小説『夜天と勇気と決闘者』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 Side:はやて


 「「「「学園対抗デュエル?」」」」


 十代と準と三沢君が校内放送で呼び出されたから一緒に来てみれば行き成りやな?
 対抗デュエルて相手はどこやの?


 「アカデミア・ノース校なの〜ネ。」

 「ノース校って、確か姉妹校よね?」

 「その筈です。」


 姉妹校との対抗戦か。
 ちゅーと呼び出された3人は…


 「貴方達3人に〜は、学園代表の座を賭けてデュエルをしてもらいます〜の。」

 「やっぱりそんな展開なんやね。」

 「まぁ、お約束っしょ?」


 せやな。
 しっかしこの対決、代表決定戦だけやなくて各寮の代表戦みたいやな?


 「「「「確かに。」」」」


 せやろ?











  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX28
 『戦術封じのデッキ』










 やけど、一つ質問。


 「なんです〜ノ?」

 「なして、代表決定戦の候補に女子が1人もおらへんの?雪乃ちゃんに麗華ちゃん、明日香ちゃんは相当な実力者やろ?」

 「其れについては私も疑問。何で女子がいねーのよ?」


 裕奈も思うやろ?
 なしてなの?万が一にも『女子だから外した』なんちゅう理由やったら許さへんよ?


 「其れは断じて違うの〜ネ。女子を選ばなかったの〜ハ、貴女達の安全のためです〜の。」

 「「私等の、」」
 「安全…ですか?」
 「どう言う事かしら?」


 ちょぉ話が見えへんのやけど?


 「ウオッホン…実〜ハ、最初の頃の対抗戦に〜は女子も代表候補に選出していました〜の。
  です〜が、ある時〜、代表になった女子が……その、ノース校の生徒に襲われました〜ノ。」

 「「「「…はい?」」」」


 何で?どないしてそうなるの?


 「ノース校に〜ハ、本校と違って女子生徒が1人も居ないの〜ネ。
  そんな『女日照り』の場所で過ごしているノース校生徒にとって、デュエル相手とは言え女子を見たことで理性が切れてしまったらしいです〜ノ。」


 うっわ〜〜…そらアカンわ。
 どないなったの其の生徒?


 「勿論即日退学です〜の。此れ以降安全を考慮し〜て、ノース校との対抗戦には女子は選出しなくなったの〜ネ。」

 「まぁ、そう言う理由なら仕方ないねーすね。」


 今度又間違いが起きる可能性は0やないからね。
 裕奈の言う通り仕方ないわ。

 まぁ、代表決定戦は観客として楽しませてもらおかな。
 1年男子の暫定トップ3のデュエルやし、このデュエルで一応の順位も決まる訳やしな。
 勿論常に変動する順位やけど。


 「お前等なら代表決定戦の相手として申し分ないな。」

 「万丈目と三沢が相手か…ワクワクしてきたぜ!」

 「君達を2人とも倒す。倒してみせる!」


 既にやる気は充分やね。
 で、デュエル方式はドナイなもん?


 「3人だから順当にリーグ戦かにゃ?」

 「ノンノン、デュエル方式はトライアングルデュエル。3人が同時に戦う『バトルロイヤル』なの〜ネ!」

 「バトルロイヤル…!」

 夫々相手が2人居る状況になるデュエル……こらひょっとしたら荒れたデュエルになるかも知れへんな…








 ――――――








 Side:十代


 『随分気合が入ってるじゃないか十代。よっぽど今日のデュエルが楽しみなんだね。』

 「当たり前だろ。相手は万丈目と三沢なんだぜ?」

 楽しみじゃない方がおかしいさ。
 それに初体験のバトルロイヤルルールなんて、それだけでワクワクするじゃないか!


 『実に君らしい意見だね。まぁ、一番近くって言う最高の特等席で拝ませてもらうさ。』


 おう!楽しみだぜこのデュエル!

 万丈目と三沢は…既に来てるみたいだな。
 客席も満杯でやる気出てきたぜ!


 「アニキー!頑張ってくれっす!!」

 「3人とも全力でぶつかれ〜!」

 「最高のデュエル見せてや〜!」


 翔に裕奈にはやて……任せとけって!
 絶対に勝って見せるぜ!!


 『其れで〜ハ、此れより学園対抗戦に出場する代表デュエリスト決定戦を行うの〜ネ!
  万丈目準、三沢大地、遊城十代、夫々リングに上がるの〜ネ!』


 お、いよいよか!
 ヤバイな、ワクワクが押さえられねぇ!


 『ターン順はくじ引きで決めるの〜ネ。この箱の中に〜はレベル1から12までのモンスターがランダムに24枚入ってるの〜ネ。
  其れを1枚ずつ引き、引いたモンスターのレベルが高い順からターンを進めるの〜ネ!
  同レベルのモンスターを引いた場合は攻撃力の値で高い方がターンをとるの〜ネ!』


 てことは此処で如何に高いレベルのモンスターを引くかが重要になってくるな。
 先攻が取れれば有利だもんな。

 万丈目と三沢は引いたのか…それじゃあ…う〜〜〜ん…良し此れだ!

