小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一六話


 その後、アースラ組、未来組、そして今回編成された対【不の者】部隊の三組における模擬戦が行われることになった。

 だがしかし!!?

葵「何故私がそのU-D役何だ!?」

は「いやだってU-Dさんがどんな子なんか知らんけどさ」

アイン「葵以上の強さを持つ者はそうおらんだろ」

ヴェ「例外はあの三柱ぐらいか?」

 痛い。すっごく痛いところ突かれた。

な「ねぇ。そんなに強いの?」

は(子)「せやな。私らが見た限り多分一対一で勝てる気がせん」

フェ「え!? で、でもあの人どうやって戦うの? デバイスも無いけど」

ヴェ「あ・・・・」

は「そやった」

 すると、ヴィヴィオとアインハルト・・・というか何故聖王モード? というか一気に大人になっちゃったね!?

ヴィヴィオ「エクスちゃんもルミルちゃんもいないの!?」

アインハルト「じゃあどうやって」

葵「あぁ、心配するな。こっちで行くから」

 そういって私は詠唱を開始する。

葵「絶望へ誘い、その先に無しか残らない。赤騎士!!」

未来組・討伐組「げっ!?」

 
SIDEなのは


 わたしは夢でも見てるのかな? 目の前のあれを見てわたしははやてちゃんたちにちょっと聞きたいことがあるの。

な「ねぇフェイトちゃん。はやてちゃん」

は「なんや? なのはちゃん?」

フェ「なに?」

な「わたしたち生きて帰れるかな?」

フェ「・・・・多分」

は「そやな。多分やな」

三人「「「だって・・・・」」」

 そう目の前にいるのはとてつもない殺気というか威圧感を出している血のように赤い騎士甲冑を身にまとった葵さん。

三人「「「勝てる気がしない(の・せいへん)!!?」」」

は「あ、あかん・・・・これ死んだかも・・・」

 向うの大人のはやてちゃんも言ってるし!?

ヴィヴィオ「よーし! 今日こそ勝つもん!!」

アインハルト「はい! よろしくお願いします!!」

トーマ「あれに勝てば、はやて司令に勝てる!!」

リリィ(あれに勝つつもりなのトーマ!?)

は「ちゅうかその前のことをよ〜く聞きたいんやけど? トーマ君? 私に勝ちたいというのはどういうことや!?」






 
 しばらくお待ち下さい。現在はやてVSトーマ&リリィペア! 







トーマ「すみません! もう二度と言いません!!」

リリィ(だから許してください!!)

 まぁ、何があったか想像にお任せします。ただ、あの戦いぶりを見たら暴走体にはやて一人で立ち向かっても十分勝てるような気がした。

葵「あぁ〜良いか?」

ク「あ、あぁ」

葵「一応ヴェル借りるぞ。勝負形式はということで二対多。勝敗の有無はヴェルの戦闘不能と私に傷をつければ終了。そちらの勝ちだ」

な「にゃ? そんなのでいいの?」

葵「付けれればの話だ」

は「はい! 作戦タイムプリーズ!」

葵「良いぞ」


SIDEout

SIDEはやて


ロッテ「何で作戦タイムなんて取るの?」

 な、なんやこっちのアリアさんとロッテさんは剣悪やな。

は(子)「ホンマや。こっちの方が数は上や。物量戦に持ち込めば勝てるで?」

は「アカンアカン。そんなんすれば葵君の思うつぼや。問いか自殺行為屋でそんなん。葵君に対して一対一で立ち向かうんは無謀や。勝てるんは統楽さんぐらいや」

ヴィ「そ、そんなに強いのか?!」

アイン「えぇ。ですからまず前衛組は出来るだけ時間稼ぎをお願いします」

シ「前衛というと私と、テスタロッサ、ザフィーラにアルフ、そして未来組か」

リイン「その間に中衛型、ヴィータちゃんとクロノさんが支援攻撃をおこなうですぅ!」

ク「分かった」

は「アリアさんとロッテさん、ユーノ君は私ら後衛組のチャージ終了後全力でバインドでおさせてな」

アリア「えらい2人に対して強力すぎやしないか?」

は「これでもまだ不安すぎるほどや。ええか。後衛組の攻撃が決まったからといって油断したらアカン。油断した人から必ずおとされる。覚えとき。今あそこにおるんは最初から最後まで全力で戦わな負ける人や」

