小説『魔法先生ネギま ロマンのために』
作者:TomomonD()

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プロローグ

「ここは……」

「ああ、気が付いたかい」

俺の目の前になんかヒゲがいる。なんだこのヒゲ?

「わたしか? 神様だ!」

「紙様?」

「字が違う!!」

どうやら突っ込みのセンスありと見た!やるな、さすが神!

「どうして君がここにいるか知っているか?」

「ここ?」

あらためて見渡すと……何にもない白い部屋。

殺風景だな。もっと色を使おうぜ色!

「ここは、あれだ。ゴミ……こほん、輪廻から外れた魂のたまり場だ」

今一瞬ゴミ置き場とか言いそうになったな。

そうか、俺はゴミか!

「で、君は死んだ。理由を知りたいか?」

「一応は…」



「三輪車にひかれて死んだ、以上!」



そうか俺は事故に会って……え! 三輪車!

「そうだ、三輪車だ! 三輪のバイクではないぞ」

「つまり、子供が乗るあれか? あれにひかれて死んだとか……」

死んでも死にきれねえ〜……。

てかどうやってひかれたし?

「そんなことはどうでもいいんだな、実は」

神! おい神! どうでもよくないから。

せめてトラックとかならあきらめるよ、でも三輪車ですよ、三輪車。

死ねる方がすごいわ!

「君の死に方は、うん。神でも目を背けるほど残念だったね」

泣いてやる〜、泣いてやるもん! 

いくらなんでもこの神酷い。

「だからわたしの力で転生させてやろう。ゴミ……いや輪廻から外れた魂が多くなると困るからね」

ゴミって言ってるよ。

魂がゴミですか、そうですか。

「でも転生はうれしいな。どこに転生させてくれるんだ?」

「ネギまの世界なんだけど、ちょっと問題があってね」

ネギまか。

たしか魔法とか女子とか多少のバトルがある世界だっけ?

そいえば問題ってなんだ?

「君が転生すると、いろいろと世界がずれちゃうから、知らない人とかが出てきちゃうんだよ」

「まずいんですか?」

「わたしはどうでもいいけどね」

この神、放任主義か! 

いいさ第二の人生を満喫してやる! チートとか使い放題で……

「それで君に与えられる力は…」

ほらきた! 

選べないのは残念だけどチート確定! 

世界は俺がもらった!



「うん。特になし」



「はい! え? え?」

ちと待ってくれ神、特になしって何?

「いいでしょ、いらないもんね」

「勝手に決めんなや!ゴルァ!」

「チッ。じゃ何がいい?」

舌打ちされました、神が……この神ヤダ。

「じゃあ、魔力無限で」

「却下」

「………」

「どうしたの、ほかには?」

「じゃ、じゃあ空「却下」……まだ言い切ってないのに(泣)」

なんだこの神、チートくれる気ないだろ。

無い! 絶対に無い!

「お願いしますから、何か下さい」

「仕方ないな。平凡な魔力と原作の知識でいいね」

それチートじゃない。

原作知識って付属でもらえるはずなのに……ううう(泣)

「それじゃ、いってらっしゃい。ゴミ魂〜」

「最後にぶっちゃけやがった! バカ神〜!!!!」

穴に落ちていく感覚とともに、俺の視界は黒くそまった。

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