小説『ハイスクールD×D 黒と赤』
作者:shimo()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

イッセーの怒り

 アザゼルが人口神器をだし禁手化をしカテレアと戦っている。

「アザゼル! それだけの力を持っていながら、あなたは」
「カテレア。『無限の龍神』をバックにしておいてよくいう」
「神器の研究はそこまで進んでいなかったはず」
「それを聞いた限り俺の研究した神器を持ってったヤツがいるらしいが、神器の研究の真意は俺とシェムハザしか知らねえぜ」
「私は魔王レヴィアタンの血を引くもの! カテレア・レヴィアタン。堕天使に負けるはずがない」

 アザゼルは手を前にだし挑発しながら

「いいから来いよ」
「っ! なめるな!」

 カテレアは大量のオーラを纏いアザゼルに接近した。それをアザゼルは槍をだし対応する。アザゼルとカテレアが近づいた瞬間カテレアの体が鮮血が舞い、カテレアの後ろが攻撃の余波で地面がえぐれていた。

「ただではやられません!」

 そういうと腕が触手になりアザゼルの片腕に絡みついた。カテレアの体には何やら術式が書かれておりリアスが

「あれは自爆用の術式だわ!」

 アザゼルがその触手をちぎろうとするが出来なかった

「アザゼル! この状態になった私を殺しても無駄よ。私が死ねばこの術式が反応して強力な呪術をあなたに与えあなたは死ぬようにできているわ」
「―――ッ! 犠牲覚悟で俺に代ダメージか。安っぽいてだが、効果は絶大だな」

 それを聞いたリアスが

「イッセー、ギャスパー急いでここから離れるわよ!」

 それを聞いたイッセーとギャスパーはレオンを担ぎその場を離れた。離れた場所でリアスが何重にも障壁を張った。そこでアザゼルの様子を見ると絡みついた触手を取ろうとしているが

「無理よ。その触手は私の命を吸った特別性なのよ。切れないわ」

 アザゼルは触手を切るのをあきらめて槍で自分の左腕を斬った。斬った左腕がちりとなって消え

「ッ! 自分の腕ごと!?」

驚くているカテレアにアザゼルが槍を腹部に突き出した

「片腕くらいお前にやるよ」

 カテレアはアザゼルの攻撃でちりとなって消えた。そしてアザゼルが着ていた鎧がなくなり、アザゼルは舌打ちをした

「っち! 人口神器の限界か。まだ改良の余地があるな、幸いコアは無事だからまた作り直せるな。もう少し俺に付き合ってもらうぜ。『黄金龍君』(ギガンティス・ドラゴン)ファーブニル」

そういいアザゼルはコアをしまった。
 
「さすが、アザゼル。でも鎧も解除されたな。まだまだ人口神器には研究が必要だな」

 ヴァーリが言うとアザゼルが

「ヴァーリ。どうする? 俺はやれるぞ? 鎧がなくても片腕だけでお前と戦える」
「いや遠慮しておくよ。俺は今のアザゼルと戦って勝ってもうれしくないからね」

 ヴァーリがそういいながら視線をイッセーに向け

「君のことは少し調べさせてもらった。ふつうの両親に普通の生活を送っているらしいね。これが俺のライバルなのか? 本当に残念だよ。何か特別の力を持っていた方がまだ楽しめたのに、・・・そうだ、君は復讐者になればいいんだ。君の両親を殺せば少しは君は強くなるだろう? 今すぐ殺しに行ってあげよう」

 イッセーがそれを聞いて

「ふざけんな! 誰が俺の両親を殺すって!」
『Welsh Dragon Over Booster!!!!』(ウェルシュドラゴンオーバーブースター)

 アザゼルからもらった腕輪のおかげで代償なしで『赤龍帝の鎧』(ブースデット・ギア・スケイルメイル)を着けたイッセーにヴァーリが

「ハハハ。見ろアルビオン。兵藤一誠の力が上がったぞ」
『ヤツの純粋な殺意がお前に向けられているからだろ? ああいうやつにドラゴンの力を引き出せるのも真理だ』
「そういうとヤツの方がドラゴンの力を発揮できているのかな?」

