小説『魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜(現在多忙の為更新停止中)』
作者:クリス()

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第31話『夏祭りと花火大会(前編)』

〜ツバサ〜

お昼ご飯を食べた後、夏祭りに行く準備をする事になった

メンバーは

ボクとなのはとすずかとアリサとフェイトとアリシアの6人で

恭弥さんと忍さんは別行動だ

ノエルさんとファリンさんとネオは個別で適当に回るらしい


そして特に準備する事も無いからのんびりテレビを見ていると

みんなが色とりどりの浴衣を着て戻って来て

「ちょっと何でツバサは浴衣に着替えて無いのよ!!」

浴衣に着替えていないボクを見てアリサがそう言ってきた

ちなみにネオも浴衣に着替えている


ボクはめんどくさいのと動きにくそうと言う理由で

普段着のままで居たんだけど……

「ネオさんツバサちゃんの浴衣ってありますか?」

「ええたくさん持って来てますよ」

「じゃー着替えさせるの!!」

「うん。そうしよう」

「ツバサちゃん着るの手伝ってあげるね」

「わたしもてつだうー」

ボクが何かを言う前にポンポンと話が進んでいた……


とりあえずボクは念話で魔導師組に

(ボクは普段着でいいよ?)

そう言ったんだけど

(ダーメ。ツバサちゃんも着替えるの)

(ツバサも浴衣着ようよ)

(ツバサだけふだんぎとかだめだよ?)

3人全員に拒否されてしまい

ボクはみんなに連れられてリビングを出て行った


荷物はボクが寝ていた部屋に置いてあったので

その部屋に行くとすぐにネオがカバンから浴衣を10着ぐらい取出した


このカバンの中はちょっとした四次元空間みたいになっていて

見た目に反して無限に物を入れることが出来る

すずかとアリサは不思議がっていたけど

特に何も聞いてこなかったのでほって置いても問題無いだろう


そして

「ツバサちゃんこれなんかどうかな?」

ネオが取出した浴衣の中から

すずかが1着の浴衣を選んで渡して来たので

ボクは浴衣を着る為に服を全て脱いで……

「ちょっとツバサ!?」

「ツバサちゃんパンツは脱がなくていいの!!」

「ツバサスッポンポンだー」

パンツを脱いだ辺りでみんなに突っ込まれた

「………?」

ボクは首を傾げて

念話で魔導師組に聞いてみると

(あれ確か浴衣って下着脱ぐものじゃ無かったっけ?)

