第一九話
あれからすぐに我々はアースラに戻った。だが問題は、
ユーリ「・・・・・・」
U-D改め新たにディア―チェがユーリという名を与え紫天の書の管理人格としておいたらしい。簡単に言うと夜天の書のアインみたいなものだと教えられた。
だが、それでもやはり問題があった。
クロノ「申し訳ないがUじゃなかった。ユーリには暴走の再発の恐れがあると分かった」
は(子)「それってまさか!?」
ユーノ「そのまさかだよ。言いずらいけどリインフォースの二の舞になる確率が高い」
そう。再暴走の恐れだ。
ディア「回避方法は無いのか!?」
シュ「・・・・残念ですが」
まぁ、こっちはこっちで、
は「なぁ、葵君、助けられへんの?(ひそひそ)」
葵「不可能ではない。だが、これは命に関することだ。一応後のことも考えて蓮鏡様と相談中だ(ひそひそ)」
ヴェ「何故蓮鏡殿と?(ひそひそ)」
葵「一応八神の約束でこっちのリインフォースを助けるから了承を得ていたんだが、そこにもう一人加えることになるといってみた(ひそひそ)」
アイン「結果は?(ひそひそ)」
葵「しばし待て。だそうだ(ひそひそ)」
すると、入口の方から、
貞「ふぉっふぉっふぉ。なんじゃいこの辛気臭い空気は? 重い! 重苦しいぞ!! 通夜でもこんなに重くないぞ!!!」
シ「?! き、貴様! いくら神でも空気は読まぬか?!」
貞「空気を読む? はっ! そんなもん読めるか!」
葵「ん?(この気配は・・・・あぁ。なるほど)」
シャ「いくらなんでもひどいです!」
な「いくら神様でもそれはあんまりなの!」
貞「えぇい! 黙らんか! こっちの話が出来んじゃろ!? 葵!」
葵「はいはい。で、結果は?」
貞「今回の件はすべてお前さんが責任をとるということで下りたわい。来月に控えとる出雲会議には顔を出すように。との統楽からの指示もあるぞ」
葵「あぁ・・・あれですか。まぁ考えておきます。さて、ユーリ、リインフォース。さっさと始めましょうか」
リインフォース「始める?」
ユーリ「なにをですか?」
葵「なにをって生きたいんだろ? ならバグの修正をするだけだ。後器の再構築をな」
全員「え!?」
リンディ「なにをバカな!? 局の技術でも不可能なんですよ!?」
葵「リンディ提督。私のことをお忘れか?」
ク「・・・・創造の神・・・そうか! 器を作りかえればなんとかなるのか!?」
貞「正解じゃ。葵の頼みで生命の神に許可をもらいにいっとったんじゃよ。というか何も言っておらんかったのかお前?」
葵「? ・・・あぁ。言っていませんでしたね」
みなさん呆然としていますね。我が妻たちはあきれてますし。
葵「さて、では始めます。今から展開される陣の上に立ってください。あぁどっちが入るかは別にいいんで」
そういってリインフォースとユーリが人に入ったのを確認し、
葵「我創造の神月之宮葵。創造の杖、神官服ここへ」
神官服に着替え杖を持つ。
葵「・・・・何時まで経ってもこれにはなれんな。では始めるぞ」
リインフォース「あぁ。頼む」
ユーリ「よろしくお願いします」
じゃあ、
―――We hope one(我願うはただ一つ)
それは心からの願い。
―――The body and this new life to those who(この者たちに新たな命と身体を)
彼女たちに罪はない。
―――To walk to the future(未来を歩くために)
なら、新しい未来を与えよう。
―――Live for tomorrow(明日を生きるために)
なら、明日を生きる力を与えよう。
―――Look walk. In the self-force.(なら歩いてみろ。己が力で)
新しい己の足で明日を、未来に向かって。
―――Today, from now, it's from the future of you at this time. Dare to live in it!(今日、今から、この時からそれはお前の未来だ。それで生きてみろ!)
その新しい自分の力で見せてくれ! お前たちの未来(光)を!
