小説『男女戦争』
作者:UMA.m()

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「大体、あの尾高が勝手にこの法律作って、勝手に北海道を女性国にしたんだろ!?
何でわざわざ女性に渡しといてまた奪うなんて、ちょっと身勝手すぎやしないか!?」他の男が叫んだ。

「こちらから攻撃をしかけなくても、いずれは女どもは攻めてくる。男に復讐をする為にな。
現に、女性国では兵士強制令で若い女は全員兵士になっている。さっきも言っただろう。
それに、女性国には一切男は関われないんだぞ。尾高 友春氏も、いつ襲ってくるのか恐怖していただろう。」

情けない話だ。自分の作った法律があだとなり、女性に恐怖する事になるなんて。

「我ら男達が強いという事を証明する為にも、この戦いは重要だ!勝たなくてはダメだ!!いいか!!負けるなんて事は絶対許さないからな!!」

そんな事・・・しったこっちゃない。
勝手に法律を作って、勝手に戦争を初めて・・・・・。
この国は本当に終わってしまったんだと新は実感する。





会議は終わり、男達は二人一部屋の個室を渡された。そこで寝泊りするのだ。
新と部屋が一緒になったのは、「池田 亮太郎」。Aチームの兵士だ。

簡単に説明すると、
Aチームは超特訓を耐え抜いた戦闘のエキスパートで、かなりの戦闘力をもっている。
Bチームは一般の兵士。
そして新達の属するCチーム。女性を支持した犯罪者チーム。

さて、そんなAチームの兵士と一緒になった新。
理由は、犯罪者同士を一緒の部屋にしたら何が起こるか分からないかららしい。
つまり監視役にAチームがつく。

二段ベッドの上で寝転がって、天井を見つめてボーッとしていると、いきなり池田が話しかけてきた。

「全く、お前も馬鹿だよなぁ。女に尻尾振って捕まるなんて。」
挑発するように言ってきたので新もムッとなり、
「あなたみたいに愛する人がいない人には分かりませんよ。」と言った。
「まっ、お前がなんと言おうが、明日の朝には北海道に着いてるだろ。
明日は面白いぞ〜。男をなめてかかった女どもに後悔させてやるんだ。ハハハ・・・・・
明日は殺して殺して殺しまくってやる・・・・・。」
池田は本当に不気味な声で言った。

こいつの性格がひしひしと伝わってくる。
猟奇的で残忍で血も涙もない男なんだろう。
どえらい男と一緒の部屋になってしまった・・・・・。

新は寝た振りをして池田の話を受け流した。
明日は一体どうなってしまうんだろうか・・・・・。

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