白龍皇の反旗
カテレア・レヴィアタンが会議室に乱入して来てサーゼクスに向け
「旧魔王派の者たちはほとんどが『禍の団』に協力することに決めました」
「・・・カテレア、それは言葉通りと受け取っていいのかい?」
「サーゼクス、その通りです。今回のこの攻撃も我々が受け持っています」
それを聞いたアザゼルが
「・・・クーデターか」
セラフォルーがカテレアに
「カテレアちゃん! どうしてこんな!」
セラフォル―を憎々しげな睨みを向け
「セラフォル―、私から『レヴィアタン』の座を奪っといて、よくもぬけぬけと! 私は正当なるレヴィアタンの血を引いていたのです! 私こそが魔王に相応しかった」
「カテレアちゃん・・・。わ、私は!」
セラフォル―が何か言おうとするがその前にレオンが笑いを押えながら
「くっくっく。何が『私こそが魔王に相応しかった』だ。お前に力がないからセラフォル―様に奪われたんだろ? ただ自分に流れている血だけで自分が魔王だって? 笑わせるなよ」
カテレアがその言葉を聞いて怒り
「なっ!? たかが下級悪魔の分際で調子に乗るな!」
「みなさんこの人の相手は俺がします。・・・・『卍解』」
レオンがいった瞬間黒いオーラがレオンを包みカテレアを外に吹き飛ばした。
side レオン
俺はカテレアを外に吹き飛ばし外に出た。カテレアの見ると腕が多少切れていただけだった。
「ふん。この程度で私を倒せると思うな」
「お前は馬鹿か? 今のはあの教室から出すだけだよ。こっからが戦いだよ」
そういい俺は周りに無数の雷の球を浮かべカテレアに飛ばすがカテレアは魔法障壁をだしはじいていた。そのはじかれた球はあちこちに飛んでいきグランドがボコボコになった。俺は魔力での攻撃は無理と判断し近づき剣に黒いオーラを纏わせて斬りかかった。カテレアの魔法障壁にひびが入り
「っな!?」
障壁にひびが入ると思っていなかったのか、カテレアは驚き後ろに下がった。
「ふん。少しはやるようですね。でもこれはどうですか」
カテレアは魔力を手にためて俺に向かって投げた。俺は当たる瞬間まで動かずにいた。魔力の球が当たる瞬間に俺は『瞬歩』を使いカテレアの背後に回り、
「月牙天衝」
カテレアを斬るが浅かったらしく腕が斬れなかった。それでも片腕から大量に血が流れている。
「くっ! なぜ後ろにいる?」
「そんなのよけたからに決まっているだろ。あんな遅い魔力の球を当たるわけないだろう」
「仕方ないこうなれば」
そういいながらカテレアは懐から小瓶を出した。
(ん? あれはなんだ? 中には黒い蛇みたいのがいたが)
カテレアはその黒い蛇を飲み込むとカテレアの魔力が上がり、体中にに禍々しいオーラが漂っていた。俺は試に魔力をためてカテレアに放つが腕を振るうだけで散った。
「っち! さっき飲んだのはドーピングみたいなものか。そんなことをしないと俺に勝てないんじゃ魔王になるなんて無理だな」
俺は最大力の月牙天衝を放とうとするが急に体の中から
『俺がやってやるから替りな』
と聞こえ俺は
(お前は誰だ!?)
『俺か?俺はお前だよ。ただお前より破壊衝動が強いがな。早く交代しろ』
(誰が交代なんかするか!)
