小説『夜天と勇気と決闘者』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 Side:万丈目


 今度は裕奈のデュエルか。

 相手は藤原雪乃…外部入学者で儀式をメインにしたデッキを使う実力者だった筈だな。

 「ほう…あの小娘…ふむ、如何やら『本物』の様だな?此れは楽しめそうだ…」

 成程、彼女が君の言う『本物』の1人か。
 そうならば、確かに面白いデュエルになりそうだな。

 とは言っても、矢張りシンクロと言う未知の戦術を使う裕奈の方に注目してしまうのは仕方が無い。
 実技試験でクロノス先生をパーフェクト1ターンキルしたその実力、見せてもらうぞ。











  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX11
 『此れが赤の実力だ!』











 Side:裕奈


 さてと…私の相手もブルーの生徒――藤原雪乃か。
 なんつーか、十代に打ち倒された地上目なんかとは比べ物にならない実力者だねこりゃ。
 若しかしてエヴァちんが言ってた『本物』の1人かにゃ〜?

 だったら尚の事、気合入れていかないとだよね〜。

 にしてもさ…


 「さぁ、いらっしゃい…」


 雪乃は本当に私やはやてと同い年か!?
 デュエリストのオーラとは別に、少しばかり危険な色気が漂うぜ…」

 「あら、誉め言葉と受け取っておくわ。」

 「あ……もしかして口に出てた?」

 「デュエリストのオーラって所から確りとね。うふふ…面白いわね貴女…」

 私はちょっぴりアンタが怖ぇよ…
 まぁ、そんな事言っても仕方無いっか!
 やるからには勝たせて貰うぜ雪乃ん!


 「デュエル!」
 「デュエル…♪」


 裕奈:LP4000
 雪乃:LP4000


 「私の先攻から。モンスターを裏守備でセット。カードを1枚伏せてターンエンドよ。」


 裏守備…って事はリバースかリクルーターの可能性が高いよね?ってーと…
 「私のターン!」

 よし、良い引き!
 「相手フィールドにのみモンスターが存在する時、
  手札の『レベル・ウォリアー』をレベル4のモンスターとして特殊召喚出来る。」
 レベル・ウォリアー:ATK300  LV3→4


 「で、チューナーモンスター『ドライブ・シンクロン』を通常召喚。」
 ドライブ・シンクロン:ATK600


 さぁって行くよ!
 「レベル4になったレベル・ウォリアーに、レベル3のドライブ・シンクロンをチューニング!
  集いし風が、途切れぬ力を呼び込む。光射す道となれ!シンクロ召喚、突き進め『ドライブ・ウォリアー』!」
 「ムォォォォ!」
 ドライブ・ウォリアー:ATK2400


 「此れが噂のシンクロ召喚…うふふ、楽しませてくれそうね。」


 お望み通り楽しませて見せようか?
 「バトル!ドライブ・ウォリアーで守備モンスターに攻撃、『フルスロットル・ブロー』!」

 さぁ、その守備モンスターの正体見せてもらおうか?
 ドライブ・ウォリアーに攻撃されて表になったのは…『リチュア・エリアル』!
 リバース効果の方だったか。

 「リチュア・エリアルのリバース効果発動。デッキから『リチュア』と名のついたカード1枚を手札に加えるわ。
  この効果で私はデッキから『リチュア・ビースト』を手札に加えるわね。」

 リチュアか…儀式の中でも最速と言われてるカテゴリー。
 長引くと不利かな〜?でもまぁ、此処はドライブ・ウォリアーで行きますか!
 「ドライブ・ウォリアーはバトルフェイズ中に2回攻撃が出来る。
  2度目の攻撃で雪乃にダイレクトアタック!」

 「その気迫…悪くないわ。でも残念、永続トラップ『儀水鏡の封鎖陣』。
  相手モンスターの効果を無効にし、攻撃と表示変更を不能にするわ。」

 ゲ…呪縛系のカードか…う〜ん、このターンはもうモンスターは召喚できないから、
 「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 此処はエンドしかないね。
 てかやばいな〜、今のエリアルの効果で多分必要なカードはそれなりに揃った筈だよね?
 如何来るかにゃ〜…

