小説『ドラゴンボールN』
作者:プータ()

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 第二十七話 宇宙人だって!?納得w

 sideナスビ

 金庫の中身をいただき、適当に基地内を探索して兵士虐めにいそしんでいると、上空にロボットが出現していた。あれってたしかブラックがのってるんだよな。原作みてから二十年以上経っているのにまだ思い出せるとか原作マジすげえ。
 そうこうしているうちに悟空がロボットと空中戦したり、ロボットが発射した明らかに基地ごと吹き飛ばそうとするミサイルを悟空が蹴り飛ばしたり、蹴り飛ばされたミサイルが当たった山がけし飛んだりとあったが、結局は悟空の頭突きで貫通したロボットが爆発して終わった。ブラックさん南無。
 こうして最強最悪(笑)の軍隊レッドリボン軍は壊滅したのである。

 「お前ら皆、まともに生きろよ?じゃないと遊びに行っちゃうぞ?」

 逃げていく兵士達に俺は言葉をかけながら見送る。皆が皆顔面を蒼白にしたり、俺を見ただけで恐怖の表情を浮かべて失禁したりする。まったくもって失礼な奴らだな。
 兵士を見送った俺は悟空と一緒に基地を後にした。
 
 「あれ?またドラゴンレーダー壊れちまったみてえだ」
 
 悟空がドラゴンレーダをいじりながら言う。二人で空を飛んで帰還中だ。

 「おーい!悟空〜!」

 ふとそんな声が聞こえてくる。俺は気を探って探す。そして視界の端にある森に囲まれた道路にブルマとヤムチャ、プーアル、ウーロン、ランチ、亀じい、クリリンという集団がいる。

 「あれ?何で皆こんなところにいるんだ?」
 「俺が来た時にこっちに向かってたみたいだからな。今ついたんだろ」
 
 悟空がうれしそうにそちらに降りていく。悟空って結構忘れっぽいよな。

 「な〜にがこんなところにいるんだ?、よ!」
 「どうやら突撃するのを思いとどまったのかの?。だがナスビがいるということはもしや……」

 ブルマが機嫌悪そうにいい、亀じいが安心したように言う、だが俺を見てちょっと思案顔だ。どうやら皆で悟空の助っ人に来たようだ。
 皆は口々に悟空がレッドリボン軍に、殴りこみに行かなくて良かったように言う。まあ普通に殴りこみに行ったらここで無事にいるわけないと思うもんな。

 「ナスビさんが止めてくれたんですよね」
 
 ヤムチャがそう俺に言って来る。

 「いや、殴りこみはしたよ。なあ、悟空」
 「うん、オラたち二人でレッドリボン軍に皆やっつけたんだ。だからドラゴンボールも六つそろったぞ」
 「「「「「「ええぇ〜!」」」」」」
 「やはりか」