『なら勝手に変わらしてもらうぞ』
side out
side 木場
僕は今ゼノヴィアと一緒にテロリストの魔術師の相手をしている。空中でレオン君とカテレアが戦っていたが急にカテレアの魔力が上がったので上を見て観るとカテレアの体から黒いオーラが漂っていた。しかもその魔力は魔王様クラスまで上がっていた。それを感じた僕は
「・・・まずい! レオン君でもあれの相手はきついよ」
「しかし、私たちもこいつらの相手で加勢することはできないぞ!」
ゼノヴィアが魔術師を相手に言ってくる。確かにこいつらの相手をしているから加勢に行けない。そう思っているとレオン君の方から魔力が上がったのでそちらを向くと、レオン君の顔に白い仮面がついていた。なんだあれ?と思っていると横から白龍皇の攻撃がレオン君に当たった。
side out
白龍皇の攻撃がレオンに当たったのでアザゼルがレオンのところに向かった。レオンを担ぎアザゼルはヴァーリに
「この状況下で反旗か、ヴァーリ」
「そうだよ。アザゼル」
ヴァーリが答えるとしたから
「レオン!?」
「おお〜なんだ? あのエロい服を着ているねぇーちゃん!?」
リアスがレオンがやられているのを見て驚き、イッセーはカテレアの服を見て驚いていた。アザゼルがリアスに「こいつを頼んだ」と言いながらリアスに向かって投げた。
「ヴァーリ、あの子が今回の赤龍帝なの?」
「ああ、残念ながら、そうだよ。本当に残念な持ち主なんだ」
ヴァーリとカテレアがイッセーを見ながら言うとイッセーが
「残念残念いうな! ―――ところで、どうしてお前がアザゼルと対峙してんだよ!? つーかその姉ちゃんは誰だ?」
カテレアが哀れな目でイッセーを見ていると
「本当に残念な子ね。どうするの? ヴァーリ、殺すの?」
「どうするか迷っているとことだよ。正直、俺は彼に期待はしてないから」
「・・・まったく俺もやきが回ったな身内がこれとは。いつからだ?」
アザゼルがヴァーリに訊くと
「コカビエルを回収した帰り道に誘われたんだ。悪いな、アザゼル。こっちの方が楽しそうなんだ」
「『白い龍』が『無限の龍神』に下るのか」
「いや、彼らに協力するだけだ。『アースガルズと戦ってみないか?』て言われてね」
「俺はお前に『強くなれ』って言ったが『世界を滅ぼす要因にはなるな』って言わなかったか?」
「関係ないね。俺はただ戦えればいい」
アザゼルはため息をついた。ヴァーリがリアスの方を向き
「俺の名前はヴァーリ。―――ヴァーリ・ルシファーだ」
それを聞いたリアスが驚いた。アザゼルが
「事実だ。もし、冗談のような存在がいるとしたらコイツのことだ。俺の知っている限りでは過去の『白い龍』の中でも最強だ」
アザゼルがそういうとイッセーが反応し「過去最強ですか?」と聞いくとアザゼルが頷いた。
「それではアザゼル、覚悟してもらいましょうか?」
「ふん。さっき魔力が上がったが、オーフィスから何かもらったな?」
「ええ、力を増幅するものをもらいました」
「なら俺も本気を出すか」
そういいアザゼルは懐から一本の短剣を出した。カテレアが「それは?」と訊くと
「これはな『白い龍』と他のドラゴンの神器を研究して俺が作った人口神器だ。『堕天龍の閃光槍』(ダウン・フォール・ドラゴン・スピア)だ。そしてこれが・・・疑似的な禁手化の『堕天龍の鎧』(ダウン・フォール・ドラゴン・アナザー・アーマー)だ。・・・禁手化(バランス・ブレイク)」
そういうと持っていた短剣が形が変わって一瞬の閃光があたりを包みそのあとアザゼルの方を見ると全身に輝く黄金の全身鎧に包んだアザゼルがいた。
「う・・・あ・・・」
レオンがうめき声をあげたのをリアスが聞こえレオンに呼びかけた。
side レオン
俺は内にいる俺? と言い争っていたら横から攻撃を受けて気を失い、気が付くとリアスの顔が目の前にあった。
「あ・・・リ、リアス」
「レオン!? 気が付いたの?」
リアスが気づき俺の顔を見ると泣きそうになっていた。
「だ、大丈夫ですから・・・泣かないでください・・・少し休めば・・・元気になりますから」
そういいながら俺はまた気を失った。