小説『魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜(現在多忙の為更新停止中)』
作者:クリス()

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第30話『夏だ!海だ!別荘だ!!』

〜ツバサ〜

今は夏休み中の真っ只中の8月上旬

ボクは家で寝てたハズなのに……

「あれ?ここ何処?」

キョロキョロと部屋を見てみると

畳が広がる和室で

その部屋の真ん中に布団があり

ボクはそこで寝ていた


状況がわからないボクはネオに念話をしてみた

(ネオ〜状況説明求む〜)

ボクがそう念話をすると

部屋の襖が開いてネオが入ってきて

「どうしましたか?」

ネオが聞いてきたので

「ここはどこ?」

ボクが聞くと

「ここは海鳴市から幾分か離れた所にある月村家の別荘ですよ」

ネオの話しを聞いて何となくボクは昨日の事を思い出した


〜回想〜

お昼頃翠屋に行くといつものメンバーがいて

「ねぇツバサちゃん明日から数日暇かな?」

すずかが聞いてきたので

「用事はない……」

特に何も無かったのでそう答えた

「うん。じゃー明日楽しみにしててね」

「……?」

すずかが何を言ってるのかがわからなかったので

(どう言うこと?)

魔導師組に念話で聞いて見ると

(にゃはは……)

(えっと…)

(な、なんでもないよ!!)

曖昧な返事が返ってきた

その後はその話題に触れる事無く1日が過ぎて行った


〜回想終了〜



「うん。何となくわかったよ」

ボクが今の現状を頭で理解していると

「あ〜ツバサちゃんやっと起きたの!!」

「えっと…おはようツバサ」

「ツバサおねぼうさんだー」

「ツバサちゃんおはよう」

「も〜やっと起きたのね」

5人の少女が現れた

「おはよ…」

とりあえずボクは挨拶を返して

「説明…欲しい……」

そう言うと

「ツバサちゃんにサプライズ旅行なの」

「ツバサに内緒で計画してたんだ」

「それできょーけっこうしたの」

「でも朝行ったらツバサちゃんまだ寝てて…」

「全く起きないからそのまま連れてきたってわけよ」

5人が順に説明してくれた

「わかった……」

ボクがそう答えると

(もしかして迷惑だった?)

なのはから念話が届いた

(いや。別に大丈夫だよ
家に居てもあと少しで完成予定のデバイスを完成させたり、そのデバイスを使ってみて微調整をしたり、
既存のデバイスの調整をしたり、近・中・遠距離戦の練習したり、新魔法の開発をしたり、
読書したり、勉強したり、管理居への対応を考えたり……とかしかする事無いから
)

ボクが念話でそう伝えると

(………ごめんなの……)

なのはは何故か謝ってきた

(気にしなくてもいいよー直ぐにやらなきゃ駄目なのは特に無いからねー)

なのはとの念話を切り上げて窓の外を見てみると

綺麗な青々とした海原が広がっていた


「海……」

ここにいるメンバーはボクが水が苦手なのを知っているはずで

それなのにサプライズ旅行と言って海に連れてきたと言う事は……

「………いじめ?」

そんな事は無いのだろうけど

今ある判断材料だけだと…………(笑)