 その言葉に葵君の強さを知らん人ら全員が生唾を飲んだ。未来組(リリィ以外)は云々と首を縦に振った。

葵「そろそろいいか?」

は「よし! 全員逝くで!!」

未来組(リリィ以外)「おう!」

その他「字違うよね(の)!?」

 間違っとらんよ。多分、後で知ることになるから。


SIDEout

SIDEリンディ


 あれから模擬戦が開始された。そばにはあの貞永さんがいた。

貞「ふぉっふぉっふぉ。はやてちゃんはえらくマニュアル通りの作戦を建てたのう」

エ「え? それってまずいんじゃ」

 エイミィの言うとおりね。マニュアル通りに作戦を遂行するということはそれだけ相手も作戦を立てやすいということね。

貞「そうじゃな。じゃが常識が通用しない相手に常識はかなり良い手じゃよ」

リンディ「え?」


SIDEout


葵「ほぉ。かなり良い手だな」

 私はシグナムやフェイト達を相手にしながら、クロノとヴィータの援護攻撃をかわす。だが、こちらに攻撃の隙を与えてくれない。

葵「そこ!」

ヴィ「させっかよ!!」

葵「っ!?」

 まずいなこれは。作戦の立案者ははやてか。さてどうするか。

ヴェ「〈葵様。現状はどうですか?〉」

葵「〈ん〜。まずいかな。さっきから戦況が動かない。そっちはどうだ?〉」

ヴェ「〈アインとザフィーラ、アルフの攻撃にクロノ提督・・・今は執務官でしたね。彼がちょっと・・・・!?〉」

葵「〈どうし・・・!?〉」

ユーノ「捕まえた!」

シャ「今です!」

は「ほんなら行くで!!」

な・は(子)「「はい!!」」

葵「おいおい。これはまずいって!?」

 そう思い急いでヴェルの元へ行き、

葵「ヴェル! 急いで「ブレイカァアアアアあああああ!!!」ウソだろ!?」

―――ズガァアアアアアアアン


SIDEリンディ


リンディ「す、すごい」

貞「・・・・」

 私はその戦闘風景を見て唖然とした。完璧に二人を抑え込んでいるはやてさんの指揮能力の高さ。もう完璧といっても過言ではない。

貞「・・・はぁ。あ奴らまだまだじゃな」

リンディ「え? あ。葵さんのことですか?」

貞「あほぅ。お前さんらのことじゃ」

リンディ「え? で、でも『契約執行終了。さて、参ろうか? 幸福の騎士ヴェル』なっ!?」

貞「勝って兜の緒を締めよ。油断大敵。ここの者はそれがなっておらんようじゃな」

 その映像に移ったのは黒い騎士甲冑を身にまとったヴェルさんの姿だった。そして、主人を護るようにザフィーラさんやアルフさんたちぐらいのサイズの黒い猛犬たちが周りを囲っていた。


SIDEout

SIDEクロノ


ク「な、なんなんだあの犬は?」

 なのは達の砲撃があたったことによって勝利を確信した。だが、予想は簡単に覆された。

は「あちゃ〜。やっぱりあれぐらいではだめやったか。全員散か・・・い!?」

な「ふぇええええええ!?」

は(子)「ちょっ!? これはアカンって!!」

 三人の声がした方を見ると、そこにはすでに先ほどいた犬が三人を捕え、戦闘不能に追い込んでいた。

ク「くっ! 〈奇襲班攻撃を!!〉」

 そういって未来組を投じるが、

ヴェ「それぐらい呼んでいた!」

(さぁ猛犬達よ! 狩りの時間だ!)

