Side：裕奈
「バトル！煉獄龍 オーガ・ドラグーンでターボ・ウォリアーに攻撃、『インフェルニティ・カオス・バースト』！」
「トラップ発動『くず鉄のかかし』！この効果で攻撃を無効にする！」
此れで防げば次のターンで…！
「ふっふっふ…甘いで裕奈ちゃん！」
「ちょ、その笑い方すげー怖いんだけど…」
「オーガ・ドラグーンの効果発動！私の手札が０枚のとき、１ターンに１度相手の魔法、罠効果の発動を無効にし破壊できる。
そしてこの効果を使った場合オーガ・ドラグーンの攻撃力は５００ポイントアップや！」
煉獄龍 オーガ・ドラグーン：ATK３０００→３５００
マジで！？
「って…うわっ！！」
裕奈：LP９００→０
「今回は私の勝ちやな♪」
遊戯王×ﾘﾘｶﾙなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 ＧＸ３
『繋がった絆と友情』
「あ〜〜…負けた〜〜！！」
はやて滅茶苦茶強いじゃん……さっきのガキ大将もどきとのデュエルは単純に相性が悪かっただけだったのね。
てか、何で手札０からあんなに上級モンスターがぽんぽん出てくんの！？
しかも、最後の最後で攻撃力３０００のシンクロとかマジですげぇです…
「まぁ、其れが私の考えた『ハンドレスコンボ』やからな。
其れに、其れ言うたら裕奈ちゃんかてデッキのモンスターはレベルも攻撃力も低いのに展開力は半端ないやん。
『シンクロン』素材のシンクロモンスターもメッチャ強力やし。」
「まぁ、低レベル大量展開からのシンクロが、私の『シンクロン』の真骨頂だからね。」
自己紹介から、デュエルを通じてすっかり意気投合しました！
ん〜、同じ関西人でも亜子や木之香とは又違ったタイプだね、はやては。
「せやけど、今日はえぇ日やな〜。ちょぉ碌でも無い奴に絡まれたけど、裕奈ちゃんみたいな子と友達なれたんならお釣が来るわ♪」
「そりゃどうも。ま、はやてみたいな同性同年代のデュエル仲間が出来たってのは確かに嬉しいかにゃ♪」
「おっ？嬉しいこと言ってくれるやないの。ほんま、今日は出かけて正解やったなレイジングハート♪」
「It's so.」
えっ？今、はやてが首から下げてる紅い宝石喋らなかった！？
「はやて？」
「あ”…」
「It's miss take…」
あ、やっぱり喋った…
はやてって、若しかして魔法関係者？
――――――
Side：はやて
あっちゃ〜〜〜…やってもうた、痛恨のうっかりさんや。
裕奈ちゃん、人当たりが良いから油断してもうた。
「Sorry I had a miss…」
あ〜気にせんでえぇよ、私も迂闊やったから…って思いっきり喋ってるやん！
「はやて…？」
アカン…なんでこんなうっかりを…裕奈ちゃん怪しんで…
「若しかして今のって魔法！？」
「はい？」
…ちょい待ちや、何で其処で『魔法』に行きつくんや！？
『手品』とか『腹話術』の線はないんかい！……私が言うのもおかしいけど！
「魔法だよね絶対！てかはやても魔法使いだったんだ！！ん？いやいや別の魔法使いの従者の可能性も有るよね…」
あの〜…裕奈ちゃん？
「あ、その宝石って若しかしてはやてのアーティファクトだったりする！？」
な、なんか暴走しとる！？
「アーティファクトよのうて此れはデバイスや。てかいま『も』て…なんや裕奈ちゃんも魔法使いなんか？」
もう此処まできたら隠すことなんて出来るかい！
それに『も』言う事は裕奈ちゃんも魔法を知ってる人や言うことや。
『アーティファクト』言うんが何の事かちょい分からへんけど。
「いんや、私は魔法使いじゃなくて『魔法使いの従者』だよん♪魔法使いと仮契約してこういうカードが出るんだけど？」
仮契約…またまた知らん単語や。
其れにカードか…此れは成長した裕奈ちゃんやろか？なんや２丁拳銃構えて格好良ぇやん。
「仮契約とかカードとか何の事や？」
「ありゃ？魔法使いなのに知らない？おっかしーな、私の世界では魔法使いは知ってるはずだったんだけど…」
「聞いたこと無いで？」
ん？『私の』世界ではしってるはず『だった』？
なんろうこの奇妙な感じ……
！！！まさか裕奈ちゃん、私と同じなんか！？
「裕奈ちゃん…変な事聞くけどひょっとして前世の記憶有ったりせぇへん？」
――――――
Side：裕奈
「前世の記憶有ったりせぇへん？」
！？何故ばれた？
「どうして分かったのよ？」
「やっぱり有るんやね？うん、さっきの言い方や。『私の世界』いうんと『だった』って過去形やったのが引っかかってな。」
「それだけで！？」
いやいや、普通それだけじゃ分かんないと思うんだけど！？
……ん？アレ？まさかとは思うけど…
「はやてにもあるの前世の記憶？」
「鋭いなぁ裕奈ちゃん。うん、私も裕奈ちゃんと同じく前世の記憶がある。去年の誕生日に不意に思い出したんや。」
「不意に…私は物心ついたときからおぼろげにだけど…差が有るんだ？」
「みたいやね。」
傍から聞いてると何とも怪しげな会話だよね此れって。
でも、私もはやても変な感じだけはしないってことはお互いに『魔法』には関わってたんだ。
てか転生者２人とか普通ありえないことなのに、全く驚かないとか…今にして思うと異常だったんだよね麻帆良って…