ボクの言葉を聞いて

「「違うよ!?」」「違うの!?」「違うわよ!?」「ちっがーう!!」

みんなは慌てて反論して

「別に海に入らなくても色々遊べるでしょ」

「そうなの!!砂でお城作ったりとか」

「ビーチバレーしたりとかも出来るよ」

「明日お祭りもあるんだよ」

「いろんなおみせがあってたのしーんだって」

海に入らなくても色々出来ると説明してくれた

ついでに明日お祭りがあるらしい

「それでお昼ご飯食べてからみんなで海に行くんだけど……」

「ツバサちゃんも一緒に行くの」

「水着はネオさんが用意してるって言ってたわ」

「わかった……」

ボクはそう言って立ち上がり

とりあえず顔を洗いに洗面所に向かった

こういう時、白眼って便利だよね

知らない所でも何処に何があるかわかるから


顔を洗ったあと

みんなが集まっている所に行くと

高町恭弥さんと月村忍さんとノエルさんとファリンさんがいた

高町家の他の人達は翠屋が休めなくて来ていないらしい

プレシアさんは用事があるとかでアルフはそのサポートの為来なかったそうだ

あとユーノは……

「ユーノ君なんて知らないの!!」

喧嘩したらしく連れてこなかったらしい……


だからこの別荘に来ているのは

ボク、なのは、フェイト、アリシア、すずか、アリサ、ネオ

恭弥さん、忍さん、ノエルさん、ファリンさんの合計11人みたいだ


お昼ご飯を食べた後

最初に居た部屋に戻ってネオから水着の入ったカバンを受け取り

中に入っていた水着に着替えた……


〜side out〜


〜なのは〜

今日はツバサちゃんにサプライズで旅行に連れて来たんだけど

喜んでたかは微妙だったの……


まぁ普段のツバサちゃんはあんまり感情を表に出さないから

喜んでいたと思っておくの


お昼ご飯が終わったあと

この別荘からだと海まで歩いて直ぐだから

水着に着替えてから行く事になって

私達はそれぞれ学校のスクール水着とは違う

可愛らしい水着に着替えてリビングに集まっていたの

まだ着替えが終わっていないのはツバサちゃんとネオさんで

少しすると黒のビキニを着たネオさんと……

「ちょっとツバサ!?何よその水着!!」

何かヒモで大事な所だけを隠したような水着を着たツバサちゃんがやって来たの

「カバンに入ってた……」

ツバサちゃんの言葉を聞いて

みんなが一斉にネオさんの方を見ると

「複数持って来ていたのですが
まさかこの水着を選択するとは思いませんでした」

ネオさんはそう言い

私達の視線はまたツバサちゃんの方に向いたの

ちなみにお兄ちゃんは忍さんに目潰しをされて

目を押さえて転げ回っているの


「ツバサ他の水着にしてきなさい!!」

アリサちゃんがそう言うと

「わかった……」

ツバサちゃんは頷いて部屋に戻って行ったの


そして数分後

「着替えて来た……」

「もう一度着替えてきなさい……」

「わかった……」

ツバサちゃんが違う水着に着替えて戻って来たんだけど

その水着が貝殻で胸と下の部分を隠しただけの水着で

後ろから見たら裸と変わらない感じだったの


そして直ぐにアリサちゃんが『着替えてこい』と言うと

ツバサちゃんも直ぐに返事をして部屋に戻って行ったの


ちなみに目が回復してきたお兄ちゃんは

再び忍さんに目潰しをされて『またかー』とか言いながら床を転げ回っているの


その後

「着替えて来た……」

「他のにしなさい!!」

布面積が極端に小さいビキニ……


「着替えて……」

「それも駄目なの!!」

多分ネオさんの水着…胸が……


「着替え……」

「ツバサちゃんそれも駄目だよ?」

生地が薄いのか色々透けて見えてしまっている水着……


「着替……」

「それ…もう水着じゃないと思うよ?」

包帯を巻いただけ……


「着ないで来た……」

「それじゃあハダカだよ……」

水着さえ着て来ないで全裸……


「っていい加減ちゃんとしたのを着てきなさいよ!!」

「そうだよツバサちゃん」

「ツバサちゃんが着替えて来る度にお兄ちゃんの目が大変な事になってるの」

「ツバサ、ちゃんとした水着無いの?」

「わたしがえらんであげようか?」

「わかった……大丈夫……」

そう言ってツバサちゃんはまた部屋を出て行ったの


そして数分後……

「着替えて来た……」

戻って来たツバサちゃんは

水色と白のストライプのビキニを着て来たの

「ツバサちゃん似合ってるよ」

「最初からそれを着て来なさいよ」

「ツバサちゃん可愛いの」

「普通の水着あったんだ……」

「よーしっ、じゃーしゅぱつだー」

やっと全員の着替えが終わって

別荘を出て海に向けて歩いて行ったの


ちなみにお兄ちゃんは『目が痛い』と言い

忍さんはお兄ちゃんの看病をする為

少し遅れて来るそうなの


ノエルさんは晩御飯の支度とかで別荘に待機してるの


そして少し歩くと砂浜に着いて

その先には地平線の先まで続く青い海が見えたの

隠れスポットなのか

この時期なのに人はそんなに多くなくて

広々と遊べそうなの


この後

私達はビーチバレーをしたり波打ち際で遊んだりしたの

最初一緒に遊んでいたネオさんとファリンさんは

今はビニールシートとパラソルを準備して

そこでのんびりしているの


そしてふと周りを見ていると

いつの間にかツバサちゃんが近くに居ない事に気付いたの

「あれ?ツバサは?」

「え?さっきまでそこに居たよ?」

「どこいったんだろ?」

「まさか海に入ったんじゃないでしょうね」

「あっ居たの」

アリサちゃんの言葉で不安がよぎったけど

少し離れた所でしゃがんでいるツバサちゃんを発見して

「私呼んでくるの」

私はそう言ってツバサちゃんの所に走って行ったの


ツバサちゃんの近くまで来ると

ツバサちゃんが砂で何かを作っているのが見えて

「ツバサちゃん何作ってるの?」

聞いてみると

「お城だよ♪」

明るい声でそう答えたの


今ツバサちゃんの近くには私しか居ないからか

家に居る時の喋り方だったの

「手伝おうか?」

「本気で作るからみんなと遊んでていいよ」

そして『手伝おうか?』と聞いてみたら

遠まわしに『邪魔』だと言われたので

私はみんなの所に戻ったの


この後ツバサちゃんが別行動をしたから

海で泳いだりして遊んだの

(もしかしたらツバサちゃんはこの為に別行動をしたのかな?)