 「!!へへ、良い引きだぜ♪」

 『F・G・D』レベル12のモンスターじゃないか。
 先攻は貰ったぜ!


 『ではクジの結果〜〜〜先攻は遊城十代なの〜ネ!その後、三沢大地、万丈目準の順番でターンを進めるの〜ネ!』


 よし、準備は出来たぜ!


 『其れで〜は、代表決定トライアングルデュエルスタートなの〜ネ!!』



 「「「デュエル!!」」」


 十代:LP4000
 三沢:LP4000
 万丈目:LP4000



 万丈目も三沢もスゲー奴だから最初から出し惜しみは無しだ!

 「俺のターン!魔法カード『E−エマージェンシー・コール』を発動!デッキから『HERO』1体を手札に加える。
  この効果でデッキから『E・HERO エアーマン』を手札に加え、『E・HERO エアーマン』を攻撃表示で召喚!」
 E・HERO エアーマン:ATK1800


 「エアーマンの効果でデッキから『E・HERO ネクロ・ダークマン』を手札に加えるぜ。
  そしてマジックカード『融合』!手札の『ネクロ・ダークマン』と『ウェイブマン』を融合!
  闇の力をその身に宿したHEROよ、黒き正義をその身で示せ!融合召喚、来い『E・HERO ブラックストライカー』!」
 「オォォォォォォ!」
 E・HERO ブラックストライカー:ATK2700


 「行き成り融合とは気前が良いな。」

 「初っ端から全力か?」

 「勿論だぜ!ウェイブマンが墓地に送られた事で、デッキから『融合』を手札に加える。カードを1枚伏せてターンエンドだ。」


 さぁ、2人はどんなデュエルを見せてくれるんだ?


 「俺のターン。俺は、『オキシゲドン』を守備表示で召喚。」
 オキシゲドン:DEF800


 風属性モンスター…『風』のデッキか?


 『如何だろうね?確かに風属性のモンスターだけど、アレは地上目とのデュエルで使った『炎』のデッキにも入っていたよ?』


 そう言えばそうだな。
 此れだけじゃ判断できないか。


 「カードを4枚伏せてターンエンド。」


 4伏せか…万丈目は如何出てくる?


 「俺のターン。手札から魔法カード『竜の嗅覚』を発動。
  相手フィールド上にモンスターが2体以上存在するとき、手札からドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。
  俺はこの効果で手札から『クリスタルメイル・ドラゴン』を攻撃表示で特殊召喚する。」
 クリスタルメイル・ドラゴン:ATK2700


 おぉ!万丈目も行き成り上級モンスターか!
 流石だぜ!


 「ふ、礼を言うぞ十代。お前が2体のE・HEROを揃えてくれていたおかげで竜の嗅覚の発動条件を満たせたんだからな。
  トライアングルデュエルでは全てのプレイヤーは最初のターンは攻撃できん。カードを2枚伏せてターンエンド。」

 「でも、このターンからは攻撃できるようになるよな?俺のターン!」

 オーシャン…!よし、此れで『ジ・アース』が呼べる。

 「行くぜ!手札から『融合』発動!手札の『オーシャン』と『フォレストマン』を融合するぜ!」

 「残念だがそうはいかないぞ十代!永続トラップ『融合禁止エリア』!この効果で全てのプレイヤーは融合召喚出来ない!」


 な、融合封じ!?
 くっそ〜…融合の無駄撃ちじゃないか!
 しかも此れじゃあE・HEROを融合進化できない……なら此れだ!

 「やるな三沢。けど融合を封じただけじゃ俺には勝てないぜ!フィールド魔法『摩天楼−スカイ・スクレイパー−』!
  E・HEROが自分よりも攻撃力が高いモンスターを攻撃するとき、攻撃力が1000ポイントアップする!」

 って言っても、融合できないんじゃフォレストマンを出しても意味が無い…此処は2人のモンスターを処理しておくぜ。

 「バトル!エアーマンで万丈目のクリスタル・メイルドラゴンを攻撃!」

 「スカイスクレイパーの効果狙いか?だが、其れは通さん!トラップ発動『攻撃誘導アーマー』!
  この効果でエアーマンの攻撃を、三沢のオキシゲドンに変更する!」

 「ふ、トライアングルデュエルのルールを巧く利用したか。ならば俺もトラップ発動『和睦の使者』!
  これで、このターン俺のフィールド上のモンスターを戦闘破壊することは出来なくなったぞ!」



 ――バシュゥゥゥゥ!



 え〜と…エアーマンの攻撃が湾曲してオキシゲドンを直撃したけどオキシゲドンは無傷…か。
 行けると思ったんだけどな。

 けど、三沢のモンスターはこのターンは戦闘破壊できない。
 なら狙いはやっぱり万丈目だ!

