小説『鬼畜の宴』
作者:ウィンダム()

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  『ガスライティング』の派生的な手口は他にもまだあります。
  例えば『アンカリング』や『コリジョン・キャンペーン』、『ストリートシアター』などです。
  これも『ブライティング』や『ノイズキャンペーン』と同じ神経工作の一つです。
  『ブライティング』や『ノイズキャンペーン』が光や音響を悪用した神経小作とするなら、『アンカリング』は、
  被害者が所有する物品などに絡めたりその他の物品などを使った神経工作と言えるかもしれません。

『アンカリング』や『コリジョン・キャンペーン』、『ストリートシアター』・・・。
次々に出てくる聞きなれない手口に関心を抱く私は質問する。

  いや、実に聞きなれない手口が次々と手でくるためか、正直言って面食らっています。

X氏はそんな私に笑みを浮かべる。

  ハハハハハ、それは無理のないことです。
  『ガスライティング』やそれを応用した派生的な手口は、国民大衆の耳目から隠されてきたわけですからね。
  何度も言うようにこうした手口は、それを知らない相手に対して最大の効果を発揮するわけです。
  ですからこれらの手口が多くの国民大衆の知るところとなってしまうと効果が撃滅してしまい役に立たなくなる。
  さて、『アンカリング』についてですが、もともとは神経言語プログラミングの技法だそうですが、
  集団ストーカーはそれを悪用して被害者に対するネガティブな『条件付け』を植え付けようとする『犯罪』で、
  多くの被害者がこの手口を体験しています。
  具体的な話をすると、この手口で非常に多いのが『携帯電話』を使った手口です。
  被害者の行く先々で携帯電話を手にたした人物がどこかともなく現れてはそれを見せつけるようにしたり、
  パチパチと音を立てて折りたたんでみたりする、
  さらにそのとき被害者をチラリと見てみたり、睨んだりして印象付けようとする。
  こうした手口の小道具は他にもあり、例えばN氏の体験では行く先々で『カメラ』を手にした男女が現れたそうです。
  また、どういうわけか路上で撮影する人物を目にしたりする・・・。

私はここでL氏の話を思い出す。
確かL氏も似たような話をしていた・・・。
身辺に『カメラ』を手にした人物が現れたり、行く先々で撮影している光景を目にする、また、喪服姿の男女や花束を持った男女、塔婆を持った老婆、浮浪者などの遭遇・・・。
こうしたこともネガティブな条件付け画策した『アンカリング』一つなのかもしれない。

  N氏の体験は他にもあり、なぜか『スモークタイプ車両』が目についたり『ゾロ目ナンバー』が目につくようになる。
  この『スモークタイプ車両』や『ゾロ目ナンバー』なども実は多くの被害者が目撃する車両です。
  こうした車両を使った『アンカリング』工作は他にもあり、歌舞伎役者の隈取り目を図案化した『防犯ステッカー』なども、
  『アンカリング』工作のひとつと言えます。
  この隈取『防犯ステッカー』を貼った車両も多くの被害者が体験するもので私も体験しています。

  ほほう・・・、『防犯ステッカー』ね・・・。

  ええ、そうです、この『防犯ステッカー』を貼った車両が実に露骨なことを仕掛けるときがあり、
  それはわざとこの『防犯ステッカー』を見せつけるかのようにゆっくりと走っていったりする。
  こうした『防犯』絡みの最大の『アンカリング』は、被害者の身辺にタイミングよく現れるパトカー、救急車に消防車、
  さらには警察ヘリ、そのほか警備会社の車両や郵便車両に宅配車両、そしてタクシーやバス、極めつけは霊柩車などなど。
  これらがタイミングよく現れてくる。
  これらはすべて車両を使った『アンカリング』の一つで、被害者に対して『お前は犯罪者だ』と言わんばかりの、
  罪悪感のようなネガティブな印象を植え付けようとしているものと観ています。
  また、隈取目の防犯ステッカーと類似した防犯ポスターが被害者の自宅近辺に貼られたり甚だしい場合などは、
  被害者の玄関から見える位置、たとえば階段の踊り場あたりに貼られたりするわけです。

