小説『短編集』
作者:クロー()

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御犬様が通る




お犬様が通るぞ。みな食物を奉納するのだ。

奉納するといったら奉納するのだ。
文句言わない!それから頭が高い!


お犬様を目上に置いて食べ物を奉納しなければ罰が当たるぞ、

ワンワン吠えてるだけじゃないかって?この犬はそこらの犬とは違う、
「ここほれワンワン」の犬なのだぞ。

この私が罰をくれてやるぞ、私に逆らうなんて1000年早いってことを思い知らされるぞ。

私が誰かって!?

私はお犬様に仕えている人間じゃ。
笑ったな!私のことを笑いやがったな!

その笑ったお前を笑ってやる!

はっはっは。頭の悪い奴め。せいぜい笑ってるがいい、それを見た私が笑ってやる。




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