小説『短編集』
作者:クロー()

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気が付いたらサウナに




私は風呂屋でバイトをしている。

バイトのために風呂屋へ向かったはずなのに、

私はなぜかバイト先である風呂屋のサウナの中で服を着たまま、靴を履いたまま、いかにも悪そうな顔をした知らない小柄の50代くらいのおっさんと
我慢比べをしていた。

私が勝ったらレモンティーをおごってくれると挑戦されたので、
受けて立った。

受けて立たないはずがない、レモンティーをかけられて、受けてたたないはずがない。


めっちゃ暑い。いくら低体温症とはいっても暑い、サウナだもん。
でも年寄りの体温がいかにも高そうなうさんくさいおっさんに勝てるという自信があったから、絶対にあきらめなかった。

汗だんらだら、体から水蒸気が湧いていたが、

見事勝利!!


やった!レモンティーは私のもの。

そして、私に戦いを挑んだことを後悔するがいい、ふはははは。



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