 「私のターン。手札から『シャドウ・リチュア』を捨てて効果を発動。
  デッキから儀式魔法『リチュアの儀水鏡』を手札に加えるわ。そして『リチュア・ビースト』を召喚。」
 リチュア・ビースト:ATK1500


 「リチュア・ビーストの効果発動。
  このカードの召喚に成功したとき、墓地のリチュアを守備表示で特殊召喚出来るわ。
  うふふ…この効果で蘇りなさい、『シャドウ・リチュア』。」
 シャドウ・リチュア:DEF1000


 やっぱこの流れで来たか〜…と成るとちとヤバイねこりゃ。


 「今度は此方から行くわ。儀式魔法『リチュアの儀水鏡』を発動。更にシャドウ・リチュアの効果。
  シャドウ・リチュアは水属性の儀式モンスターを儀式召喚する場合1体で儀式に必要なリリースとなるわ。
  シャドウ・リチュアをリリースし…さぁ、現われなさい、儀式召喚『イビリチュア・ソウルオーガ』。」
 イビリチュア・ソウルオーガ:ATK2800


 来たなソウルオーガ…こいつは効果が結構やばいんだよね〜。
 けど、そんなヤバイモンスターが行き成り出てきたりするのもデュエルの楽しみってね!

 「そうね、楽しみましょう?ソウルオーガの効果発動。
  手札のリチュアと名のつくモンスターを捨て、相手フィールドの表側表示のカード1枚をデッキに戻すわ。
  手札のリチュア・アビスを捨ててドライブ・ウォリアーをデッキに戻すわね。ふふふ、バイバイ…♪」


 やっぱ来たか〜〜!
 此れで封鎖陣も破壊されるけど、2体のダイレクト喰らったら終わりじゃん?


 「バトル…イビリチュア・ソウルオーガでダイレクトアタック。」


 喰らえば…だけどね!
 「トラップ発動『ガード・ブロック』!
  ソウルオーガの攻撃のダメージを0にしてデッキからカードを1枚ドローする。
  へっへ〜、裕奈ちゃんはそう簡単にはやられないぜっ!」

 「あら…このターンでイケるかと思ったのだけれど…。
  でもガード・ブロックの効果は1度だけ。リチュア・ビーストで追撃するわ。」


 うん、まぁそいつは防げないか。
 今のドローで『速攻のかかし』でも引ければよかったんだけど、そうそう巧くはいかないよね〜。
 「って…うわっ!!」
 裕奈:LP4000→2500


 「今のコンボで仕留められなかったのは貴女が始めてだわ…うふふ、カードを1枚伏せてターンエンド。」


 まぁ大概はこのコンボで4000削り取れるかもだと思うよ?
 ガード・ブロック無かったらやられてた訳だし……でも、今度はこっちの番だ!
 「私のターン!手札のボルト・ヘッジホッグを捨て、チューナーモンスター『クイック・シンクロン』を特殊召喚!」
 クイック・シンクロン:DEF1400


 「チューニング・サポーターを通常召喚し、墓地のボルト・ヘッジホッグの効果発動。
  私のフィールドにチューナーが存在する時、ボルト・ヘッジホッグは墓地から特殊召喚できる!」
 チューニング・サポーター:DEF300
 ボルト・ヘッジホッグ:DEF800


 「お得意の大量展開と言うわけね?さぁ、何を見せてくれるのかしら?」

 へっへ〜、目玉ひん剥いてよく見てな!
 「レベル1のチューニング・サポーターと、レベル2のボルト・ヘッジホッグに、
  レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!
  集いし闘気が、破壊の魔神を呼び起こす。光射す道となれ!
  シンクロ召喚、蹴散らせ『ジャンク・デストロイヤー』!」
 「ウオォォォ!!」
 ジャンク・デストロイヤー:ATK2600


 「チューニング・サポーターの効果で1枚ドロー。次いでジャンク・デストロイヤーの効果発動!
  ジャンク・デストロイヤーがシンクロ召喚されたとき、
  シンクロ召喚に使用したチューナー以外のモンスターの数までフィールド上のカードを破壊できる!
  私が使用したチューナー以外の素材モンスターは2体、ソウルオーガとその伏せカードを破壊だ!『タイダル・エナジー』!」


 ――ドォォォン!