 イッセーは真っ直ぐヴァーリに向かっていくが、ヴァーリは簡単によけ

「そんな真っ直ぐな攻撃が当たると思うなよ」

 イッセーの腹に拳をめり込ませた。イッセーは血を吐きながら下がるが

『Divide!』

 白龍皇の宝玉から聞こえイッセーの力が半分になるが

『Boost!』

 イッセーの神器の力でもとに戻るが

『相棒。このままではこちらが不利だ』
「なんで?」
『あいつは相手の力を半分にしその力を自分の者にしているから差が開いて行くぞ!』
「・・・ッ!なら」

 イッセーはただ突っ込んでいった。ヴァーリは無数に魔力の球をだし

「ふん。馬鹿みたいに突貫か? 宝の持ち腐れだな」

 ヴァーリはイッセーにすべての魔力の球を放った。イッセーは腕を顔の前でクロスさせガードしながら突っ込みヴァーリの前に出た。それを見たヴァーリは前に障壁を展開したが

「ドライグ! 収納しているアスカロンに譲渡しろ」
『承知ッ!』
『Transfer!』

 収納した方の手でヴァーリが張った障壁を壊しヴァーリの腹に拳を入れた。

「ッッ!???」

 思いがけない一撃にヴァーリは体制を崩した。イッセーは続けて頭突きをしヴァーリの顔のところにひびが入りそこからヴァーリの顔が見えたのでイッセーは顔面を殴り飛ばした。

「お前の顔に一発入れなきゃ気が済まなかったからな」

 ヴァーリは後ろに離れ口から流れる血をぬぐい

「ハハハ、おもしろい。やればできるじゃないか? 兵藤一誠。それでこそ俺のライバルだ」

 イッセーは殴った際にヴァーリの鎧から落ちた宝玉の破片が落ちていたので拾った。

「なあドライグ? 神器って想いに応えて進化するんだよな?」
『ああ。そうだが・・・それがどうした』
「俺のイメージを伝えるからやってくれ」
『―――ッ! 相棒は危険な発想をするな!死ぬかもしれないがいいのか?』
「ああ。それに俺はまだ童貞のままだから死ねない!」
『フハハハ。いい覚悟だ相棒! いいだろう我は力の塊と称された赤き龍の帝王だ! ともに生き残ろうぞ! 兵藤一誠』
「応ッ!」
「何をするきだ!?」

 ヴァーリはその様子を見ているとイッセーが

「『白い龍』。ヴァーリ、お前の力もらうぜ!」

 そういった瞬間イッセーは右手の甲についている宝玉をわり拾った白龍皇の破片を混ぜた瞬間に

「うがああああああああああ!!」

 イッセーが苦しみだした。それを見たヴァーリが何をしようとしたのか察し

「ッ! 俺の力を取り込むつもりか!?」
『無謀なことをする。お前と我の力は相反する存在なんだぞ! ―――消滅するぞ』

 アルビオンがドライグに話しかけるが

『グオオオオオオ!』

 ドライグは苦しんでいた。

『アルビオン! 俺たちは今まで戦い続けていたが俺は今回の宿主に出会いわかったことがある!』
『それはなんだ? ドライグ』

 アルビオンがドライグに訊くと

『馬鹿は貫き通せば可能なことがあるってな!』
「俺の想いに応えろぉぉ!」

 イッセーが叫ぶと右手が光だし

『Vavishing Dragon Power is taken!!』(バニシングドラゴンパワーイズテイクン)

 右手に白い籠手がついていた

「・・・へへへ。『白龍皇の籠手』(ディバイディング・ギア)ってとこか?」

 それを見たアルビオンが

『馬鹿な、ありえん!? こんなことがあるなんて!?』
「なかなか面白いことをしてくれるな兵藤一誠。なら俺も本気を出そう」

 そういうとヴァーリの宝玉から

『Half Dimension!』(ハーフディメンション)

