小説『IS〜インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ―』
作者:黒猫(にじファン)

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えー、皆さんこんにちは神谷士です

何か、神様のミスとかなんとかでISの世界に来たっす

原作の知識も少々はあるし

一応、俺のわがままでISは仮面ライダーディケイドにしてもらったんだけど……

「(きついな……これ)」

周りの女子からの視線が正直うっとうしい

何だ?これ?

神様のおかげで普通にIS学園に来れたんだが……

「(思ったよりきついぞ)」

「あのー……神谷君!……神谷君!」

うわっと!

声に反応してうつむいていた顔をあげると豊かな二つの山をお持ちの山田先生が俺を呼んでいた

「あのー、次は神谷君の番だから自己紹介してくれないかな?ダメかな?」

こんな口調だっけ?この人

「ああ、自己紹介ですか」

俺はゆっくり立ち上がり……

「えーと、神谷士です

皆さんご存知だとは思うんですが、男でIS使えるって言う異例でこの学園に来ました

趣味は音楽鑑賞です

えっと……よろしく?」

最後が疑問系になったのは俺の自己紹介が終わると同時に入ってきたその女性に反応したからだ

「よろしくで疑問系とはどういう自己紹介だ馬鹿者」

そう、織斑千冬その人だ

そういや俺と千冬さんは姉弟のように育った仲だっけ?

「先生、もう会議は終わられたんですか?」

「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」

あれ?俺、まだ立ってるままなんですけど……

「諸君、私が担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物にすることが仕事だ」

その台詞の直後に響く黄色い歓声

うるせえ……

「……毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。 私のクラスだけ馬鹿者を集中させているのか?」

まったくだ……

憧れのまなざしを向けるのは勝手だがうるさいのは勘弁してくれよ

「で、満足に挨拶もできんのか?お前は」

「いや、千冬姉、俺は……」




パシコーン!!




「ここでは織斑先生だ」

そうだった……

「はい、ごめんなさい織斑先生」

「分かればいい」

と、このやり取りがまずかった……非常にまずかった……つまり義理とはいえ、姉弟なのが教室の皆にばれてしまい、さっきまでとは別の好奇心の視線にさらされる事となり教室中がざわついた

……うるうせぇよ



まあ、なんやかんやで自己紹介も終わり

「諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらう……その後実習だが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいか、いいなら返事をしろ。よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ」

『はい!』

うわ!びっくりした!

全員きれいに揃えて返事しやがって……

寿命縮むわ

その後、山田先生から軽いISの説明が終わり休み時間になった

しかし教室の中だけではなく、廊下でも俺(たぶん)のことを見ようとほかのクラスまたは学年から女子がかなり集まっていた

多いんだよ……廊下あふれかえっとる!

「(音楽聴きたいな〜)」

とか考えてると

「士」

と呼ぶ声が、見てみると大和撫子という言葉がよく似合う女子が立っていた

お、箒か

「よお、箒。久しぶりー」

いや〜

アニメで見るよりかなり可愛いな〜

「ちょっといいか?」

「おう、いいぜ。ここじゃなんだし外行く?」

「あ、ああ」





−屋上−



「ひっさしぶりだなー」

「あ、ああ、そうだな」

何だ?もじもじして

話すきっかけでもほしいのかな?

「そういや剣道の大会で優勝したんだっけな?おめでとさん」

「な、なぜ知っている!?」

そんな顔真っ赤にしてどうした?

「いや、新聞読んだし」

「なぜ、新聞を読むんだ!」

……ダメなの?

その時、都合よくチャイムが鳴なった

「まあまあ、戻ろうぜ。また織斑先生に怒られる」

「ああ……そ、そうだな」











「ではここまでで質問のある人はいますか?」

授業も一通り終わり山田先生が、質問した。

もちろん俺は神様のおかげで全てを理解している

流石やで〜

「じゃあ、授業終わりますね」

そして休み時間次の授業の準備をしていると

「ちょっとよろしくて?」

お、セシリアか……

「ん?何?」

「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」

ああ……そういや

こんな話し方だったなこいつ

面倒くさーい

「ああ、ごめんな。俺、君誰か知らないんだ」

まあ知ってるけど……

「わたくしを知らない? このセシリア・オルコットを? イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」

くそぅ!面倒だぜ!

「えーと、代表候補生だから、凄いんだな」

「そう! エリートなのですわ!本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡…幸運なのよ。その現実をもう少し理解していただける?」

エリートなんて一言も俺は言ってないぞ!くそ……

「えっと……そいつはスゲー、大したこった」

なんて言えばいいんだ

「馬鹿にしていますの?」

なんでやねん!

「あなただけが唯一男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、期待はずれですわね」

「とりあえず、なんかごめんな」

さっきから俺、謝りすぎでしょ

「さっきから謝ってばかり……やっぱり男なんて……」

ん?親父さんのことでも思い出してんのか?

そしてまたまた都合よく鳴るチャイム

納得できていないようだがとりあえず席に戻っていくセシリア

いやオルコットの方がとりあえずいいのかな?

まあいいや





-2-
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