 よし、通った…って、な〜〜〜〜んか見えるぞ?


 「凄い効果…ヤリようによっては4枚も破壊できるのね?でも残念。
  破壊された『リチュアの儀水明鏡』の効果発動。
  セット状態のこのカードが相手によって破壊されたとき、
  デッキから『リチュア』と名の付いた儀式魔法と儀式モンスターを1枚ずつ手札に加えるわ。
  この効果でデッキから『リチュアの儀水鏡』と『イビリチュア・ヴァルキリーオーガス』を手札に加えるわね。」


 私の『リミッター・ブレイク』と同タイプのトラップだったか!
 でも此れで攻撃を邪魔するものは無いぜ!
 「やるね!楽しくなってきた!
  バトル、ジャンク・デストロイヤーでリチュア・ビーストを攻撃!行っけ〜『デストロイ・ナックル』!!」


 「きゃあ!…ん、激しいのね…。」
 雪乃:LP4000→2900


 …一々色っぽいてかエロっぽいのは何でよ?しかも妙〜〜〜に似合ってるし。
 でも如何すっかな〜〜?さっきの儀式モンスターは絶対デストロイヤーよりも攻撃力は高いだろうし…
 取り敢えずは此れで行けるかな?
 「カードを1枚伏せてターンエンド。さぁ楽しもうぜ、雪乃ん!」

 「あら、その呼び方は新鮮ね?良いわ…楽しみましょう。私のターン、墓地の『リチュアの儀水鏡』の効果発動。
  このカードをデッキに戻し、墓地の『リチュア』と名の付く儀式モンスターを手札に戻すわね。
  儀水鏡をデッキに戻して、ソウルオーガを手札に。そして儀式魔法『リチュアの儀水鏡』を発動。
  手札のヴィジョン・リチュアをリリースし、儀式召喚、出番よ『イビリチュア・ヴァルキリーオーガス』。」
 「ハァァァァァァ!」
 イビリチュア・ヴァルキリーオーガス:ATK3400


 やっぱり来たか!攻撃力3400とは…やっぱ最速の儀式だねリチュアは。
 つか、どんな効果持ってんだろ?ま、油断できない相手であることは間違いねっすね…


 「ヴァルキリーオーガスの効果発動。
  手札の『リチュア』と名の付く儀式モンスターを捨て、相手フィールド上の表側表示モンスターを全て墓地に送るわ。
  ソウルオーガを捨て、貴女のフィールドのモンスターは全てさよならね…♪」

 「はいぃぃぃ!?」
 ちょっ、マテコラ!何よその効果!?対処困難な『墓地送り』って…やべ、デストロイヤーが…!


 ――シュゥゥゥゥ…


 「此れで貴女を護るモンスターは居ないわ。
  バトル、ヴァルキリーオーガスでダイレクトアタック。『アビス・パニッシャー』。」


 く…簡単にはやられないって!
 「速攻魔法『ハーフ・シャット』発動!
  フィールド上のモンスター1体の攻撃力を半分にしこのターンのみの戦闘耐性を与える!
  此れでヴァルキリーオーガスの攻撃力を半分にするよ!」


 イビリチュア・ヴァルキリーオーガス:ATK3400→1700


 「攻撃力が半分に…でもダメージは受けてもらうわ。」

 「うわぁぁぁぁ!!」
 裕奈:LP2500→800


 くぅ…結構削られたなぁ…しかもこっちのフィールドはがら空き、結構ピンチだね。


 「メインフェイズ2で墓地の『リチュアの儀水鏡』の効果発動。
  このカードをデッキに戻しソウルオーガを手札に戻すわ。此れでターンエンド。」
 イビリチュア・ヴァルキリーオーガス:ATK1700→3400


 「私のターン!」
 手札はロード・ランナーと緊急同調の2枚…このドローに全てが掛かってるって訳ですか…頼むよ!

