小説『ドラゴンボールN』
作者:プータ()

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 第四十一話 ミスターポポの表情をずっと見てると何故か笑っちゃうよね

 sideナスビ

 瞬間移動して神の宮殿へと来た。場所がわかっていれば多少気が小さくともこれるんだが、ピッコロ大魔王は移動しているせいかわからない。一時間くらいじっとして探っていればわかるかもしれないが面倒だからいや。
 神は恐らく自分の半身が何処にいるかが判るはずだとここに来たのだが……。
 宮殿の前に着いたのにミスターポポの姿も見当たらない。

 「すいませーん!」

 宮殿内に俺の声が響く。気はここに感じられるからいると思うんだけど。
 
 「すまない、またせた」

 ミスターポポが宮殿から出てきたが神の姿は無い。

 「神様のところ案内する、着いて来い」

 そう言ったミスターポポはきびすを返して宮殿内へと戻っていく。俺もそれに続く。ついていった先は宮殿内にある一室。ミスターポポが扉を開けばそこに神はいたのだがベットでねている。

 「神様も結構年、今日は体調悪い。それでもピッコロのところ行こうとするのをポポ止めてる」
 「ピッコロの名前ができてきたって事はやっぱり関係あったのか……体調が悪いなら無理しなくていいよ。ピッコロなら俺がどうにかするから」

 原作のこの時期に神は全く出てこなかったが体調が悪かったのか。まあ長寿のナメック星人でもそろそろ限界が近いのだろう。神の場合は自分の半身を捨てたからその分寿命も減っただろうし。恐らく人造人間編でピッコロと同化したのも寿命が近かったと言うのもあるんだろうな……。

 「誰かと思えば……ナスビ、だったか?」
 「おきてたのか神様」

 神様が目覚めると心配そうにそばに近寄っていくポポ。
 
 「そうですよ神様。ピッコロの事でお話に。まあ体調も悪そうなんで単刀直入に言わせて貰いますけどあいつ神様の兄弟かなんか?気が似す過ぎてる。まるでもともとは同一人物が分かれたような気をしている」
 「ほう、良くわかったな。正解だ」

 まあハッタリなんだけどな。似てるとは思うけどそこまで詳しくはわからんって。それにピッコロの気を感じてすらいない。

 「これでも気の感知には自信があるんでね。まあとにかく聞かせてくれ。寝ながらでいいから」
 「客人の前で悪いがそうさせてもらう。ピッコロとは……」

 話が長いので要約しよう。要はピッコロとは神様が神になるために捨てた悪の心そのもの。それが下界に降りて悪さをしていたと言うことらしい。そして自信の半身でもあると言う事だ。それが今まで封印されていたピッコロと言う事らしい。
 殺したら神も死ぬと言うのを言わなかったが「半身も殺したら神様も死ぬんじゃないの?」ときいたらミスターポポが教えてくれた。これで俺が知っててもおかしくない。
 神から話を聞いた俺は部屋を出てポポと話す。病人の横で話すのも悪いしな。まあナメック星人は耳がいいから聞こえるだろうけど。

 「だがどうする?ピッコロ殺せば神様も死ぬ」
 「なに、大丈夫さ。多少痛めつけるが解決策……というよりは現状維持の案は二つある。一つは魔封波だがこれは使用者の命が吹っ飛ぶので却下(もしかしたら俺の気の量なら大丈夫かも知れないけど)。もう一つはナメック星人特有の能力を使ってもらうように追い込むことかな?」
 「ポポ良くわからないが、それで神様死なないならいい。ナスビ、頼んでいいか?」

 何を考えているかわかりにくいポポの表情が曇る。まあ神の付き人らしいし、何百年も一緒にいたんだもんな。そりゃ心配もする。

 「ああ、今回の件は任せてくれ。神が死なないようにはして見せるさ」

 そう言って俺は神の宮殿から瞬間移動で移動しようと指をおでこに当てる。カプセルコーポレーションのほうの気を探るのだが……なんだこれ?明らかに戦闘中の気の高ぶりを感じる。

 「悪いちょっと急ぐわ、じゃあまたなポポ」
 
 手を振って俺はカプセルコーポレーションへと瞬間移動した。
 着いて最初に目に入ったのは地面が割れたり木が倒れたりしたカプセルコーポレーション前の庭。そして戦っている鶴仙流と亀仙流の面々。どういうことだこれ?
 辺りを見渡せば離れたところにウーロンとブルマ、そしてウーロンがいる。俺はそこへ小走りに向かう。

 「なあ、これどうなってんだ?」
 「ひいいぃ!あ、あれなんだ、ナスビさんかよ。驚いた」

 ウーロンが俺だと気がつかずに一瞬怯えるが俺を見て気がついたようだ。

 「鶴仙流の奴らピッコロ大魔王ってやつの手下になったらしいのよ。ドラゴンボールを狙ってここにきたらしいわ」
 「なんだって!?」

 ブルマの説明に俺は驚く。どういうことだ?どうしてこんな……まあもしかしなくても俺の影響だな。ちょっと虐め、いや、かわいがりすぎたか。いじけてピッコロの手下になるなんて。天津飯が仲間にならないと……ならないと?別に大丈夫な気がするな。
 とりあえずちょっかいかけてみようか。
 悟空と天津飯の戦いは別にもうすぐ終わるな。魔改造悟空にはかなわない。それに悟空は戦いに手を出されるのを嫌うので却下。
 チャオズVSクリリンはクリリンが超能力に苦戦してるな。拮抗した戦闘力では超能力は卑怯だよな。俺も宇宙で似たような事あったからわかるわ。でもここは正念場だ。保留。
 亀じいと鶴仙人の戦いは……イやこれには手を出してはいけない雰囲気だ。やはり兄弟弟子が間違った道に進んだのなら正すのが兄弟弟子の務めなんだろうか。因縁っぽいのでパス。
 結論、俺のすること無いな。多分亀仙流のほうが勝つわ。武空術をもっとうまく使えてたら亀の負けだけどな。
 俺が思うに鶴仙流は今まで空中戦の戦いをする必要が無かったんだろう。タオパイパイにいたっては武空術を使えないみたいだし。ようは経験地不足。もしも空中戦が強かったら亀仙流は負けていた。
 おっと、丁度終わったようだ。三人ともが相手に勝利している。ここで更生できなかったら……どうなるんだろうな。

 

 あとがき
 ミスターポポの動じない瞳って素敵ですw
 ピッコロ大魔王の気に関しては三百六十度以上の範囲をゆっくりと探っていくのや地球を一周してみるのが嫌なナスビの横着ですwピッコロ大魔王ごときに……みたいなw
今回全く話が進んでいませんね。

 

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