詠唱が終わると、二人を包むように優しい光が包み込む。
何秒ぐらいだろ? いや何分? どれぐらいか時間が彼女たちを包み、その光が晴れる。そこにいたのは二人だが姿、見た目は魔法をかける前後と何も変わらない。
だが、
リインフォース「・・・・・治ってる」
ユーリ「・・・うそ」
は「ほ、ホンマに治ったん?」
ディア「本当か!? 本当なのかユーリ!?」
リインフォース「はい主! これからもあなたのおそばにいられます!」
は「ふえ・・ひっぐ、よ、よかったよ〜〜〜!!! リインフォース!!!!」
ディア「ユーリ! ユーリ!! よかった!! 本当に良かった!!!」
二組が泣きながら抱き合っている間に著とシグナムあたりにでも伝えておくか、
葵「シグナムちょっといいか?」
シ「葵か。リインフォースの件は感謝する。我々ではどうしようもできなかった」
葵「それはいい。私とて平行世界とはいえ妻の死は見たくない。あと、すまんがユニゾン機能までは無理だった。その辺だけ伝えてくれないか」
シャ「ユニゾン機能だけなんですか?」
葵「あぁ。それ以外は問題ない」
そしてしばらくして、アースラの医務室で身体検査を終えた二人が戻ってきた。
葵「おわったぁ〜」
は「お疲れや。葵君」
葵「いやいや。これからまたもう一つ大仕事が残ってるんだ」
キリエ「大仕事?」
アミタ「今の二人の修復でもかなりですよ?! それより上ってなんですか!?」
葵「君たちの惑星再構築だ」
アミタ・キリエ「「?!」」
リンディ「星の再構築!?」
すると、今度は魔法陣が二つ浮かび上がりそこから、
蓮「葵〜ちゃっちゃとっとといくわよ〜」
統「『いくわよ〜』ではない! ここに来たのはどこにだれを布陣し、どのように再構築し直すかを話しに来たのだろうが!?」
貞「ファファファファファ!! 統楽よ!? 蓮鏡のモノマネきもかったz「黙らぬ過去の変態ジジィが!!」ゲフェラ!?」
あぁ、私よりフライパンで殴ったときより吹っ飛んだな。ありゃ。
キリエ「え? だ、だれ!?」
葵「あぁ、紹介しておきます。こちら、空間の神である珠洲之宮統楽様。で、こちらの方が生命の神である神楽之宮蓮鏡様」
リンディ「な、え?」
統「今回修正する惑星は惑星再生の件(くだん)で決まっておったことじゃった。いささか自殺願望がかないそうじゃったわい」
ク「星の自殺?」
星の自殺とは、星そのものが自殺をしようとしたことである。星の寿命は大体決まっており、その寿命に近づくにつれ星も終息の準備に入る。そして寿命をまっとうする。だが、この自殺は星の意志によってその星の死を加速させるのである。たとえば核戦争、環境汚染などそういった第三者を介入させて無理やり破壊させるのだ。だが、無理やり破壊させることによってブラックホールの発生や他の惑星への影響など様々な悪影響が出る。そのため神々はそれを食い止めるため再構築をし直しそれを抑え込む法とでも言うべきか。それを作ったのである。
キリエ「じゃあ私たちがいた惑星はその自殺をしようとして・・・・」
蓮「えぇ。だから再生させるの。でも勘違いしないでね。全部が全部これに当てはまるわけじゃないの。人が星を実際に殺そうとしていることもあるのよ」
違いは何かというと簡単に言うと仲が良かった国が一秒後に戦争を始めていたり、昨日まで夏だったのに翌日になると氷点下にまで冷えこんだりと誰がどう見ても『異常』というのが自殺。緩やかに、そしてだんだんと変化して言っているのが主に人の影響と考える。
統「さて、では決めるかの」
そういって私たちはそれぞれがどこに布陣し、どのような魔法、神技をかけるかを検討、話し合いし決定していった。
その後は、まぁアースラごとキリエ達の星に向かい魔法をかけ修復。大雑把に言うとリインフォースやユーリにかけた魔法の惑星規模版だ。
で、キリエとアミタはそのまま自分たちの惑星に帰還。私たちはいったん平行世界側の地球に戻りました。で、約束通り八神の手料理をいただきました。いやぁ〜腕前はギガうまでしたよ。本当に。
翌日に未来組は統楽様、蓮鏡様、貞永様が連れて帰ることが決定しました。
ですが新しい問題も発生しました。
葵「・・・・えっとユーリ? 手を離れてくれないと。あとレヴィ? 何で肩から降りないんだ? シュテルも服をつかまないでくれ。ディア―チェも足にしがみつくな。これだと戻れん」
ユーリ「(ふるふる)
レヴィ「僕はここが気にったもん! 離れるもんか!!」
シュ「レヴィと同意見です」
ディア「・・・・嫌だ」
どうしてこうなった?