 「ドロー!……!!!マダマダ勝負は分からないぜ雪乃ん!魔法カード『命削りの宝札』発動!
  次のターンのスタンバイフェイズに手札全てを捨てる代わりに、デッキからカードを5枚ドローする!」
 サンキュー、私のデッキ。
 此れなら何とかなりそう…5枚ドローしてっと……良し、此れならいける!!

 「『ロード・ランナー』を守備表示で召喚。カードを5枚ガン伏せしてターンエンド!」
 ロード・ランナー:DEF300


 「この局面で最強クラスのドロー強化カードを引き当てるとは流石ね?私のターン、儀式魔法『リチュア〜禁断の儀式』。
  自分のデッキから召喚する儀式モンスターと等しいレベルになるようにモンスターを墓地に送り『リチュア』を儀式召喚するわ。
  私はデッキからリチュア・ノエリアと、リチュア・エミリアを墓地に送り『イビリチュア・ソウルオーガ』を儀式召喚。」
 イビリチュア・ソウルオーガ:ATK2800


 「ソウルオーガの効果発動!」


 やっぱ来たか。でもそうはさせないってね!
 「手札から『エフェクト・ヴェーラー』の効果発動!
  このカードを手札から捨てて相手モンスター1体の効果を無効にする。」
 『残念でした〜!次頑張ってね〜〜♪』


 「効果を無効に…でもヴァルキリーオーガスの効果が残ってるわ。
  手札の『イビリチュア・マインドオーガス』を捨てロード・ランナーを墓地に送るわ。」


 ――シュゥゥゥ…


 「今度こそ終わりね?ヴァルキリーオーガスでダイレクトアタック。」


 ん、まぁ終わりだね……私の勝ちで!
 「トラップ発動『ロスト・スター・ディセント』!
  自分の墓地からシンクロモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。蘇れ『ジャンク・デストロイヤー』!
  但し、この効果で特殊召喚したシンクロモンスターはレベルが1つ下がって守備力は0になり、
  効果も無効化され表示形式も変更できないけどね。」
 ジャンク・デストロイヤー:DEF2500→0   LV8→7


 「壁モンスターかしら?でも守備力0ではヴァルキリーオーガスの敵ではないわよ?」

 「確かにこのままだったらそうだけど…永続トラップ『エンジェル・リフト』!
  私の墓地からレベル2以下のモンスターを特殊召喚する。戻っておいでエフェ!」
 『えへへ〜ただいま〜♪』
 エフェクト・ヴェーラー:ATK0


 此れで準備は整ったからね…反撃行くよ!?
 「更にトラップ発動『緊急同調』!バトルフェイズ中にモンスターをシンクロ召喚する!」

 「!!バトル中にシンクロ召喚ですって…?」

 「レベル7になったジャンク・デストロイヤーに、レベル1のエフェクト・ヴェーラーをチューニング!
  疾風(かぜ)に思いが集うとき、その思いは天(そら)に輝く星となる。光射す道となれ!」

 さぁ…出番だよ!

 「シンクロ召喚!」


 ――バサァ…


 「飛翔せよ、『天星龍 スターダスト』!」
 「キシャァァァァァ!」
 天星龍 スターダスト:ATK2500


 店長から貰った私のデッキのエース。
 さぁ、如何する雪乃ん!?


 「天星龍 スターダスト…とても綺麗なドラゴンね。
  でも…攻撃力は此方の方が上。ヴァルキリーオーガスでスターダストを攻撃。『アビス・パニッシャー』。」


 掛かった!
 「…今、『攻撃』って言ったよね?」

 「え?」

 「その攻撃を待ってたのよ!一度宣言した攻撃は途中で止める事は出来ないっしょ!
  トラップ発動『シンクロ・ストライク』!
  フィールド上のシンクロモンスター1体の攻撃力は、シンクロ召喚に使用したモンスターの数×500ポイントアップする!
  スターダストのシンクロ召喚に使用したモンスターは2体、よって攻撃力が1000ポイントアップするわ!」
 「コォォォォォォ!」
 天星龍 スターダスト:ATK2500→3500


 「攻撃力がヴァルキリーオーガスを上回った…!」

 「此れで攻撃力はこっちが上!スターダスト、反撃だ!『シューティング・ストライク』!」
 「ショアァァァァァ!」


 ――バシュゥゥゥゥ!


