降りしきる豪雨。
その中を杖に跨り疾走する少年2人――ネギと小太郎は一路世界樹前のステージを目指していた。
「お前が強いんは認めるけどな、ホンマにあいつ等に勝てるんかい?」
「やってみなくちゃ分らない。でも、負ける気は無いよ!」
「ハッ、言うやないか!流石は俺のライバルや!」
杖は更にスピードを増し目的に場所へ向かう。
加えて、
「その意気だ。お前達が組めば、そうそう負ける事はないだろう。」
「カヅト!」
「京都ん時の兄ちゃん!」
稼津斗が合流。
「他に召喚された奴は楓達が対応している。俺達は首領格の連中を叩く…行くぞ!」
「うん!」
「よっしゃ!!」
2つの閃光はそのまま世界中へと疾走していった。
ネギま Story Of XX 20時間目
『嵐の中の大バトル!』
「う、う〜ん…あれ?」
世界樹前のステージにて明日菜の意識は覚醒した。
自分は確か部屋で木之香と一緒に…
「って、何よこの格好〜〜!!」
其処まで考えて叫んだ。
何故なら今の明日菜は下着のみの状態。
加えて両手は縛られて殆ど自由が利かない。
「お目覚めかなお嬢さん?」
其処へやってきたのはヘルマン。
あくまで紳士的な態度は崩さないが…
「いや、流石にパジャマ姿では映えないと思ったのでね。少し趣向を凝らせて貰った「何なのよこのエロジジィィ!!」むぺ!?」
自由に動く足での強烈な蹴りが炸裂。
常人離れした身体能力の蹴りは相手が伯爵級悪魔でも充分なダメージを与えたようだ…
「いやはや、ネギ君のお仲間は中々に生きが良くて嬉しいね。」
「鼻血垂らしながら気取ってんじゃないわよ!…!?いま、ネギの仲間って言った?」
言われた一言に驚く。
其れはつまり自分以外にもこの場に居るという…
「明日菜〜〜!」
「明日菜さん!!」
「いいんちょにこのか、くーふぇ!?それにアキラに夕映ちゃんに千雨ちゃん!?」
呼ばれた方を向けば、半球状の物体に閉じ込められたクラスメイトの姿。
更に…
「刹那さん!?」
別の半球物体に捕らわれた刹那と
「那波さんと夏美ちゃん!?」
又別の半球に閉じ込められている千鶴と夏美。
「退魔師の少女は危険なので眠ってもらったよ。本来は君を含めたネギ君のお仲間だけのつもりだったのだが…まぁ成り行きと言う奴でね。」
「成り行きって…それ以前になんで千雨ちゃん達は素っ裸なのよ〜〜!?」
ステージ中央の一番大きな半球の中、木乃香とあやか以外は何故か全員が素っ裸…
「仕方ねぇだろ行き成り風呂場で襲われたんだ!非常識にも程があんだろ!!」
「文句はそのおっさんの手下に言うアル!」
古菲、千雨、アキラ、夕映の4人は風呂場で襲われたらしい。
訳も分らず襲われてこんなものに閉じ込められてのではたまったものではない。
「なーなー、其処のチビちゃん達。」
「私達を此処から出していただけません事?」
何とか脱出してみようと、監視役に言ってみる。
あやかが自身のアーティファクトを使えるならばこんなモノなど即座に壊せるのだが、仮契約カードが無い状態では其れも儘成らない。
「其れはできませン…」
「私達特製の水牢からからは出られませんヨ。」
「溶かして喰われないだけありがたいとおもいナ。」
目の前の監視役の小人3人娘は取り合わない(どうもスライムらしい…)
「精々自分の無力さを恨みナ。この水牢は強力な魔法でも使わない限り中からは絶対破れねーヨ。」
「まぁ君達の命を奪う事はないから安心したまえ。私の目的は学園の調査が主なのだよ。
尤も、それ以外に氷薙稼津斗とネギ・スプリングフィールド、
