小説『ドラゴンボールN』
作者:プータ()

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第四話 神精樹の実うまー

 「今日から配属になったナスビです、よろしく」

 目の前にはターレスとセロリ。
 セロリは目を見開いて俺を見ており、何でお前がと表情で語っている。
 ちなみにターレスの部隊は結構な激戦区に放り込まれることも多く死傷者も多いとの事だ。
 映画で出たような雑魚キャラも今のところ存在しない。おそらく惑星ベジータが消滅してからの仲間のではないだろうか。

 「そうか、ターレスだ。足は引っ張るなよ(ガキのお守りかよめんどくせえ)」
 「あいよ!」
 
 挨拶もそこそこにそのまま星を征服に出発した。

 「ナスビいっきまーす」
 
 悲しい持ちネタだと思います。
 俺達は結局何個かの星を征服した。今回は次の星で最後だという話だ。
 ぶっちゃけターレスだけでも余裕で征服できたと思う。だが最後の星で俺達は奇妙なものを発見した。

 「なんだこれ」

 セロリもこれを見てびっくりしているようだ。なにせ予定されていた星に到着したはいいがその星がもうすでにほとんどの場所が荒野なのだから。
 ふとターレスを見ると一点を見つめて動かない。視線の先を見ると荒野の中には不釣合いな巨大な樹が生えているのが見える。雲を突き抜けるほどの大きさの樹が生えているのだ。もしかして神精樹なのだろうか。

 「あれは……!はははは!」

 何事かを呟き笑いながらターレスは樹まで一直線に飛んでいった。なるほど、ターレスが何処で神精樹の種を手に入れたのかと思ったらこんなところで手に入れたのか。
 ターレスはもともと神精樹を知っていた。そして本来ならフリーザの配下をやりながらじょじょに戦闘力を挙げていったはずだ。涙ぐましい努力だな。でも神精樹の欠点は発育の時間と、星の栄養って所だな。特に栄養があまりない星ではいい実は取れない。だが高く売れそうなで栄養のある星はターゲットにするとフリーザにばれる可能性があると。

 「ちょっと待てよターレス!」

 セロリもターレスを追っかけていった。ただいきなりターレスを殺したらセロリに敵対されるかもしれないのでいっそターレスにわざと攻撃されるか。
 俺はセロリの後を追っかけて飛ぶ。正直余裕で追いつけるけど仕方が無い。

 「はははは!こんなところで手に入るとは!」
 「どうしたんだよターレス!」
 「どうしただと?俺はとても気分がいい!」

 神精樹の気の内部にて、セロリの発言を気にしないでターレスは幾つかなっている神精樹の実の一つをもぎりかぶり付いた。瞬間ターレスの筋肉が一瞬肥大化し、戦闘力が跳ね上がる。スカウターによれば12000くらいまで戦闘力があがっている。食っただけで戦闘力が上がるとかチートすぎるw
 セロリもスカウターを見てびっくりしている。

 「すばらしいぞ!はははこれさえあれば!」
 「どうしたのさターレス!」
 「ふう、うるさい奴だな……でもまあこれの存在を知っている以上生かしては置けないか……」
 「何を言って……」

 セロリの言うことを全くきかないターレス、瞬間的に加速してセロリに迫る。だがセロリもエリートの一人、何とかかガードを固め吹っ飛ばされるだけにとどめる。それでもパワーが跳ね上がってるのだからセロリの腕はしびれて暫く使い物にならない。

 「まだパワーに慣れていないなターレス」
 「ナスビ!」
 「ああそういやいたな貴様も、お前からやるか」
 「逃げろナスビ!」

 ターレスは加速するなり俺の首に手刀をぶつけてくる。俺はその手をキャッチする。

 「な!」
 「おそいな〜、しかも弱いし〜ほら来いよ雑魚。相手してやっから」
 「ぐ!きさまあぁぁぁ!」

 ターレスは俺の挑発に乗り、とび蹴り、肘うち、アッパーとさまざまな攻撃をしてくるが俺は片手で全部を受けて飄々としている。
 セロリは驚きに目を見開いて俺を見つめている。まあびっくりするよな普通。

 「なぜだ!こんなガキに!」 
 「それはお前が雑魚だから〜はははは!まあでもそろそろやめるか」

 俺は相手をするのが面倒になったのでターレスに一瞬で肉薄し首の骨を折る気で手刀を当てる。結果は予定どうり。首の骨の折れたターレスは息絶えた。

 「さてと」

 いっちょたべて見ますか神精樹!俺は神精樹の実の一つをもぎり口に運ぶ。口の中いっぱいになんともいえないうまみが広がったと思ったらそれが体全体に広がっていくのを感じる。体の筋肉が喜んでいるような感じだ。

 「うま!これは星一つ犠牲にする価値あるわ!」
 「ナスビ?」
 「ん?ああ、大丈夫かセロリ?怪我は?」
 「あ、ああ、恐らく腕の骨にひびが入ってるが大丈夫だ」

 サイヤ人は骨に皹がが入ったくらいじゃめげません。まあ五日間もあれば完治するもんな。

 「よかった。じゃあこれ食ってみ?て思ったけどその腕じゃなぁ」

 おれは一つ実をもぎってセロリの口に持っていく。

 「たべてみ。ターレスが執着するのもわかるあじだぜ?ほれ、あーん」
 「ああ、あーん」

 しゃくりと実をかじるセロリ。するとセロリの体の筋肉が一瞬膨張する。戦闘力も7000ほどまで上がった。どうやら実はそれぞれ食べて戦闘力が上がる量が違うらしい。
 そして俺はセロリに神精樹とは何かや、ターレスがしようとしていたことなどを話した。

 「そんなことが……でもこれがあればフリーザにも勝てるんじゃないか?」
 「勝てなくは無いけど。多分百年くらいかかるんじゃないかな」
 「百!?」
 「そう、アイツは変身型宇宙人だ。最終形態の戦闘力は一億を優に超える。普通にしてても50万を超えてるんだからな」
 「ほんとうかよ?」
 
 やや胡散臭そうにしてこちらを見るセロリ。

 「事実だよ」
 「ふーん、というかナスビ!やっぱり強さを隠してたんじゃないか!」
 「まあね、俺目立つの嫌いだし」
 「やっぱりお前は変人だな」
 「ははは」
 「で戦闘力は?」
 「さあ測った事ないしなぁ、ばれるのが怖くてさぁ」
 「お前は本当にサイヤ人らしくないな。じゃあ帰ったら戦闘力を測りに行こう。一応私もエリートだ、多少の無理はきく」
 「お、頼むよ。実は気になってたし」

 そうして俺たちは惑星ベジータに帰っていった。もちろん神精樹の実はもち帰っておいしくいただきました。







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