「ツバサちゃんパンツは穿いてていいの!!」

なのはは念話ではなく普通に答えてきて

それに合わせて

「そーよツバサ!!下着は着けてても問題無いわ!!」

アリサも下着は着けとくものだと言った


他の面々は

浴衣を着たのが初めてだろうフェイトは下着を着けてて良いのかをすずかに聞き

すずかが『着けてても大丈夫だよ』と教えていて

アリシアはネオに『ネオさんはパンツはいてるの?』と聞いて

ネオはそれに『穿いてませんよ』と笑顔で答えていた


それを聞いたみんなが

「ちょっと!?何でネオさんも穿いて無いんですか!?」

「ネオさん下着穿いてても大丈夫ですよ!?」

「ネオさんも下着穿いた方がいいの!!」

「やっぱり下着は穿かないのが正解?」オロオロ

「わたしもぬいだほうがいいのかな?」モゾモゾ


地球組3人はネオに『下着を着けろ』と

フェイトはどっちが正しいのかわからずにオロオロと

アリシアはネオが穿いて無いと知って自分もパンツを脱ごうとしていた

「アリシアちゃんパンツ脱いだらダメなの〜!!」

「フェイトちゃん穿いてても大丈夫だからね!!」

「ネオさんは早く下着を着けてきて下さい!!」

地球組の3人が注意しているのを眺めていると

「「「ツバサ(ちゃ ん)は早く服を着(なさい)(るの)(なよ)!!」」」

全裸のままで眺めていたボクに注意してきたので

とりあえずさっき脱いだパンツを穿いて

カバンから取り出したパンツを穿き直したネオに

着付けを手伝ってもらって

すずかに渡されていた浴衣に着替えた


そのあと『こっちも』とか『こっちのが』とか言いながら

浴衣を着たり脱いだりと着せ替え人形のようにされて

1時間ほどしてやっと祭りに着ていく浴衣が決まったので

別荘を出て夏祭りが行われている神社へと向かった


〜side out〜


〜フェイト〜

すずかの別荘から10分程歩くと

私たち以外にも周りに浴衣を着ている人が見え始め

さらに歩を進めて行くと

その先には色々なお店が並び、たくさんの人で溢れ返っていた

「これがお祭り?」

「うん。そうだよフェイトちゃん」

「フェイトって日本のお祭りは初めて?」

「日本の…っと言うかお祭り自体が初めてだよ」

私は今まで母さんと使い魔のアルフと

母さんの使い魔で私の教育係でもあったリニスの4人で過ごしていて

母さんはアリシアを甦らせる為の研究(当時は知らなかったけど)で

一緒に何処かへ行くと言った事が無くて

さらに私自身もリニスに魔法戦技の教えて貰う毎日だった為

今みたいに学校に行ったり友達と遊んだりするのは全て初めての経験だった

だから当然こう言った行事も始めてなのだ


そしてアリシアも5歳の時に死んでしまった為

私と同じで学校に行ったり友達と遊んだりするのは初めてで

生前に母さんとこう言う行事に行った事はまだ無かったようで

私の言葉に続いて

「わたしもー」

そう続けていた

「じゃーフェイトちゃんもアリシアちゃんも今日は楽しもうね」

それを聞いたすずかが『今日は楽しもう』と言ってくれたので

「「うん」」

私とアリシアは元気よく頷いた


〜side out〜


〜なのは〜

すずかちゃんの家の別荘を出て

みんなでお話ししながら歩いているとお祭り会場が見えてきたの

すると

お兄ちゃんと忍さんは2人で先に行ってしまい

ノエルさん、ファリンさん、ネオさんも

『私達も別々でいろいろ見て来ますね』

そう言って先に行ってしまったの


そして私達6人で歩いている時に

フェイトちゃんとアリシアちゃんがお祭りは初めてだと言って

すずかちゃんが『今日は楽しもうね』と言うと

2人は元気に頷いていたの


それで私は今年の春に友達になったツバサちゃんに

「ツバサちゃんはお祭り行った事あるよね?」

そう聞いてみたの


すると

「うん……毎年きて「おぉツバサちゃんじゃないか」…る……」

ツバサちゃんが答えているのに被さるように

目の前のたこ焼き屋のおじさんがツバサちゃんに話しかけてきたの

「珍しいね隣町の祭りに来るなんて 」

「うん……友達にさらわれて……」

どうやらこのおじさんはツバサちゃんの知り合い見たいなの

って言うか『誘われて』と言って欲しかったの……


「はっはっはっそうかそうか
まぁそれは置いといて今年も味見してくれないか?
去年言われた事を俺なりにアレンジして見たんだが……」

おじさんは今作っていたたこ焼きをパックに入れて

ツバサちゃんに渡したの

「わかった……」

ツバサちゃんはそれを受け取って

爪楊枝でたこ焼きを割り

『ふーふー』と時間を掛けて冷ましてから

『ぱくり』と食べたの


そして……


「どうだ?」

おじさんがツバサちゃんに感想を聞いてみると

「………… 」ガサゴソ

ツバサちゃんは無言で

いつの間にか持っていたポーチから何か筒状の物を取出し

それの蓋を開けてたこ焼きに一振りしたの


するとたこ焼きに白い粉が掛かって