そしてきみ…カグラザカアスナが今後どの程度の脅威となるかも依頼内容に含まれるがね…」
「え!?わ、私?ちょ、如何いう事!?」
「さて?私は雇われの身なので詳しい事までは知らぬよ…ふむ来た様だね。」
ヘルマンの視線の先には2つの疾走する閃光――稼津斗と杖に乗ったネギと小太郎が。
「ネギ君には個人的な興味もある。そして稼津斗君にもね。ネギ君があの日からどれほど使えるようになったか。
そして稼津斗君の本気の力は果たして如何程のなのか…実に楽しみで仕方ない。」
こんな会話がなされているとは知る由もないが、稼津斗達もヘルマンを上空から発見していた。
「いた!あそこだ!!」
「く…本当に無関係の一般人巻き込んでるみたいだな…」
「てか何やねん、あの後ろの木は!?でっかいなぁ!」
「どうすんでい旦那、兄貴!みんな捕まっちまってるぜ!?」
「…カモ君何時から居たの?」
「何処から沸いた、生もの。」
「何やこのオコジョ?」
「最初から居たぜぇ!?てか久々の出番なのに扱い酷!!」
そして微妙に緊張感に欠けていた。
「ま、今は生ものは如何でも良い。ネギ、何でも良いから此処からでも届く魔法を撃て。」
「へ?で、でも……」
「牽制含めた先制攻撃や!行けやネギィ!」
「わ、分った。ラス・テル マ・スキル マギステル 風の精霊17柱(セブテンヂキム・スピリトゥス・アエリアーレス)
縛鎖となって敵を捕まえろ(ウィンクルム・ファクティ イクミニム・カプテント)
魔法の射手(サギタ・マギカ) 戒めの風矢(アエール・アエール・カプトゥーラエ)!!」
ネギの魔法と同時に稼津斗が瞬間移動で姿を消す。
「うむ、実にいいね。」
エヴァが申し渡した『禅』が功をそうしたのか僅か3ヶ月前とは比べ物にならない威力の魔法が炸裂する。
が、其れはヘルマンに直撃する寸前で霧散する、まるで何かに掻き消されたかの如く。
「!?…あぅっ」
同時に明日菜に掛けられたペンダントが一瞬僅かに光る。
「弾かれた!?」
「障壁か?けど此れで終わりやないで!」
ネギと小太郎が地面に降り立つと同時に、
「裂!」
「!!」
上空から稼津斗が強襲。
ギリギリでヘルマンには避けられたものの、全体重と落下速度が加わった拳の一撃は地面を抉り直径2mほどのクレーターを形作る。
「紙一重で避けたか…」
「二重の奇襲とは……しかし今の一撃、直撃していたら有無を言わさず滅されていたね…」
「無論滅するつもりでやった。無関係の一般人を巻き込んだだけでも業腹物だと言うのに、年頃の娘を辱めるような真似を…!
外道の上に不埒者の変態に情け容赦は必要ない。……貴様、覚悟は出来てるな?」
同時に身に纏った銀のオーラがその激しさを増し、その手に膨大な気が集中する。
「突っ込みどころが満載だが…んなこと言ってる場合じゃ無さそうだ。やっちまえ稼津斗先生!!」
「言われるまでも無い。虚空穿!」
半ばヤケクソ気味に放たれた千雨の言葉に呼応するように放たれた一撃。
直撃すれば間違い無く致命傷となる其れを、しかしヘルマンは避けようとはしない。
「ふむ…未だ全力ではないようだが、其れでいてこの威力か…」
放たれた虚空穿は先程の魔法の射手と同様に掻き消える。
同時に、
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「神楽坂!?」
「明日菜さん!?」
ペンダントが先程よりも激しく光り、明日菜の身体を凄まじい衝撃が襲う。
――!あのペンダントは、まさか!