 全員で悲鳴のような声を上げる。亀じいだけは俺を見て予想していたようだ。やはりセロリとの痴話げんかを見られて実力の一部を知られたからだろう。
 
 「やっつけたって……二人でか?」
 「うん!皆やっつけたぞ」
 「まあ基本は悟空だけだよ。俺はお宝回収と更生活動してただけだし」

 クリリンが信じられないような眼で悟空と俺を見て来る。それを悟空と俺は肯定した。
 亀じいは俺がやったと思っていたらしく、悟空がやったということで驚いているが。

 「更生活動ってなによ?」
 「お宝回収って何だ?」

 ブルマと金髪ランチが疑問に思ったんだろう事を聞いてくる。金髪ランチはものすごい眼でにらんでくる。
  
 「何、ちょっとばかり兵士達にもう悪いことをしないように教えてきただけだよ、肉体言語でね」
 「お、恐ろしい」

 ウーロンが俺の笑みを見て震える。失礼な。

 「お宝回収ってのは、金庫見つけたからまるごといただいてきたんだ」
 「おお!俺にも寄越せよ!」

 にやっと笑う金髪ランチ、ものすごく悪人っぽい。あげないけどな。

 「プーアル、ちょっとレッドリボン軍の中を見てきてくれないか?」
 
 ヤムチャの言葉に頷いたプーアルは基地のほうへと飛んでいった。そして暫くして戻ってきた。

 「本当です!全滅しちゃってます!建物の半分ぐらいが吹っ飛んでてすごい事になってます!」

 それを聞いた皆は呆然としてしまった。まあ建物ふっ飛ばしたのは俺だが。

 「警察でもどうしようもなかったレッドリボン軍を」
 「たった二人で……」

 ブルマと金髪ランチが呟く。プーアルの報告によってやっと完全に信じたんだろう。
 そして皆が口々に俺と悟空の規格外さを語っていく。

 「あんた達人間?」

 ブルマがそうあきれながら言う。

 「まあ、人間だよ?宇宙人だけど」
 「なるほど!宇宙人なら納得……!?う?宇宙人!?」

 クリリンがいい反応でかえしてくれる。

 「「「「「ええぇ〜!?」」」」」
 「宇宙人て何だ?うまいのか?」

 皆が更に驚く中、悟空はいつもどうりの平常運転。ちょっと笑ってしまった。

 「多分、悟空も宇宙人だと思うよ?亀じいにはちょっと話したよね?」
 「うむ。一応少しばかり聞いたが……」
 
 俺はそう言って皆に尻尾を見せていく。尻尾を見たヤムチャは「うっ」といって少し後ろに下がった。

 「そういえば、セロリさんも天下一武道会のとき見せてくれたわね」
 「ナスビさんにも生えてるって言ってましたね」

 ブルマとプーアルはセロリの尻尾を見たらしい。多分、悟空が大猿になって天下一武道会で暴れた時、セロリが話したんだろう。あの時、観客で一緒にいたのはブルマ、プーアル、ウーロンの三人だ。

 「俺達は惑星ベジータって言う星の生まれでな、戦闘民族サイヤ人なんて自分達で言ってた。その特性は強靭な肉体と戦闘能力だ。星の人ほとんどが亀じいを片手で倒せるような達人ばっかりなんだ。そして特徴として尻尾があり、満月を見ると全員が大猿に変身する。一応これにも少し差が有ってな、下級戦士といわれる奴は大猿になると理性をもてず暴れまわるんだ。逆にエリート戦士ってのがいるんだがこいつらは大猿になっても理性を失わない。まあだからエリートなんだけどな。これに区分すると俺と悟空は下級、セロリはエリートってことになる」
 「な、なんじゃそのでたらめな星は……」
 「うわぁ!オラそこ行って見てえ!」
 「強靭な肉体と戦闘力、尻尾、大猿」

 亀じいは俺の説明に戦慄している。そりゃ今現在、この地球の人間でかなり強い亀じいを片手で倒せるような奴らばかりの星なんて悪夢のようだろう。悟空は強いやつしかいない星というのを聞いてワクワクしている。そりゃもう、瞳が爛々とひかっている。ヤムチャはサイヤ人の特性を聞き悟空を見て納得しているようだ。

 「それがどうして地球にいるのよ?」
 
 ブルマが少しだけ胡散臭そうに聞いてくる。
 
 「いや、俺達の星がぶっ飛ばされてな。俺とセロリは星の爆発の寸前に逃げ出したんだ。多分生き残った奴はほとんどいないんじゃないかな。まあ悟空がどうしてここに居るのかわからないが」
 「ぶっとばされるって……」
 「隕石でも当たったの?」

 ウーロンがやや現実逃避気味に呟き、ブルマは冷静に星がどうしてそうなったかを聞いてくる。悟空のことについてはここでは濁しておこう。

 「なに、一人の異星人にぶっ飛ばされてな。まあサイヤ人も悪い事ばっかりしてたからな因果応報って奴?」

 俺はそう言ってからからと笑う。実際みんな地獄行きだろうなとは思う。

 「星をぶっ飛ばすとはまた……」

 ヤムチャも俺の説明を聞きなんともいえない表情だ。
 
 「星をぶっ飛ばすなんて宇宙じゃ珍しくないぞ?気功波や空を飛ぶ技術だって宇宙じゃ有名だし」
 「私宇宙には絶対行きたくないわ……」

 ブルマの呟きにウーロンとプーアルが深く頷いた。
 その後、悟空がカリン塔に登った事を亀じいが聞いて驚いたりした。そしてドラゴンレーダーが壊れてると言い出した悟空がブルマに直してほしいといって一同でカメハウスに向かうことになった。

 あとがき
 
 ここで宇宙人だといっておけば後で問題になることも無いでしょう。悟空が地球にいる理由についてはばらさない事にしました。確かに悟空は皆に愛されていますが、十年付き合ったなかまと一年付き合った仲間では信頼度が違います。悟空が地球に来た理由は大人になったときに聞いたから良かったですけど、子供の時に聞くのはあまり回りにいい影響がなさそうですし。

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