ツバサちゃんは食べかけのたこ焼きを食べたの

「うん……」

するとツバサちゃんは一人頷いたあと

「食べてみて……」

たこ焼き屋のおじさんに

さっきの粉が掛けられた残りのたこ焼きを渡したの

受け取ったおじさんは爪楊枝でたこ焼きを刺して口に運んで

口に入れて何回か噛んだ辺りでおじさんは驚愕の表情を浮かべたの

「こ、これは……今までのたこ焼きよりも味が深くなって
ソースの香りに加えて何とも言えない香りが食欲をそそる……」

おじさんはそう言って2つ3つと次々にたこ焼きを食べて

全部食べきった所で

「ツバサちゃん!!いったい何をかけたんだい!?」

ツバサちゃんに問い詰めたの


するとツバサちゃんは

さっきの粉が入った筒と1枚の紙をおじさんに渡して

「レシピ……」

「貰っても良いのか?」

「うん……」

ツバサちゃんから筒とレシピを受け取ったおじさんは

嬉しそうな顔をしながら私達の方を向いて

「君たちツバサちゃんの友達だよな?」

そう聞いてきたので

「「「「「はい」」」」」

『何だろうと?』と疑問に思いながら私達は返事をしたの

すると

「ちょっと待っててくれるか?
ツバサちゃんには毎年お世話になってるんだ
代金はいらんから君達も食べて行ってくれ」

そう言っておじさんはたこ焼きを焼き始めたの


そして数分後、焼き上がったたこ焼きをパックに詰めて

「さぁ食べてくれ」

そう言って私達に渡してくれたの

ツバサちゃんも最初の奴は結局ほとんどおじさんが食べてしまったから

新しいのを貰っているの

「「「「「ありがとうございます」」」」」

私達はお礼を言って受け取ると

「いやいや礼を言うのは俺の方だよ」

おじさんはそう言ってツバサちゃんの方を向いたの

「ん……」コクリ

視線を向けられたツバサちゃんは『コクリ』と頷いていたの

「さぁ熱い内に食ってくれ」

おじさんにそう言われて私達はたこ焼きを口に運んだの


すると……

「何これ!?すっごく美味しいの!!」

「外はカリッと中はトロっとしてて……」

「このソースも今まで食べてきた物とは比べ物にならないわ」

「美味しいです……」

「うんっ!!すっごくおいしー!!」

今まで食べていたたこ焼きとは比べられないぐらい

すっっっっっっごく美味しかったの


たこ焼きを完食した後

「そう言えばさっき言ってた『毎年お世話になってる』ってどう言う事ですか?」

私はさっきのおじさんとの会話の中で疑問に思っていた事を聞いてみると

「去年はソースで一昨年は生地だったな……」

おじさんはそう言ってツバサちゃんの方を見て

ツバサちゃんは無言で頷いたの



「一昨年のココじゃなくて海鳴市での祭りの時に

俺は今と同じようにたこ焼きを焼いていたんだ

すると一人の嬢ちゃんが俺のたこ焼きを食べた後に紙に何かを書いて渡して来てな

その紙にはたこ焼きの生地にコレを入れたら良いとかの助言が書いてあったんだ

最初は『俺のたこ焼きにケチ付けやがって』とか思ったんだが

その日の営業が終わったてから家で紙に書かれている通りに試しに作ってみたら

今まではそこらのたこ焼きと同じような感じだったんだが

その試しに作った奴は今までのより格段に美味しくなっていたんだ


そんで去年の夏にまた海鳴市の祭りでたこ焼きを 焼いていたら

あの時の嬢ちゃんがやって来て俺は直ぐに礼を言ったんだ

だけど嬢ちゃんは何でもないように『たこ焼き1つ……』と言ってきたので

元より俺は今の俺のたこ焼きを食べて貰いたくて

気合を入れてたこ焼きを焼いて渡したんだ

それを受け取った嬢ちゃんは『ふーふー』と冷ました後

1つ1つゆっくりと食べて

食べ終わった後、また紙を取り出して何かを書いて渡して来たんだ

それには今度はソースについて色々書かれていて

俺がそれを見て驚いている内に嬢ちゃんは

その場を去ろうとしていたから

俺は慌てて『嬢ちゃんの名前を教えてくれないか?』

そう聞いたら


『ツバサ……不知火ツバサ……… 』


嬢ちゃんは振り返ってそう答えて

『ツバサちゃんか…来年も来てくれるか?』

俺がそう問うと


『またくる……』


そう言って人ごみに消えて行ったんだ

まぁこれが俺とツバサちゃんの出会いだな」



おじさんが話し終えると

「じゃあこのたこ焼きは
ほとんどツバサに教えて貰ったって事?」

「はっはっはっ手厳しいな。だがその通りだ
俺なりに改良しようと日々頑張っているんだが
結局教えて貰った通りに作るのが一番美味いんだよなぁ」

「頑張って……」

「おぅ!!来週は海鳴市の方の祭りで出店するから
それまでに今回貰ったレシピを工夫しながら頑張ってみるぜ」

おじさんはツバサちゃんにそう言った後

「それじゃ今日は祭りを楽しんで行ってくれ」

私達に『楽しんで』と言ったので

「「「「「はい!!」」」」」

「うん……」

私達は元気よく返事をしたあと

たこ焼き屋のおじさんと別れてお祭りの中心部へと進んで行ったの


「おっツバサちゃん珍しいね隣町のお祭りに来るなんて」