 「きゃっ…!でも此れくらいなら…」


 残念だけど今ので終わりだよ?


 雪乃:LP2900→0
 「え…?どうしてライフが0に!?受ける戦闘ダメージは100ポイントのはずよ?」


 戦闘ダメージは…ね。
 「スターダストの反撃の時に5枚目のカードを発動したのよ。
  トラップカード『シンクロン・デストラクター』。
  このターン、シンクロモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
  この効果と戦闘ダメージで、合計3500のダメージを雪乃んは喰らったって事。」

 「最後の1枚にそんな効果が…ふぅ…残念、負けちゃったわ。でも楽しめたわ。又やりましょうね?」


 何時でも大歓迎だよ、私も楽しかったからさ!








 ――――――








 Side:十代


 く〜〜〜〜!すっげぇデュエルだったぜ!
 裕奈も藤原もどっちも強ぇ!
 特に裕奈が最後に召喚したドラゴン滅茶苦茶カッコ良かったぜ!


 「確かに見応えのあるデュエルだった。2人とも流石の実力だな。」

 「しっかし裕奈のドロー力も大概やな。命削りだけでも凄いのに其の後の5枚までてドンだけやねん…」

 「八神はやて、貴様とて人の事は言えんだろうが…」

 「まぁ、そうやけどね?」


 どっちにしても凄いデュエルだったよな。
 「お、裕奈!やったな、凄かったぜ!」

 「サンキュー。けど雪乃んはマジ強かった。あの5枚が無かったら負けてたよ〜。」

 「そら、エヴァちゃん曰く雪乃ちゃんは『本物』らしいから当然やろな。」

 「あ、やっぱり雪乃んはそうだったんだ。納得。」


 『え〜次〜は、八神はやてと原麗華なノ〜ネ!』


 お、次ははやてか!
 相手は…今度もオベリスクブルーみたいだな?

 「ふむ…今度の小娘も『本物』のようだな?」


 そうなのか?其れはますます楽しみだぜ!頑張れよはやて!


 「勿論や!全力全壊でやってくるわ!」


 おう!今度のデュエルも楽しみだぜ!








 ――――――








 Side:はやて


 さてと、今度は私の番や。
 十代と裕奈が勝ってる以上、私が負けることは出来へんな。
 「ほな、始めよか?」


 「此れよりデュエルを行います。」


 「「デュエル!」」


 はやて:LP4000
 麗華:LP4000


 「先攻は貰います。私のターン。」


 さて、麗華ちゃんはどんなデッキやろ?
 見た目は物凄く真面目そうな『委員長タイプ』やけど、見た目とデッキは関係あらへんからなぁ?


 「永続魔法『悪夢の拷問部屋』を発動します。
  このカードが有る限り、貴女が効果ダメージを受けた時、追加で300ポイントのダメージが発生します。
  更に魔法カード『デス・メテオ』を発動。相手に1000ポイントのダメージを与えます。」


 「のわっ!!つ〜…行き成りの1300はきっついなぁ…」
 はやて:LP4000→3000(デス・メテオ)→2700(悪夢の拷問部屋)


 麗華ちゃんはバーンデッキみたいやな…初手からやってくれるやないの!
 やったらこっちも行かせてもらうで?
 「フィールドにカードが無い状態でダメージを受けた事で手札の『煉獄の使者 セイレン』の効果発動や!
  フィールド上のカードが0の状態でダメージを受けた時、このカード以外の手札を全て捨てて特殊召喚できる!」
 煉獄の使者 セイレン:ATK2500


 「そしてこの方法で特殊召喚した場合、デッキからレベル4以下の『インフェルニティ』1体を特殊召喚できる。
  出番や『インフェルニティ・デーモン』!」
 インフェルニティ・デーモン:ATK1800


 「更にインフェルニティ・デーモンが手札0で特殊召喚されたことで効果発動!
  デッキから『インフェルニティ』と名の付くカード1枚を手札に加えるで。
  私が手札に加えるのは『インフェルニティ・ミラージュ』や。」
 ホンマは『インフェルニティ・ガン』の方が良ぇのやけどセイレンの召喚時に墓地に送ってもうたからな…