 すると、彼女の周りだけでなく、床からも無数の犬が出てきて、

ヴィヴィオ「え!? ちょ、これは!?」

アインハルト「こ、攻撃が・・・・」

トーマ「き、キリがない!?」

 奇襲班が・・・

フェ「クロノ! 体勢を立て直そう!」

ク「そ、そうだ。今残っているメンバーは?!」

 だが、その応答に誰も答えない・・・え? じゃあ。

ヴェ「そうだ。残っているのはお前たち二人だけだ」

(最後だから一応やるか)

 すると、ヴェルは手を前にやると黒い犬が三匹集まり、

ヴェ「我が意志に応え、我を護り、我の存在を脅かす者を喰らえ! 地獄の番犬ケルベロス!!」

―――ガァアアアアアアアアアアアアア!!!!

 すると、さっきまで大型犬サイズだった犬が行きなり化け物と化した。

フェ「あ、終わった・・・・」

ク「もう無理だ・・・・」

 その後、寸前のところで止められ試合終了となった。


SIDEout


 さて、想像通りにことは動いたな。

ヴェ「葵様? どうかしましたか」

葵「ヴェル。ディアーチェ達はどこだ?」

ヴェ「え? それはアースラ内・・・?! 反応がない!?」

葵「ヴェル。済まんがここは頼む。私はあの子たちを追いかける」

ヴェ「心当たりでも?」

葵「一か所だけ、魔力が膨大な場所がある。そこに向けて三つの反応がある」

ヴェ「分かりました。お気をつけて」

 でしばらく走っているとそこに、

葵「キリエか?」

キ「あら? 確か葵さんでしたっけ?」

???「彼が? はじめましてキリエの姉アミタです!」

 元気の良い姉だな。妹とは正反対か。

アミタ「葵さんはどうしてここへ?」

葵「なに。三バカを説教しにな」

キ「王様たちおいに行くつもりですか?」

葵「そうなるな。今さらだがなぜ君たちはここに?」

 彼女たちの話によると、彼女たちの惑星が人間たちの起こした戦争やらで環境が汚染され人が住める環境ではなくなった。そしてその惑星に住んでいた人々は星を出ていき新天地を目指していった。彼女たちを作った父と呼ばれる存在を除いて。彼女らの父はも一度この星に命の息吹を吹き込むため研究を重ねた。だが、人の環境には辛かったのだろう。彼の寿命は削りに削っていった。だが、ある方法を見つけた。それがU-Dを使うことだった。

葵「・・・・なるほどな。だが、私はその方法には賛成しかねるな」

キ「!? 他人事だから何よ!? 星が一つ救われるのよ!?」

葵「そのために命の灯を消すのか? 方法はある。両方助かる方法がな」

アミタ「無理ですよ。私たちだって頑張って探したんですよ!? それにお父さんだって・・・」

葵「それはあくまでも君たちの中だろ。こっちには平行世界の別の技術がある。それに神様だっている。まぁ時間がないからその辺の話は後だ」

 そういって私は自分で転移していった。


SIDEキリエ・アミタ


キ「・・・何も、知らないくせに!」

 キリエは明らかに怒っていた。多少の犠牲でもそれによって多くの者が助かる。それの何が悪いんだっと。

アミタ「・・・・」

キ「どうしたのお姉ちゃん?」

アミタ「え? あ、いえ。何と言うんでしょう。あの人が言うと不可能じゃないような気がして」

???「ふぉっふぉっふぉ。良くわかっとるようじゃな」

アミタ・キ「「!?」」

 そこにいたのは貞永さんだった。

貞「盗み聞きしとったから多少の話は分かったぞ。あいつはやると言ったらやる男じゃよ。安心せい。出雲からも連絡があってお前さんらの星は惑星再生計画にはいっとる。なんとかするよ」

 そう言うと貞永さんは再び笑い、粒子になって消えた。

アミタ「え? えぇ!? な、なにが、どうなっているんですか!?」

キ「あ、あの人たちって・・・いったい何者なの!?」


SIDEout

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