小説『ハイスクールD×D 黒と赤』
作者:shimo()

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球技大会

 レオン達、オカルト研究部の部員はいま旧校舎の裏の広場で野球をしている。なぜ野球をしているかというと、こんど学園の行事で球技大会がありその種目が何かはわからないが今までは野球・サッカー・バスケなどの球技があるらしい、それでリアスが

「私達は今度の球技大会で負けるわけにはいかないから練習するわよ!」

 ということでオカルト部は野球をしている。今はリアスがバットを持ち他の部員に向かってノックをしている。アーシアがボールを取れずに後ろにそらしのをみてリアスが

「アーシア! 後ろにそらしたら後で取りに行きなさい」
「はい」

 とアーシアが返事をしたあとレオンの番になりレオンがボールを取るとリアスが「ナイスキャッチ」と褒めた。次に木場の番になり木場に向かってボールを打つが木場は気づかないでボールが頭に当たった。それを見たイッセーが

「おい木場! シャキッとしろ」
「え? あ〜・・・ごめんボーっとしてた」

 と木場がイッセーに誤っているとリアスが

「ちょっと、佑斗! 最近ちょっと変よ? どうしたの?」
「すみません」

 素直に謝る木場だがまたボーっとしている。そしてリアス先輩の方を見ていると何かの本を見ていた。レオンが最近よく本を見ているなぁ〜と思っていると後ろから朱乃が近づいて

「あらあら、そういえばレオン君は、知っている? 部長ったら、最近恋愛のマニュアル本を読んでいますのよ?」
「へぇ〜。リアス先輩が読んでいる本って恋愛の本なんですか?」
「あら? 部長のことは心配じゃあないんですか?」
「う〜ん? 心配ではないと言いますかその・・・リアス先輩が自分から好きになった人ならいいんじゃないですか?」

 とレオンが答えるが顔は少しあわてていた。それを見た朱乃が

「まあそんなに心配することはありませんわよ? 部長が好きな人は近くにいますから」

 と話していたらリアスが本を置いて

「再開するわよ!」

 そういい練習を再開した。

side レオン

 次の日の昼休みに部室に来るように言われたので俺たちは部室に行くと、そこにはどこかで見たことがある生徒がいた。イッセーがソファーに座っている女生徒を見て「せ、生徒会長・・・?」と言ったので俺はようやく思いだして

「ああここにいるのは生徒会長の人か! どこかで見たことがあると思ったよ。で、どうしてここにその生徒会長の人がいるんですか? リアス先輩?」

 とリアス先輩に聞くが、生徒会長の横にいた一人の男が

「なんだ、リアス先輩。こいつらに言ってないんですか? 同じ悪魔なのにまったく気づかないからおかしいと思ったんですよ」

 というというとソファーに座っている生徒会長が

「サジ、基本的に私達は『表』の生活以外ではお互いに干渉しないことになっているのよ。だから兵藤君たちの反応が当り前なのよ」

 そういったのを聞いて俺は

「もしかして・・・生徒会の人達も悪魔なんですか?」

 と聞いてみたら、朱乃先輩が説明してくれた。

「この方は、支取 蒼那様の本当の名前はソーナ・シトリー。上級悪魔シトリ―家の次期当主様ですわ。この学校は実質グレモリ―家が実権を握っていますが、『表』の生活では生徒会、つまりシトリ―家に任せています。要するに昼間はシトリ―家が夜はグレモリ―家と分担しています」

 それを聞いていたさっきの男が俺たちに

「会長と俺たちシトリ―眷属が日中活動しているから、平和な学園生活が送れているんだよ。そこんところ分かっていても損はないぞ。ちなみに俺の名前は匙 元士郎。二年で会長の『兵士』だ」
「おお! 俺と同学年で同じ『兵士』か」

 とイッセーが喜んでいたがサジが

「俺としては、あの変態で馬鹿な四人組みのうちの二人と同じなんてな俺のプライドが傷つくだけどな」

 それを聞いた俺はリアス先輩に

「なあ、コイツ・・・殺しっちゃっていいんだよな? つーか殺すぞ! 認めなくても殺すぞ(激怒)!」
「ちょっとレオン、落ち着きなさい(汗)」

 リアスが俺をなだめていると生徒会長の方も

「サジ、あなたもやめなさい。それに彼らには勝てないわ。あなたは駒を四つ消費したけど、兵藤君は駒を七つ消費し竜ヶ崎君はこの前、フェニックス家の三男を倒したんですからね」
「七つですか? このエロしかない男が!? されにこいつはあのフェニックス家の悪魔を倒したんですか? しんじらんねぇすよ!」

 とサジが驚いていると生徒会長が俺たちに頭を下げた。

「ごめんなさい、竜ヶ崎獅遠君、兵藤一誠君、アーシア・アルジェントさん。うちの眷属が失礼なことをして。よかったら同じ転生悪魔として仲良くしてください」

 薄く微笑みながら言った。そして

「サジ」
「は、はい! ・・・よろしく」

 サジが渋々頭を下げてきた。アーシアは普通に挨拶をしていたが、サジがアーシアの手を取ったときにイッセーがあわてて間に割って入り「よろしく」と言いながら思いっきり手を握りつぶそうとしていた。俺はサジに

「今度あんな態度を取ったら本当に殺すからな・・・あと俺はあいつらとは違うからな今後俺を四馬鹿の一人に数えたら殺すからな。それだけは覚えておけ」

 サジと握手しながら言った。そしてリアス先輩が

「レオン、イッセー、アーシア。匙君と仲良くね。ケンカをしてはだめよ。特にレオン」
「分かったよ」

 それを聞いて満足したのか微笑んでいた。ソーナ会長が立ち、リアス先輩に向かって

「リアス今度の球技大会を楽しみにしているわ」
「ええ。お互いに頑張りましょう」

 そういいソーナ会長は、サジを連れて部室から出て行った。
 そして球技大会の当日リアス先輩が部活対抗の種目を確認に行っていたが今戻って来た。リアス先輩が

「種目はドッジボールに決まったわよ」

 と言った。そして試合が始まってみると、イッセーばかりが狙われているその理由はまず女性陣は学園でも人気なので当てると後が怖く、木場に当てると女性から恨まれる、俺に当てると絶対に後でお返しがあるから当てられない。よってイッセーしか狙えないのでイッセーが狙われている訳だ。そしてイッセーの急所に当たり退場したことによりリアス先輩が燃えたため俺たちが勝った。
球技大会が終わり部室に行くと「パン!」と聞こえたので入るとリアス先輩が木場を叩いていた音だと分かった

「目が覚めたかしら?」
 
 と木場に訊くと木場は無表情のまま

「もう球技大会も終わったんで練習はないですよね。普段の部活も今日しないで帰ってもいいですか? それと球技大会のときに迷惑をかけてしまい申し訳ありません。調子が悪かったみたいです」

 そういい木場が出て行こうとしたがイッセーが近づき

「なあちょっとおかしいぞ木場」
「君には関係ないよ」

 と木場がいうがイッセーは

「仲間の心配をして何が悪い?」
「仲間の心配か? 僕はね最近まで何のために戦っているか忘れていたよ」
「何のためって部長のためじゃあないのか?」

 イッセーが木場を聞くと木場が即答して

「違うよ。僕は復讐するために戦っているんだ。聖剣エクスカリバーを破壊するためにね・・・」

 そういい木場は部室を後にした。

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