「神楽坂の魔法完全無効体質を利用しているのか?」
「察しが良いね。一般人であるはずのカグラザカアスナ嬢が何故か持つ完全魔法無効体質…
危険で希少な力だが今回は我々が利用させてもらった……そして今の一撃で放出系の攻撃に対しては完全だと証明出来た。」
明日菜の持つ魔力完全無効の能力を逆手に取られた。
今の一撃が示すように、攻撃魔法、気弾・気功波の類は全て無効になり代わりにそのダメージは明日菜に…
「成程、ネギの最大の武器を封じたと言う訳か…ふっ。」
思わず失笑を漏らす。
そしてネギと小太郎の肩を叩き宣言する。
「魔法を封じたくらいでネギに勝てると思っているのなら大きな間違いだ。
確かにネギ1人なら勝てないだろうが小太郎が一緒なら話は別だ。
『武』に於いて天性の才能を持つ2人が貴様などに負けるとは思えん。」
決して過大評価ではない。
ネギの血の滲む努力は知っているし、小太郎も京都の時とは比べ物にならないほどに『気』の強さが増している。
だからこそ、稼津斗はヘルマンを2人に任せる事にした。
「それにだ、魔法攻撃は効かなくとも普通に殴る分には問題無い上に気や魔法を使った身体強化は普通に出来る。
只遠距離攻撃が封じられただけだ、大した痛手にはならない。」
「大した洞察力だ…矢張り『彼等』を連れて来たのは正解だったよ。」
指を鳴らすと同時に稼津斗達の背後に現れたのは2体の悪魔。
1体は強靭な肉体に大きな翼、もう1体は身体の表面に骨格が張り付いた異様な外見。
「お前等は、さっきの!」
「知ってるの小太郎君?」
「知ってるも何も、千鶴姉ちゃん達攫ったんはこいつ等や……悔しいが全く歯が立たんかった…」
悔しがる小太郎の頭を稼津斗は軽く叩く。
「兄ちゃん?」
「アレが相手じゃしょうがないさ。
『暗黒魔族(ギルファー・デーモン)』と『迅雷の魔王(スカル・デーモン)』、どちらも力だけならヘルマンを上回る。
あいつ等の相手は俺がする。基より俺専用に用意してくれたんだ…ありがたく受け取らせてもらうさ。」
2体の悪魔を見据える瞳に獰猛な光が宿り、同時にネギと小太郎の背中を少し強めに叩く。
「カヅト!?」
「兄ちゃん、何すんねん!」
「気合の注入と言う奴だ。ヘルマンの相手はお前達に任せる。…出来るな?」
言われた2人は互いに顔を見合わせ、
「へ、この兄ちゃんに此処まで言われたらやるしかあらへんやろネギ!」
「そうだね。分ったよカヅト、あの人は僕達が相手をする!」
「良い返事だ。それと2人とも決して平常心だけは失うなよ?感情が先走ったらその先にあるのは敗北だけだからな。」
力強く頷く2人に稼津斗もまた頷く。
「さて、『死合』開始だ…」
此れを皮切りに稼津斗は2体の悪魔に、ネギと小太郎はヘルマンに夫々向かって行く。
尚、この間にカモが明日菜のペンダントを外そうと試みたが、
あっさりとスライム娘に捕まり水牢へ放りこまれ明日菜及び水牢の中の連中に『役立たず!』と罵倒されていた…
――――――
一方で、大量の悪魔が召喚された学園の一画では…
「さぁ如何した?この程度では準備運動にもならないぞ?失せろ『全方位同時砲撃(フルレンジ・バスター)』」
「それともウォーミングアップで終わりでござるか?『爆炎鋼龍陣』!」
「大人しく還った方が良いよ!『和美謹製百八拾弐式・魔天葬送華』!」
「燃えちゃえ!『黒狐火・新月』!」
「イル・ライフ セイブ・アライヴ フルレイズ 轟け『雷神の鉄槌(トゥール・ハンマー)』!」