 「…そんな変則的な手が有るとは驚きました。ならば魔法カード『昼夜の大火事』で800ポイントのダメージです。」


 うっわ〜〜…まぁ、そらバーンカードはまだ有って当然やな…


 はやて:LP2700→1900(昼夜の大火事)→1600(悪夢の拷問部屋)


 「カードを1枚伏せ、『プロミネンス・ドラゴン』を召喚します。」
 プロミネンス・ドラゴン:DEF1000


 こら又嫌なカードやなぁ…完全な『焼き尽し型』のデッキやね…


 「エンドフェイズにプロミネンス・ドラゴンの効果で500ポイントのダメージです。」

 「く…1ターン目から…!」
 はやて:LP1600→1100(プロミネンス・ドラゴン)→800(悪夢の拷問部屋)


 「ターンを終了します。」

 「私のターン!ったく、やってくれるで麗華ちゃん。
  まさか1ターンでライフが1/5にされるとは思わへんかったよ?」

 「貴女は手加減できる相手ではありませんので本気を出させて頂きました。」


 う〜ん…其れは高い評価されてるって事やろけど…まぁ、えぇわ。
 ハンドレスの力を見せたる!
 「カードを1枚伏せ、『インフェルニティ・ミラージュ』を召喚や!」
 インフェルニティ・ミラージュ:ATK0


 「インフェルニティ・ミラージュの効果発動。
  手札が0の時、このカードをリリースする事で墓地からインフェルニティ2体を特殊召喚する!
  蘇れ『インフェルニティ・ネクロマンサー』『インフェルニティ・ビートル』!」
 インフェルニティ・ネクロマンサー:DEF2000
 インフェルニティ・ビートル:ATK1200


 「行くで?レベル4のインフェルニティ・デーモンに、レベル2のインフェルニティ・ビートルをチューニング!
  煉獄を凪ぐ風よ、黒き癒しを我に…!シンクロ召喚、湖の騎士『煉獄癒士 シャマル』!」
 『さぁ、行きますよ!』
 煉獄癒士 シャマル:ATK2100


 頼りにしてんでシャマル?

 『任せて、はやてちゃん♪』

 うん。更に行こうか?
 「インフェルニティ・ネクロマンサーの効果発動。
  手札が0のとき、インフェルニティ・ネクロマンサー以外のインフェルニティ1体を墓地から特殊召喚できる。
  もう1度頼むで『インフェルニティ・デーモン』!」
 インフェルニティ・デーモン:ATK1800


 「インフェルニティ・デーモンの効果…は、さっきも言うたから割愛して、その効果で『インフェルニティ・ブレイク』を手札に加える。
  カードをセットして、バトルや!シャマルでプロミネンス・ドラゴンを攻撃!」

 「その大量展開はお見事ですが、攻撃は通しません。
  永続トラップ『グラヴィティ・バインド−超重力の網−』。
  この効果でレベル4以上のモンスターは攻撃できません。」


 く…やっぱり張っとったか。バーンも強力なら護りもバッチリか…結構隙無しやな。
 「しゃーないわ。ならエンドフェイズにシャマルの効果発動。
  手札が0の時、私のフィールドの『インフェルニティ』『煉獄』と名の付くモンスターの数×700ポイントのライフを回復する。
  私のフィールドのインフェルニティと煉獄は合計4体、2800ポイント回復するで。」
 『静かなる癒しを…』
 はやて:LP800→3600


 「ターンエンドや。」

 「凄まじい回復量ですね…略満タンとは。
  私のターン…2体目の『プロミネンス・ドラゴン』を召喚します。」
 プロミネンス・ドラゴン:DEF1000


 「カードを1枚伏せ、エンドフェイズに2体のプロミネンス・ドラゴンの効果発動。
  悪夢の拷問部屋と併せ1600のダメージです。」

 「くぅぅ…此処まで焼かれると物理的に燃やされてるような感覚がしてくるわ…割とマジで。」
 はやて:LP3600→2600(プロミネンス・ドラゴン×2)→2000(悪夢の拷問部屋2発)