『あっさりばれちゃった…２人とも意外とうっかりさん？』
「I think so.」
ちょ、エフェと宝石…えっと、
「『レイジングハート』や。」
「そう！レイハ！変に意気投合して失礼なこと言わない！」
「いや、略すなや…」
いや、だって…ねぇ？
まぁ、いっか。
でも如何したモンか？お互いに記憶持ち転生者だったみたいだけど…うん、話してみようかな。
きっとはやてなら大丈夫だと思うし。
「…ねぇ、聞いてくれるかなはやて？私の前世のこと…」
「話してくれる言うなら聞くけど、えぇの？」
「うん。誰も信じないと思って話さなかったけど、同じ『記憶持ち』のはやてならきっと信じてくれると思うから。」
「…会ったばかりなのに信用されとるなぁ…せやったら聞かせてもろて良ぇかな？」
「それじゃ、題して『裕奈ちゃんの前世』…はじまり〜ってね…
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で、逝く寸前にネギ君に残りの元気を譲渡して……それで次に気がついたらこの世界だった。」
はぁ…話したらスッキリしたなぁ。
やっぱこう言うのって『誰にでも』はなせることじゃないからね〜。
「…裕奈ちゃん…幾らなんでも若すぎや！１５歳でなんて早すぎるで！！」
「いや、まさか心臓に来るとは思わなかったし…石化だけなら何れ木之香が治してくれたと思うし。
其れにさ、私の命が魔法世界救済の礎の１個になったってんなら悪いことでもないっしょ？」
前世を振り返ったってどうしようもないしね。
――――――
Side：はやて
聞いてみるとなんちゅう前世や裕奈ちゃん…
幼い頃に母親亡くして、そんで１５歳で仲間守って死んでもうやなんて…
「悔いは…ないん？」
「無いって言ったら嘘になるけどさ、私は今こうして此処に居る。だったら此処で精一杯生きようかと思うだけ。
前世はあくまで前世だから、私はこの世界で元気第一に生きて行くだけってね♪」
「元気かぁ…」
「そう！元気が一番！元気は最強だよ？」
ふふ、裕奈ちゃんが言うと説得力あるなぁ♪
うん、せやな、
「裕奈ちゃん、私の前世の事聞いてもろてえぇかな？」
「ん？話してくれるなら。」
「てか寧ろ聞いてや？裕奈ちゃんからだけ聞いて、私が話さんのはフェアやないからな。」
「分かった。」
「そもそも私が魔法と出会たのは、…
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・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・
・・・・
そんで、このレイジングハートと一緒に動力炉破壊して…覚えてんのは其処までや。」
「はやて…」
うん、まぁそうやろな。
ゆりかご弐式の部分は聞いてあんまし気持ちのいいモンと違うからなぁ…
「って！裕奈ちゃん！？」
何で！？何で泣くん！？
そら、結構悲惨な結末や思わんことも無いけど…
「だって…私は、私１人だったけど…さよちゃんは元々幽霊だったから大丈夫だろうし…はやては友達まで亡くしてるじゃん！
只でさえ子供の頃から辛い目にあってたってのに、最後の最後でそれは酷すぎだよぉ…！」
「裕奈ちゃん…」
なんや、偉く優しい子なんやね…私や、会ったこと無いなのはちゃん達の為に泣いてくれるんや…
「せやけどな、私は後悔はしてないんや。教え子達が犯人確保してくれたし、ゆりかごも落せた。
それに若しかしたらこの世界に、私同様になのはちゃん達も転生しとるかも知れへんしね。」
やから泣かんといて？
折角の可愛い顔が台無しやで？
「転生してると良いね、はやての友達。」
「望み薄やけどな。けど転生しとらなくても、そん時はそん時や。裕奈ちゃんと友達なれたし♪」
「アレ？私って結構アレな存在だったりする？」
お、乗ってきたな？
うんうん、裕奈ちゃんは泣き顔より元気一杯の笑顔の方が似合うな♪
「アレてドレ？あ、若しかして裕奈ちゃんは私のこと其処まで友達おもてくれてないん？
え〜…ショックやなぁ？会ったばかりやけど、私は裕奈ちゃんの事『親友』おもてんのに〜？」
「んな訳ないでしょうに！！てかわざとらしいって！！同年代同性のデュエル仲間は嬉しいって言ったでしょ？
そ・れ・に、真のデュエル仲間＝親友って事だと思ってるんだけど如何よ？」
異論は無いな。
せやけど、話してみてスッキリしたと言うかなんと言うか…
ひょっとしたらさっきのうっかりは、裕奈ちゃんとより仲良くなる為の必然だったのかもしれへんな。
――――――
No Side
全くの偶然から、２人の少女は互いの過去――前世の事を知る事になった。
しかしそれは２人の仲を悪化させるものではない。
寧ろ、互いに知ったことで、裕奈とはやての仲は強くなったといえるだろう。
「はやて！」
「裕奈ちゃん！」
「「あらためてヨロシクね！」な！」
深まった絆。
本来であったら『この世界』に於いては存在せず、出会うことも無かったこの２人。
しかし、『本来在り得なかった２人』の邂逅が世界にどんな影響を与えるのかは…今は未だ分からなかった。
Ｔｏ Ｂｅ Ｃｏｎｔｉｎｕｅｄ…