「ライ・オット スペル・ブックス ライブラリ 破壊と想像を司る神よ、我に仇なす者に裁きを下せ 宇宙魔法『極星の勅命(ポーラスター・オベイ)』!」
稼津斗の従者と魔法先生&生徒による戦闘と言うか、一方的な蹂躙が行われていた。
何か一瞬のどかの背後に目の色が反転したマッチョな人が見えた気がするが多分気のせいだろう…
其れは兎も角として只管に強いのだ此の6人の少女と1匹の狐と何時の間にか参戦していた真祖の姫は。
中でも特出してるのが、
「リミット・ブレイク フル・スロットル ハイテンション 全力全壊『星光殲滅撃(スターライト・ブレイカー)』!」
「リク・ラク ラ・ラック ライラック 深淵より表れし夜天の王、哀れな愚者に暗黒の慈悲を与えろ『残忍なる煤煙(デアボリック・エミション)』!」
何処かで聞いた様な魔法と魔砲を使う裕奈とエヴァ。
超射程超威力魔砲と超広域魔法に狙われては逃げ場など無い。
「あの、お姉さま…」
「集中しなさい愛衣。彼女達の力に驚いている暇は無い筈ですよ!」
「は、はい!」
「なぁ刀子はん、うち等出張らんでも良かったんと違うやろか?」
「其れは言わないでいただけますか…私もちょっぴり思ってるんです…」
「いや、ははは一体稼津斗君は彼女達にどんな修行をさせたのかな…」
笑うしかない。
如何見ても自分達が役に立っているとは思えないこの状況。
故にタカミチ達にできるのは、
「まぁ彼女達が『やり過ぎない』ように注意しておこう。」
此れくらいだった。
――――――
場所は再び世界樹前の広場。
「消えろ。」
迅雷の魔王に稼津斗の拳が突き刺さり、爆散させる。
さらに、
「出直して来い。」
繰り出された蹴りが暗黒魔族を両断し消滅させる。
如何に強い力を持つ悪魔も、銀閃華を発動した稼津斗の敵ではなかった。
そしてネギと小太郎もヘルマンと互角に戦っている……のだが、
「些か旗色悪くねぇか此れ?」
「このままだと何れ押し切られるんじゃ…」
水牢の中の千雨とアキラの言うとおり。
如何に稼津斗が強くても、幾らネギ達が互角の戦いをしようとこのままでは埒が明かない。
何気に一般人3人は(夕映は京都で見ていたが)目の前の事を現実として認めたらしい。
「その通りなんだが明日菜姐さんのペンダントが有る限り兄貴も旦那も必殺の一撃が使えねぇ。
特に旦那の超必殺技が使えりゃ上級悪魔だろうが一瞬でおd「覇ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」だ、旦那ぁ!?」
突如聞こえてきた稼津斗の咆哮。
見ればその姿が変わっている…銀髪蒼眼の最強戦士に。
次から次に沸いてくる上級悪魔が流石に面倒になってきたらしい。
「か、稼津斗先生?」
「出ましたね最強非常識人物!」
「あぁ、もう何処に突っ込んでいいか分かんねぇ〜〜!!」
初めて見る者にはあまりに強烈なその光景。
だがこの稼津斗の変身は思わぬ好機をもたらす。
「…?…!此れは!?」
別の水牢に捕えられていた刹那が稼津斗から発せられた膨大な闘気に呼応し目を覚ましたのだ。
そして其処は退魔師、すぐさま状況を理解し、
「桜楼月華!」
気を込めた掌底で水牢を内側から破壊する。
「お嬢様、皆さん!」
「せっちゃん、明日菜の首のペンダントを取ってや!其れがあるとネギ君とカッちゃんが必殺技使えん!」
「御意!」
説明は要らない、すぐさま刹那は明日菜へと向かう。
無論其れを黙って見ている監視役のスライムではない。
「させねぇぜ!」
「遅い!」