「うん……」

「ツバサちゃんじゃないか。どうだい今年もやってみるかい?」

「あとでやる……」

「し、不知火様じゃ無いですか!?
い、いやあの1件以来不正はしていませんよ!?」

「みたいだね……」

「わー金魚のお姉ちゃんだー」

「ツバサちゃんじゃないか
今年は全すくいとかしないでくれよ?」

「善処する……」

「おーツバサちゃん今年はこっちのお祭りにも来たのかい?
もし良かったら後でアレお願いできないかな?」

「わかった……」

色々な屋台を見て回っているんだけど

その先々でツバサちゃんを知っている人が居たの

「あんたどんだけ知名度高いのよ……」

「凄いねツバサちゃん」

「ツバサ何したの?」

「あっ私も気になるの」

「じゃーツバサになんかやってもらおー」

アリシアちゃんはそう言って辺りを見渡して

「あれ!!あのてっぽうのやつ!!」

射的屋を指差してそう言ったの

「わかった……欲しいの…ある……?」

そしてツバサちゃんの問いに

「じゃーあのクマのぬいぐるみ!!」

アリシアちゃ んが指を差した先には

50cmぐらいのクマのぬいぐるみがあったの

「アリシアあれは無理だと思うわよ」

それを見たアリサちゃんは直ぐに無理だとアリシアちゃんに言って

「ツバサ…むりかなぁ?」

アリシアちゃんはツバサちゃんに無理なのかと聞いていた

するとツバサちゃんは

「ちょっと待って……うん……大丈夫……」

クマのぬいぐるみを凝視して少し考えて『大丈夫』と答えたの

「いやツバサあれは無理でしょ!?」

「ツバサちゃん私も無理だと思うよ?」

アリサちゃんとすずかちゃんがそう言うけど

ツバサちゃんは射的屋のお兄さんにお金を渡したの

弾は5発でツバサちゃんは弾を順に置いてある3つの鉄砲に詰めて準備をして

ツバサちゃんは両手に鉄砲を持って構えたの

そして……

『パンッ』

1発の銃声が聞こえたと思ったら

棚の上にあったクマのぬいぐるみが下に落ちたの

そしてツバサちゃんを見てみると

手に持っている鉄砲は一つだけで

他の二つは台の上にいつの間にか置かれていたの

「あれ?置いてある鉄砲の弾が無くなってるよ?」

「全部撃った……」

「えっ?でも1発分しか銃声が聞こえなかったの」

「同時に打った……」

「同時にって……まぁ2発まではわかるわ
でも……どうやって3つ目を同時に撃ったのか説明しなさい!!」

「2発撃って…持ち替えて…撃った……」

「それじゃ2発分銃声が聞こえるんじゃ……」

「急いだ……」

「フェイト…ツバサのうごきみえた?」

「気づいた時には2つ持っていた鉄砲が1つになってたよ…」

「わたしもそんなかんじ……」

そんな会話をしていると

「まさか落とされるとは思わなかったよ」

そう言って射的屋のお兄さんがクマのぬいぐるみをツバサちゃんに渡したの

それを受け取ったツバサちゃんは直ぐにアリシアちゃんに渡して

残りの弾を鉄砲に詰めて何かを狙う準備をしていたの

「ツバサありがとー」

アリシアちゃんがお礼を言っているけど

聞こえていないのかツバサちゃんはまた両手に鉄砲を持って構えたの

そしてツバサちゃんが引き金を引くと ……

『パンッ』

同時に撃ったからかまた1発分だけの銃声が聞こえて

景品の棚にあったアリシアちゃんのより少し小さめの

クマのぬいぐるみが下に落ちたの

それをお兄さんから受け取ったツバサちゃんは

「あげる……」

「いいの?」

「うん……」

「ありがとうツバサ」

フェイトちゃんにプレゼントしていたの


その後

お店を色々と見ながらお祭りの中心部へと進んで行くと

太鼓の音が聞こえてきたの

「フェイトこのおとなに?」

「えーと…」

「これは太鼓の音だよ」

「アリシアとフェイトは日本のお祭りは初めてみたいだし知らないのも当然ね
ん〜説明するより見た方が早いわね。この先だし行ってみましょ」

そう言ってフェイトちゃん達は歩いて行ったの

私もついて行こうとしたんだけど

ツバサちゃんが

お祭りを回っている途中に話しかけてきていたおじさんと話していたの

そしてツバサちゃんはその人について行こうとしていたので

「ツバサちゃんどこ行くの?」

私が後ろからそう聞いてみると

ツバサちゃんは振り返って少し考えた後

「………ついてきて…」

そう言って

前を歩いていたおじさんを追いかけて行ったの

私はよくわからないけど

とりあえずツバサちゃんの後を追ったの……




作者コメ

お久しぶりです。クリスです。

ちょっと仕事が忙しくて中々書く暇が無く更新が遅れてしまいました。


今回のお祭りの話しなのですが

少し…っと言うかかなり予定より長くなって来ているので前後編で分ける事にしました。

後編はまだ全く書いて無いのでのんびり更新をお待ち下さい。

次回『夏祭りと花火大会(後編)』

-33-
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