そんな事を思いながら海から出てツバサちゃんが居た所を見ると

凄い人だかりが出来ていたの

「何かあったのかな?」

「あそこってツバサちゃんが居た場所なの」

「まさかツバサに何かあったんじゃ!?」


私達は急いでそこに向かうと


「何よコレ……」

「えーと…お城かな?」

「うん…お城なの……」

「凄い……」

「わーおっきー」

高さが2メートルは有るだろう大きな砂のお城が出来ていたの

そしてその周りには

満足そうにお城を眺めているツバサちゃんと

カメラや携帯で写真を撮っている人達が居たの


そして私達が居る事に気付いたツバサちゃんは近づいてきて

「力作……」

砂のお城を指差しながら言って来たの

「凄いねツバサちゃん」

「私達と別れてから30分ぐらいしか経ってないわよね?」

「それくらいなの…」

「ツバサ、私にも作れるかな?」

「わたしもつくりたーい」

このあとみんなで砂で色んな物を作って遊んだの


数時間経って辺りが薄暗くなってきた頃には

私達の周りにはツバサちゃん以外が作った砂で出来た物と

ツバサちゃんが最初に作った2メートルぐらいの日本のお城や西洋のお城

ピラミッドやスフィンクス、凱旋門やピサの斜塔など……

いつの間にかサンドアートの展覧会見たいになっていたの


当然こんなのを作ったツバサちゃんは

コレを見た人達に絶賛されていたの


その後ツバサちゃんが別荘に戻る前に

『邪魔になるだろうから』と砂で作った物を壊そうとしたのを

私達だけでなく周りに居た人達も協力して止めたの


すずかちゃんの家の別荘に戻った私達は

砂まみれだったのでまずはお風呂に入ったの

別荘のお風呂は家のお風呂よりも大きくて

私達6人が同時に入っても大丈夫だったの


そしてお風呂から上がった後は

ノエルさんとファリンさんとネオさんが作った晩御飯を食べて

部屋で色々お話しをした後に就寝したの

ちなみにツバサちゃんはちゃんとパジャマ(黒猫の着ぐるみみたいなの)を着ていたの


次の日の朝

ツバサちゃんが中々起きないのは

いつも通りなので置いといて

私達はリビングでテレビのニュースを見ながら朝食を食べていたの

するとテレビに見覚えのある場所が写ったの

『昨日、西海鳴市の海岸にて不思議な事が起きたそうです
現場に山田記者が行っているので実際に聞いて見ましょう。現場の山田さん?』

『はいっ現場の山田です。見て下さいこの光景を!!
城や世界遺産に登録されているような建物が砂によって作られています
まさに匠の技としか言いようがありません』

テレビに映っているのは昨日の砂浜で

そこにはツバサちゃんが砂で作った作品が映っていたの

『近隣の方に聞いてみた所
コレを作ったのは小学生ぐらいの女の子だそうです』

『それは凄いですね。しかし不思議な事と言うのは?』

『はいっ昨日この現場に居合わせた人達にその女の子の事を聞いてみると
聞いた人全員が名前を聞いた記憶はあるのに覚えていなくて
この作品と一緒に撮影したはずのカメラには誰も写っていなかったのです』


「「「「「……………」」」」」


「すずか昨日写真撮ってたわよね?」

「うん。ちょっと待ってね」

すずかちゃんがデジカメを取出して中のデータを見て見ると

「普通に写ってるの……」

「うん…ちゃんとツバサ写ってるね……」

「えーと…どういうこと?」

「「「「…………………」」」」

アリシアちゃんの疑問には誰も答えれなかったの……

でも多分ツバサちゃんが何かしたんだろうなぁっと思ったの


お昼頃にツバサちゃんが起きてきて聞いてみたんだけど

「秘密……」

それだけ言って何も答えてくれなかったの……

そしてツバサちゃんは何故かお兄ちゃんの所に行ったの

「どうしたんだい?」

お兄ちゃんがツバサちゃんに聞くと

「昨夜はお楽しみでしたね……」

それを聞いたお兄ちゃんは

「なっ!?」

凄く驚いた顔をしていて

その後ろで何故か忍さんが顔を赤くしていたの


その後ツバサちゃんは直ぐに

「顔洗って来る……」

そう言って部屋から出て行こうとしたの

「ちょっと待て!?」

お兄ちゃんがツバサちゃんを呼び止めたんだけど

ツバサちゃんは完全にスルーして顔を洗いに洗面所に行ったの


戻って来たツバサちゃんにお兄ちゃんが色々言っていたけど

ツバサちゃんは何か聞き流しているような感じだったの


この後ツバサちゃんに

お兄ちゃんに言った言葉の意味を聞いてみたけど

「秘密……」

これも答えてくれなかったの……





作者コメ

どもどもクリスでーす。

夏=海

そんな事を思いながら書きましたw


ツバサに羞恥心と言うものは特にありません。

だからツバサは誰に裸を見られても何とも思わなかったり……

今回ツバサが色んな水着に着替えてたのは

みんなの反応が面白かったからで(特に恭弥と忍が)

痴女だとか海に行きたくなかったとかの理由はありません。


次回はお祭りの話しです。

次回『夏祭りと花火大会』

-32-
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