小説『短編集』
作者:クロー()

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異文化交流




「キムチを作る予定が、なにがなんだか分からない料理になってしまった」


「それはキムチじゃないね」


「え〜と、なんだろ・・・これ」


「何度目あるよ、トムヤムクムでしょ。なんでキムチの作り方を10回近く教えたのに、10回揃ってそれになるの」


「どうしても小さいころの、キムチの達人にキムチの作り方を教わって、後でキムチの味に裏切られて悶え苦しんだ記憶をフラッシュバックしちゃうんだよね、で、その後友達に教えてもらって作ったトムヤムクムにものすごく慰められて感動したから」


「キムチは美味しいよ、教えた人が悪いんじゃないの?」


「じゃ今度美味しいキムチ作って」


「いいよ、僕が腕によりをかけて作るあるよ。それで美味しかったらキムチ作ってみる?」


「食べはするけど作りはしないよ、トムヤムクムの方が作るの好きで出番減らしたくないから」


「美味しいキムチの出番にすり替えるのはだめあるか」


「そっちが作るなら文句ないよ、作るのはどうしてもトムヤムクムなの」


「じゃあ交代で料理するあるよ」


「あ、それでいいじゃん」



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