 声が出た瞬間にまばゆいオーラに包まれたヴァーリが眼下に広がる木々に手を向けると、木々が半分に細くなった。アザゼルが

「赤龍帝、兵藤一誠。お前にわかりやすくいってやろう。あの能力は周りの者を半分にするんだ。アイツが本気になったらリアス・グレモリ―のおっぱいが半分になるってことだ」

 アザゼルがそういった瞬間イッセーがリアスの方に向いた。リアスはその視線に後ずさった。

「ゆるさねぇ! 部長のおっぱいを半分にするだと!」

 イッセーが言うと宝玉から

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost』

 イッセーの周囲がクレーターができ旧校舎の窓が割れ外壁が崩れていた。それを見たアザゼルが

「アッハッハッハ! なんだそりゃ!? 主のおっぱいが小さくなるって聞いてドラゴンが力が膨れ上がった!」

 ゲラゲラと爆笑していた。イッセーがヴァーリに近づき

「これは部長のおっあいの分!」

 そういいながらヴァーリの顔を殴り

「これは朱乃さんのおっぱいの分!」

 今度は腹を殴り、ヴァーリが血を吐くがイッセーは構わず

「これは成長中のアーシアのおっぱいの分!」

 背中の噴射口を殴り壊した

「これはゼノヴィアのおっぱいの分!」

 勢いよく、空中に蹴り飛ばし

「そしてこれは半分にしたらなくなっちゃう小猫ちゃんの分だ!」

 地面にたたきつけた。ヴァーリはボロボロになりながら笑っていた。

「フフフ、おもしろい。女性の胸でここまで強くなるのか? アルビオン・・・今のこいつなら『覇龍』(ジャガーノート・ドライブ)を使ってもいいだろう」
『まて! ここで『覇龍』を使うのはよくない。ドライグの呪縛が解かれるかもしれないぞ!」
「ふん。願ったりかなったりだ。・・・『我、目覚めるは、覇の理り―――』
『自重しろ、ヴァーリ! お前は我の力に翻弄されれるのが本懐か!』

 アルビオンがヴァーリを止めようとしたとき

「ヴァーリ。迎えにきたぜぇ!」

 そういうと上から爽やかな顔をした男がいた

「美猴か、なにしにきた?」
「それはひどいぜぃ? 相方のピンチだっつうから遠路はるばるこの島に来たんだぜぃ? 他の奴らが本部で大騒ぎしているんだよ。カテレアもミカエル、アザゼル、サーゼクス、セラフォル―の暗殺に失敗したんだろ? なら監視役のお前さんの役目も終わりだ。おれっちと一緒に帰ろうや」
「・・・そうか。もう時間か?」

 イッセーが途中できた男に向かって

「お前は誰だ?」

 それを答えたのはアザゼルだった

「―――闘戦勝仏の末裔だ。お前にはかりやすくいうと、西遊記のサル、孫悟空だ」
「そ、孫、孫悟空ですか!?」

 イッセーが驚くとアザゼルは続けて

「正確に言うと、孫悟空の力を受け継いだ妖怪だ。しかし、まさか、お前まで『禍の団』にいるなんてな。いや、『白い龍』に孫悟空か、お似合いのでもあるか」

 美猴がケタケタ笑いながら

「俺は初代とはちがうんだぜぃ。自由気ままに生きるのさ。おれっちは美猴。よろしくな、赤龍帝」

 そういいながらヴァーリに近づいて手に根を出現させ地面に差すと地面が波打って沈んでいくのでイッセーが追いかけようとするが禁手が解けた。ヴァーリがイッセーに

「俺は忙しいんだ。敵は悪魔、天使、堕天使だけではないんだ。今度会ったときにはまた戦おう兵藤一誠」

 そういいながらヴァーリと美猴が地面に消えて行った。

-42-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える