 「ターンエンドです。」

 「私のターン!」

 「この瞬間にトラップ発動『火霊術・紅』。
  私のフィールドの炎属性モンスターをリリースし、その攻撃力分のダメージを与えます。
  プロミネンス・ドラゴンをリリースし1500のダメージです。」

 「うおわ!せやからホンマに熱いて!!」
 はやて:LP2000→500(火霊術・紅)→200(悪夢の拷問部屋)


 結構追い詰められたな…せやけど今のでしとめ切れへんかったのは拙いで麗華ちゃん?
 「インフェルニティ・リベンジャーを召喚!」
 インフェルニティ・リベンジャー:ATK0


 「更にトラップカード『インフェルニティ・ブレイク』。
  墓地のインフェルニティと名のつくカードを除外して相手フィールドのカード1枚を破壊する。
  墓地のインフェルニティ・ミラージュを除外してグラヴィティ・バインドを破壊や!」

 「しまった!」


 ――パリィィン!


 此れで攻撃を止めるカードは無い…見せたるで、無限煉獄最強の騎士をな?


 『主はやて、私は何時でも行けます。』

 うん、頼むでシグナム!
 「レベル3のインフェルニティ・ネクロマンサーと、レベル4のインフェルニティ・デーモンに、
  レベル1のインフェルニティ・リベンジャーをチューニング。
  黒き炎の刃が天と地の狭間を切り結ぶ。シンクロ召喚、烈火の将『煉獄剣士 シグナム』!」
 『いざ、尋常に…!』
 煉獄剣士 シグナム:ATK3000


 「此れで終わりや!トラップ発動『煉獄の結束』!
  手札が0の時フィールド上のインフェルニティか煉獄モンスター1体を選択して発動。
  このターン、選択したモンスターしか攻撃できない代わりに、
  選択したモンスターに他のモンスターの攻撃力を集中させる!私はシグナムに全ての力を集約!」

 『シャマル、セイレン、力を借りるぞ!』
 煉獄剣士 シグナム:ATK3000→7700


 「攻撃力7700…!!」

 「麗華ちゃん、クールな性格とは違って情熱的な火力やったで?」
 今度又戦ってな?


 「えぇ、勿論です。次は負けません…!」

 「うん、その意気や!バトル!シグナムでプロミネンス・ドラゴンを攻撃!」
 『飛竜…一閃!』


 ――ゴォォォォォォ!!!


 炎の竜が、より強力な炎に焼かれてもうた…何や変な感じやな…?


 「く…お見事です…!」
 麗華:LP4000→0


 「麗華ちゃんも強かったで。エヴァちゃんが『本物』言うただけの事は有ったわ。」

 「本物…ですか。嬉しい誉め言葉ですね。それにしても…」


 どないした?


 「貴女にしろ、明石さんにしろ遊城さんにしろ、何故これ程の実力がありながらレッドなのでしょう?
  そもそも女子は全員がブルーからスタートする筈ですが…」


 あぁ…其れはあれやな、白塗り…もとい、クロノス先生の腹癒せやろ。
 入試実技試験で私等に1ターンキルされたな。


 「…其れは人として、教育者として如何なものでしょうか…?」


 さぁ?どないなもんやろね?分からへんわ。








 ――――――








 Side:クロノス


 き〜〜〜〜!あのドロップアウト共〜〜!
 まさかブルー生徒でも勝てないと〜は…

 それでも藤原雪乃と原麗華は自分のデッキで明石裕奈と八神はやてを追い詰めたノ〜ネ。


 「馬鹿な『グレイモヤ』だとぉ!?」


 問題は地上目と他2名なの〜ネ!
 私が直々に強力カードをあげたというの〜にレッド生にボロ負けとは如何言う事なの〜ネ!
 地上目に至ってはプレイミスでミスミス勝ちを逃す馬鹿っぷりまで曝し〜て!


 「何ぃ、『炸裂装甲』だとぉ!?」


 こうなったら最終手段…その道のプロに頼んで葬ってやるノ〜ネ!


 「『ミラーフォース』だとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


 うるさいの〜ね!!
 伏せカード位、警戒しなさい〜ノ!!

