「消えましタ!?」
だが其れでも刹那の敵ではない。
瞬動を使い明日菜の元へと到達。
「刹那さん!」
「失礼します明日菜さん!」
引きちぎられるペンダント。
「何と!?」
「刹那さん!」
「やるやないか姉ちゃん!」
「上出来だ桜咲……ネギ、小太郎、これでハンデは無しだ。一気に決めるぞ!」
「うん!」
「おっしゃ!」
ペンダントが無い今攻撃魔法と気功波を無効にする手立ては無い。
戦いは一気に終幕へと向かう。
「此れで心置きなく出来る。無に還れ…『虚空裂風穿』!」
必殺の一撃が大多数の悪魔を葬り去る。
唯一残った巨大な上級悪魔…『冥府の虜囚(プルートニアン)』も、
「合わせろ桜咲。」
「了解です!」
「無闇神楽!」
「桜楼月華!」
稼津斗と刹那の合体攻撃の前に敢無く爆散し消滅。
そしてネギと小太郎も、
「本体はこっちやおっちゃん!」
影分身を使った小太郎のアッパー掌底がヘルマンを打ち据え、
「いまやネギ!!」
「魔法の射手(サギタ・マギカ) 雷の一矢(ウナ・ルークス)!鶴打頂肘(かくだちょうちゅう)!」
古菲直伝の中国拳法式肘打ちが炸裂。
更に!
「ラス・テル マ・スキル マギステル 来たれ虚空の雷(ケノテースト・アストラプサトー)
薙ぎ払え(デ・テメトー)『雷の斧(デュオス・テュコス)』!」
必死で練習した、己の父が得意とした連携攻撃が炸裂。
同時に結界が消滅し、空の暗雲も晴れる……つまりは決着が付いたのだ。
そうなれば当然水牢は破壊され、残った悪魔は自動的に消滅する。
「君達の勝ちだ…恐れ入ったよネギ君。止めを刺さなくていいのかね?
今更言うのもなんだが、私は6年前君の村を襲った悪魔の1体だぞ?」
予想外の言葉。
其れにネギは一瞬戸惑うも、
「止めは刺しません。貴方が6年前の悪魔だとしても、憎しみで貴方に止めを刺すのはきっと間違いですから。」
「ほう…なんとね。まさかその歳で自分の怒りや憎しみを制御するとは…此れは完全に私の負けだ。
いやそれ以前に、君と戦う前の稼津斗君との戦いで彼に本気を出されていたらあの場で消滅していたか。」
負けたというのにヘルマンに悔しさは見受けられない。
それどころか何処か満足したように見える。
「何れ又会おう。その時は又私を楽しませてくれたまえ!」
高笑いを残したままへルマンはその場から姿を消した。
「何時でも来ると良い。その時は本気で相手になる。」
稼津斗の言葉はヘルマンに向けられたものだったのかそれとも…他の誰かにか其れは分らない。
――――――
「京都のときより随分強くなったねネギ君。そして氷薙稼津斗…」
遥か離れた場所でこの戦いを見てたのは京都のときの白髪の少年――フェイト・アーウェルンクスと、
「彼が英雄の息子ね……そしてもう1人が規格外の強戦士と言うこと?テルティウム。」
フェイトと同じ服の人物、良く似ているが此方は少女だ。
「そうだよ。だがその呼び方は辞めて貰えるかな6(セクストゥム)。今の僕はフェイトだ。」
「へぇ…それじゃあ私もセクストゥムじゃなく別の名前を名乗ろうかな?」
「好きにしたら?で、4(クゥァルトゥム)と5(クゥィントゥム)は?」
「未だ起動してない。ふふ、6番目の私が2番目に目覚めるなんておかしなものね。」
「うん…まぁ目的は果たしたし退散しよう。氷薙稼津斗が来たら面倒だ…」
「そうね。何か英雄の息子よりも『彼』に興味が沸いたわ…」
「ふぅん…」
そしてフェイトとセクストゥムはその場から消えたのだった…
To Be Continued…