 「まだブラックストライカーの攻撃が残ってる!ブラックストライカーでクリスタルメイルを攻撃!
  そしてこの瞬間にブラックストライカーの効果発動!レベル6以上のモンスターを攻撃するとき、攻撃力が1000ポイントアップする!」
 E・HERO ブラックストライカー:ATK2700→3700


 此れで攻撃力はこっちが上だ!
 行けブラックストライカー!『タナトスバンカー』!」


 「成程、対上級モンスターの効果か!だが、クリスタルメイルは1ターンに2度まで破壊されず、1ターンに1度だけプレイヤーへの戦闘ダメージも0になる!」

 「マジか!?」

 この攻撃も通らないか……やっぱり凄い奴だぜ!
 く〜〜〜、始まったばっかなのに楽しくてたまらないぜ!ターンエンド!


 「俺のターン。魔法カード『新札造成』。全てのプレイヤーは手札を全てデッキに戻してシャッフルし、新たにデッキからカードを5枚ドローする。」

 「む…手札の入れ替えか?」


 まぁ、三沢の手札は今のを含めて2枚だからな。
 …残念、融合禁止エリアを除去できるカードは引けなかったか。


 「俺は『抹殺の使者・エクストラの仁』を召喚。」
 抹殺の使者・エクストラの仁:ATK1900


 「エクストラの仁の召喚に成功したとき、フィールド上に存在するエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターを全て墓地に送る!」

 「何だって!?」

 エクストラデッキって、それじゃあ俺のブラックストライカーは…!



 ――シュゥゥゥゥ…



 「く…ブラックストライカー…!」

 「十代、此れで君の融合戦術は封じさせてもらった。バトル、エクストラの仁でエアーマンを攻撃!」


 ――バシュゥゥゥ!


 「く…!!」
 十代:LP4000→3900


 たった100ポイントだけど先手を取られたか。
 けど此れくらいはマダマダ余裕だぜ!


 「万丈目のモンスターは倒せないからな。カードを2枚伏せてターンエンド。」

 「其れで十代の融合封じか?だがそれでは俺の餌食になるだけだぞ?俺のターン。」


 確かに万丈目の言うとおりだぜ。
 俺の融合を封じてもトライアングルデュエルじゃ、俺1人を封じても意味無いんじゃ無いか?


 「まぁ貴様の事だ、何かしらの対策はしてあるんだろうが…それでも勝ちは譲らん!『ランス・リンドブルム』を召喚!」
 ランス・リンドブルム:ATK1800


 「勿論十代だけじゃないさ。その召喚にチェーンしてトラップ発動!永続トラップ『ドラゴン族・封印の壺』。
  このカードが有る限りフィールド上のドラゴン族モンスターは守備表示となり表示形式も変更できない!」


 クリスタルメイル・ドラゴン:ATK2700→DEF2200
 ランス・リンドブルム:ATK1800→DEF1200


 万丈目のドラゴンに対するカードも…!
 若しかして三沢は…


 「矢張り俺への対策もしていたか。だが、それでは俺は止まらん!マジックカード『スタンピング・クラッシュ』!
  俺の場にドラゴンが存在する時、魔法・罠カード1枚を破壊し、そのコントローラーに500ポイントのダメージを与える!
  俺が破壊するのは当然『ドラゴン族・封印の壺』!」

 「既に破壊系カードは手札にあったか。だが残念、永続トラップ『宮廷のしきたり』!
  このカードが有る限り、このカード以外の俺のフィールド上の永続トラップカードは破壊されない!」

 「「何だと!?」」


 思わず万丈目と重なったけど…本気かよ。
 これじゃあ万丈目のカードは不発だ。


 『だけじゃないよ十代。この布陣は…』


 あぁ、分るぜユベル。
 このデッキは完全に俺と万丈目を相手にする事を前提に作られてる。
 此れが前に三沢の言ってた『俺達を倒す為のデッキ』…


 「そんなカードまで…!カードを1枚伏せてターンエンドだ。」


 攻撃できないんじゃ仕方ないよな。

 「俺のターン!」

 へへ、でも何でだろうな?
 状況は不利なはずなのに物凄くワクワクするぜ!


 『それだけ彼等が強いって事さ。けど君の強さは僕が一番良く知ってる。見せてやるんだ十代、君の強さを。』


 おう!
 このデュエル、勝ちは譲らないぜ!!



















   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 竜の嗅覚
 通常魔法
 相手フィールド上のモンスターが2体以上存在する場合、手札からドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。



 新札造成
 通常魔法
 互いのプレイヤーは手札を全てデッキに戻してシャッフルし、その後デッキからカードを5枚ドローする。



 攻撃誘導アーマー
 通常罠
 相手モンスターの攻撃宣言時、そのダメージ計算前に攻撃モンスター以外のモンスター1体を選択して発動する。
 攻撃モンスターは選択したモンスターと戦闘を行い、ダメージ計算を行う。



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