   To Be Continued… 











 *補足



 ドライブ・シンクロン
 レベル3    風属性
 機械族・チューナー
 1ターンに1度、自分フィールド上のシンクロモンスター1体を選択して発動する。
 選択したモンスターはこのターンのバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
 ATK600   DEF1000



 ドライブ・ウォリアー
 レベル7    風属性
 戦士族・シンクロ/効果
 「ドライブ・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
 このカードはバトルフェイズ中に2回攻撃する事が出来る。
 このカードが相手によってフィールドを離れた場合、自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。
 選択したモンスターは「バトルフェイズ中に相手フィールド上のモンスターに1回ずつ攻撃出来る」効果を得る。
 ATK2400   DEF2000



 天星龍 スターダスト
 レベル8    風属性
 ドラゴン族・シンクロ/効果
 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
 自分フィールド上にこのカード以外のシンクロモンスターが存在する場合、
 相手はフィールド上のカードを破壊する事が出来ない。
 魔法・効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊す
る。
 この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、
 この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、自分フィールド上に特殊召喚できる。
 ATK2500   DEF2000



 煉獄剣士 シグナム
 レベル8    闇属性
 戦士族・シンクロ/効果
 闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
 自分の手札が0枚のとき、このカードは相手のカード効果では破壊されず、エクストラデッキには戻らない。
 又自分の手札が0枚の状態で「インフェルニティ」と名の付くモンスターをドローした場合、
 そのカードを互いに確認する事で、特殊召喚できる。このカードの属性は「炎」としても扱う。
 ATK3000   DEF2600



 煉獄癒士 シャマル
 レベル6    闇属性
 魔法使い族・シンクロ/効果
 闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
 自分の手札が0枚の状態でこのカードが表側表示で存在する限り、
 自分のエンドフェイズ毎に、自分フィールド上に存在する「インフェルニティ」
 「煉獄」と名の付くモンスターの数×700ポイントのライフを回復する。
 又自分の墓地に「インフェルニティ」「煉獄」と名の付くモンスターが6種類以上存在する場合
 「ライフを回復する効果を、ライフにダメージを与える効果に変える」は無効になる。
 ATK2100   DEF2300


 イビリチュア・ヴァルキリーオーガス(制限カード)
 レベル10   水属性
 戦士族・儀式/効果
 「リチュア」と名のつく儀式魔法により降臨。
 1ターンに1度、手札の「リチュア」と名のつく儀式モンスターを捨てる事で、
 相手フィールド上の表側表示モンスターを全て墓地に送る。
 この効果は自分のターンのメインフェイズでのみ発動できる。
 ATK3400    DEF1000



 命削りの宝札(制限カード)
 通常魔法
 自分はデッキからカードを5枚ドローする。
 このカードを発動した次のターンのスタンバイフェイズ時、自分は手札を全て捨てる。



 リチュア〜禁断の儀式(制限カード)
 儀式魔法
 「リチュア」と名のついた儀式モンスターの降臨に必要。
 自分のデッキから、儀式召喚するモンスターと 同じレベルになるようにモンスターをリリースしなければならない。
 また、墓地に存在するこのカードをデッキに戻す事で、
 自分の墓地に存在する「リチュア」と名のついたモンスター1体を選択して手札に戻す。



 儀水鏡の封印陣
 永続罠
 フィールド上に表側表示で存在する 効果モンスター1体を選択して発動する。
 選択したモンスターは攻撃できず、効果は無効化される。選択したモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。
 自分の墓地の水属性モンスターをゲームから除外する事で墓地のこのカードをデッキに戻しシャッフルする事ができる。



 リチュアの儀水明鏡(制限カード)
 通常罠
 フィールドにセットされたこのカードが相手によって破壊された時、
 デッキから「リチュア」と名の付いた儀式モンスターと儀式魔法を1枚ずつ手札に加える



 煉獄の結束
 通常罠
 自分の手札が0の場合に自分フィールド上の「インフェルニティ」
 又は「煉獄」と名のつくモンスター1体を選択して発動する。
 このターンは選択したモンスターのみ攻撃できる。
 選択したモンスターの攻撃力は、エンドフェイズまで他の「インフェルニティ」
 又は「煉獄」と名の付くモンスターの攻撃力の合計分アップする。



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