  ふふん、なるほどね・・・。

私はこのとき、被害者の身辺に現れるパトカー、救急車の出現が必ずしも荒唐無稽な話ではないことを理解する。
なるほど、『アンカリング』という心理的な条件付けの一環であると考えれば、それはそれで説明が付く。
となると犯罪抑止という本来の目的を逸脱した公権力の乱用が行われていることを意味する。
そう考えるとき、警察が被害者の訴えを聞き入れない理由が、例の『ザル法』ばかりではなく公権力乱用の実態を知られてしまうことを阻止するため、被害者を追い払っているのかもしれない。

  こうした『防犯ステッカー』を貼った車両やパトカー、その他の車両、『防犯ポスター』などから、
  集団ストーカーが仕掛ける『アンカリング』は被害者に対して『監視』されているという感じだけでなく、
  どうやら『罪悪感』を植え付けようとする伏しがあります。
  こうしたことから被害者が『犯罪者』あるいは『防犯上の要警戒対象人物』に仕立て上げられている疑いが出てきます。
  こうしたことから見えてくることが、

    ■集団ストーカーという破壊的な人権侵害活動を隠ぺいするため被害者を『悪党』に仕立てる。 

    ■この邪悪な活動が『防犯関連』を隠れ蓑にしている。
 
  ということでしょう。
  そして『防犯関連』の最大規模のものが、社会的総動員体制をとる『警察防犯ネットワーク』なわけです。

X氏は一呼吸置くと、

  集団ストーカーの背後には間違いなくこの『防犯関連≒『警察』が『黒幕』のひとつとして関与していると、
  私は確信しています。
  そして集団ストーカーに関与する部署が各都道府県警察の『生活安全課』であり、
  それを統括する警察庁の『生活安全局』であると、私は睨んでいます。

X氏の話から私は、氏が最初に指摘した集団ストーカーの構成要素、

  (1)集団ストーカー実行部隊あるいは実行組織

  (2)集団ストーカーのクライアント

  (3)集団ストーカーの加担者

を思いだす。
集団ストーカーが『防犯関連』を隠れ蓑とした『犯罪活動』とするとき、集団ストーカーというものを単体で考えるわけにはいかくなってくる。
少なくとも実行組織とそれを援護する何者かを想定していかないと、被害の全てを説明することができなくなくる。

X氏との会話から、確かに集団ストーカーがいくつかの構成要素から成り立つ複合的、あるいは構造的な一面があることが見えてくる。

  ときにXさん、今までの話から集団ストーカーがいくつかの構成要素から成り立っているという指摘の意味が、
  なんとなく解ってきましたよ。
 
X氏は笑みを浮かべる。

  そうでしょう、これは何も私だけでなく、他の誰かが集団ストーカーという謎に取り組んだとしても、
  いずれ同じ見解に達するはずです。
  集団ストーカーは単なる『復讐代行屋』的な単純なものではなく、誰がどう考えても『権力』を背景とした犯罪活動だ。
  ここれを判りやすく表現するならば、

   ★集団ストーカーとは、主として『ガスライティング』を売り物にするプロの『嫌がらせ屋』を使った『権力犯罪』

  であり、
  
   ★その本当の目的は、電脳時代に合致した21世紀の『弾圧体制』の構築

  にほかならないと観ています。

X氏の突拍子のない言葉に私は思わず聞き返す。

  え! 『弾圧体制』?

  ええ、集団ストーカーとは『弾圧体制』を乱用した『権力犯罪』にはほかなりません。

  はぁ、それはどういうことでしょう?

  そうですね、その話をする前にもう少し『鬼畜ども』が仕掛ける神経工作を観ていく必要があります。

X氏は続ける。

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