはばれちゃうかもしれないし。
 だがこのランファン、いきなり悲鳴を上げて恐怖の形相をした。

 「きゃあああぁぁぁ!」

 ああなるほどそういうことか、と思う。こいつは女性の武器を使ってくる相手なんだな。
 いつもなら気にしないが、今の俺はタキシード仮面、紳士なのだ。
 ランファンを殴りつけようとした拳は失速し威力を失いランファンの肩に当たった。
 
 「うえーん!痛いよ〜」

 いきなり泣き出すランファン。ああセロリがイラッとし始めた。セロリこういう奴嫌いだもんな。特にサイヤ人時代、女性だからと馬鹿にする奴もたまに存在した。セロリは女性で唯一戦闘力一万を超えていたから僻みも多かったしな。その分こういう奴は嫌いだ。

 「すまないお嬢さん、これ以上殴るのは忍びない、ギブアップしてくれないか?」

 俺が諭すようにやさしく言った。

 「ぎ、ギブアップですか?そんな、私……はっ!!」

 俺が油断したと思ったんだろう、ランファンは話している最中にいきなり俺に突きを放ってきた。
わき腹に命中してにやけるランファン。まあ全く痛くないけどね。逆にランファンのほうがいたいんじゃないかな。

 「いった〜!」

 やっぱりな。俺を殴ったなら鉄を殴ったのと同じぐらい痛かっただろう。周りは驚き、ヤムチャ、クリリンは「鉄板でも仕込んでるのか?」という顔をしている。

 「よくもやったわね!」
 「お嬢さん、私は何もしてないよ」
 「ならこれで!」
 「(うざ、聞いてないぞこいつ)」 
 
 自分の服を脱ぎ始めるランファン、そして下着姿となる。あっジャッキーが鼻血吹いた。観客も男性は食い入るように見ている。
 まあ俺もちょっといいものを拝ませてもらった。

 「ふふ、紳士なあなたはどうするのかしら?」

 へへへ、ナニをして……ああすいませんセロリさん!決めます!すぐに終わらせます!だからにらまないで!
 仕方ない、さっさと決めよう。
 
 「すまないな、私よりは君より素敵な伴侶がいるので全く効かない」 
 「な!何ですって!」

 俺は優しくランファンの手をとり、そのまま場外へと投げた。最初っからこうしておけばよかった。なんか天下一武道会ってダウンさせるか参ったといわせたくなるんだよね。

 『場外!タキシード仮面選手の勝利です!』

 俺の試合は終了だ。
 試合が終わり、しりもちをついているランファンに近寄り、羽織っているマントをかけてあげる。
 
 「女性が肌をむやみにさらすものではない。特に君は美しいのだから」

 俺は自分が言ってサブいぼが出るのを感じながらも会場を後にした。
 俺の後ろではちょっとだけ頬を染めているランファンと俺をにらみつけているセロリ。キャラ選択を変えておいたほうが良かったなぁ。

 あとがき
 ネタが……タキシード仮面に昔はあこがれていた作者です。近年は動画の素材にされたりもしていますよね。実は原作でもアニメでも実写でも恋人の主人公に殺されるという役なんですよ。なんとくセロリにぶっ殺されるナスビが浮かんだのでこの役にしたんですw

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