第27話 決着とつぶやき
ユーリは手を重ね合わせ、土遁の印を組んで、しゃがみ込み両手を地面に着けた。
(土遁 土畳返し)
次の瞬間、ユーリとネジの間には土壁が地面からせり上がり、
身長のの3倍近くまでの高さになっていた。
〜ネジSide in〜
一体、何を考えているんだ?こんな壁を作った所で、
白眼の前に、奇襲は効かない。
それとも、時間を稼ぎたい大技があるということか?
「!!
(何かが地面の下から来る!)」
本体!?いや、影分身か?
ネジの足元の地面が爆ぜ、人影が現れた。
「だが、無駄だ」
地面が爆ぜるのとほぼ同時にバックステップで一歩下がり、
「柔拳!」
ちょうど人影の腹部の位置にチャクラを打ち込んだ。
人影は音を立てながら煙に変わった。
「やはり影分身か・・」
陽導のためか・・・ならば、壁の向こうで何かをしているはず
ネジは片手印を組み、チャクラを練り白眼の遠視と透視を発動させた。
見えた!!
ユーリの姿を捉えたと同時にユーリの姿が消えた。
「なっ!?ぐっ!?」
ネジは前方に吹っ飛び、土壁を突き抜け、壁にめり込んでいた。
〜ネジSide out〜
-土壁出現直後、別視点-
「とりあえず影分身」
ユーリが印を組むと、すぐそばにもう一人のユーリが現れた。
「もう一人のぼくは、土中映魚の術でネジに奇襲してきてくれ」
本体は影分身体に指示を出しながら、螺旋丸の作成に掛かった。
影分身体は、こくりとうなずき地面に潜っていった。
螺旋丸の完成と同時に、影分身がやられていた。
「ということは、こっちの確認をするはずだな。そろそろ飛ぶか」
ユーリが片手印を組み、消えた。
その次の瞬間には、ネジの背後に出現したと同時に、無防備な背中に螺旋丸をぶつけた。
そしてネジは吹っ飛び、壁にめり込み、地面に落ちた。
〜ゲンマSide in〜
こいつは驚いたな。
たしかに飛雷神は習得してくるとは思ったが、螺旋丸まで習得してるとはな。
まあ、まだ発動まで多少時間が掛かる様だが。
まともにくらった日向の小僧は・・・・。
生きてはいるようだが、動けない・・いや、気絶してるな。
「勝者、流戸ユーリ」
〜ゲンマSide out〜
ゲンマの勝利者宣言と同時に会場は歓声に包まれた。
その会場の歓声に紛れ、つぶやいていた者がいた。
〜???Side in〜
「どうやら、勝ったみたいだね。おめでとう」
「最後のあの術はすごい威力だね。まともに喰らえば、
僕でも危ないかな?」
「余裕があれば、彼もさらっていけるかな?」
まあ、僕にはこの後に大仕事が待ってるからね。
純粋に試合を楽しめるのは、ここまでだよ。
〜???Side out〜
後書き
久しぶりで書き方を忘れてます。
徐々に戻せるようにしたいです。
Sideを入れすぎたような気がするが、今回はこれでおいときます。
あと短い。ここも改善しなくては。