は「ん〜。でもどうする?」
葵「さてはてどうしたもn「お父さん」はい?」
え? ユーリさん? なんとおっしゃいました?
シュ「そうですね。その手がありました」
ディア「さすがユーリだ! 我も問題ないぞ父上!」
レヴィ「葵がパパか〜。うん! 問題なし!!」
いやいやメッチャおおありだよね!?
統「別に問題ないだろ。さっさと連れ帰ってやれ」
葵「統楽様!?」
貞「くっ! 何で葵ばっか!!」
葵「・・・・・・」
蓮「あらあらまた孫が増えたわ」
葵「リンディ提督! なんとかs「無理です」え? 即答?!」
ク「大変言いずらいんだが君たちの世界のミゼット議長から『今回の報酬として孫娘四人贈呈OK?』と報告されてこちら側も『OK!!』といったらしくて・・・その」
葵「・・・交渉成立と」
勝手に決めるなよ?!
結果どうなったかって? 連れて帰りましたよ。エェ連れて帰りましたよ! で、神無月の性を与えて正式に養子にしました。
は「それやったら名前決めなね」
ユーリ「名前? お父さんが決めてくれるの?」
葵「・・・・このままでいいんじゃないのか?」
アイン「家族の証として与えてやれ」
ヴェ「それにこのままだとまずいような気がするからな」
そういうものか? まぁでも確かに。じゃあ。
葵「じゃあまずシュテルから」
シュ「はい」
シュテル。たしか、星光の殲滅者という意味だったな。ふむ。
葵「ならシュテルは【星那(せいな)】だ」
シュ(以後星)「はい! よろしくお願いしますお父様///」
? 顔が赤いがどうかしたか?
葵「じゃあ次にレヴィ」
レヴィ「カッコいい名前にしてね!」
女の子なのにかっこいい名前か。ん〜。レヴィは雷刃の襲撃者か。なら、
葵「なら雷(らい)華(か)だ。カッコいいだろ?」
レヴィ(以後雷)「おぉ! うん! 今日から僕は雷華!!」
さて次は、
ディア「父上よ! 期待しているぞ!」
ディアーチェ・・・闇統べる王・・・え? どれから選べばいいんだ。
ディア(わくわく)
考えろ、考えろ私。王・・・はなしだ。うん。発展が難しい。闇、闇、闇の反対は光、太陽、昼、朝・・・!
葵「ディアーチェは美(み)夜(や)。美しい夜と書いて美夜」
ディア(以後夜)「おぉ! ありがとう! 父上!!」
うん。喜んでもらえてよかった。
さて、最後は、
葵「ユーリだな。でもユーリの名付け親はディアじゃなくて美夜だしな。う〜ん。なら、そのまま感じにおいて夕璃でどうだ?」
ユーリ(以後夕)「ありがとう♪」
そういって夕璃は笑顔を見せてくれた。うん。子供はやっぱり笑顔が一番だ。
子供たちに名前をつけ終え、平行世界組ともさよならを言って私たちは元の世界に帰った。
さて、次はこのことを妻たちに説明しないと・・・。
一方三提督たちは・・・・
ラ「平和じゃのう・・・・」
レオ「まったくだ・・・・」
何も知らないラルゴとレオーネはリンディからもらった激甘緑茶(ミゼット印付き)をのんびりすすっていると
――バンッ!!!
ミ「ラルゴ! レオーネ!!」
ラ・レオ「「ぶふぁっ!?」」
ミ「うわ!? ちょっと汚いでしょ!?」
ラ「いきなりあけ敵といて何じゃ!?」
レオ「まったく。君らしくもない。そんなに急いで「一大事! というか私を褒めてほしいわ!」・・・だから何があった」
ミ「ふふっ! 孫四人ゲットしたわ!!!」
ラ・レオ「「・・・・はぁ?」」
ミ「しかもこの子たち!」
そういって出したのは美夜(シュテルのこと)たちが写った写真。
ラ「レオーネ」
レオ「分かっている。こんなことをしている場合じゃない!」
ミ「えぇ! では早速準備に入りましょう!」
三提督「全てはかわいい孫が快適に過ごせるために!!! そして我らの癒しのために!!!!」
と、5時間ほど近くのデパートを借り切って買い物したとか。いや、職権乱用・・・後孫煩悩・・・。これがかの有名な三提督の今の現状・・・。