小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第七話


SIDEノーヴェ


ノーヴェ「二人ともせっかくの休暇だろ? 別に付き合わなくてもよかったのに」

 いまオープンテラスのカフェに来ており、同じ席にはスバルとティアナがいた。なんでいるか覇おおよその見当がついている。

ティア「あの子のこのことも気になるし」

ス「うんうん」

 まぁ、それはありがたいんだけどよ、・・・・

ノーヴェ「問題は・・・・」

 そういって振り返るとそこには、

ノーヴェ「何でお前らがいるかってことなんだよ!!? 連絡したのチンク姉だけだぞ!!?」

 そう。この場にいたのはチンク姉を除くと、ディエチ、ウェンディだけでなく教会にいるはずのディードとオットーまでもいた。

ウェ「えぇ〜、別にいいじゃないっすか!」

ディエチ「そうそう。時代を超えて覇王と聖王、冥王が出会うんだよ。これほど歴史的瞬間に出会えるなんて最高じゃないか」

 ナカジマ家の連中はもう完璧に興味本心だな。

ディード「聖王陛下と冥皇陛下に何かあってはいけませんので」

オットー「護衛としては当然。葵兄様に任されている以上まっとうせねば」

 教会組は仕事として着て売るんだけど絶対目が違う。仕事としてきてねぇ。

チ「すまんなノーヴェ。姉も止めたのだが・・・・押されてしまった」

ノーヴェ「いや、チンク姉が悪いわけじゃ・・・」

 で、こいつらを見て、

ノーヴェ「見学自体は別にかまわねぇけど・・・・余計な茶々だけは入れるなよ? アインハルトもヴィヴィオもイクスもお前らと違って色々と繊細だからな」

四人「は―――――い!」

 ・・・・あやしい。あ! そうか。念には念で、

ノーヴェ「一応このことは葵兄に伝えてあるからもし破ったら――――わかるな?」

 すると、四人の顔色が一気に青ざめ、

四人「サーイエッサー!!!!」

 これで大丈夫だろ。うん。葵兄の力は偉大だ。

 その直後、

ヴィヴィオ「ノーヴェ! 皆!」

 ヴィヴィオ達が来たようだな。

雷「あれ? スバルママにティアナママまでいるよ?」

星「そうですね。今日は休日では?」

ティア「暇つぶしよ」

ノーヴェ「騒がしくて悪いな」

夜「構わんだろ」

コ「うん。別に気にしないよ」

 するとイクスが、

イクス「あの、紹介したいという子は?」

ノーヴェ「さっき連絡があったからもう直ぐ来ると思うぞ」

夕「何歳なんですかその子は?」

リオ「なんの流派なんですか?」

 オットーとディードが席を引いて行く間にこいつらはいろいろなことを聞いてきた。

ノーヴェ「歳はお前の学校の中等部だよ。流派は、その、旧ベルカ式の古流武術だな」

 すると、後ろにいたヴィヴィオが、「へー」と感心して聞いている。

ノーヴェ「あと、お前と同じオッドアイ、虹彩異色だよ」

 その言葉にヴィヴィオはかなり喜んでいた。で、一早く冷静さを持っていた翼が、

翼「それより座ったらどうだ? あ、私アップルティーを」

 ちゃっかり注文までしてるし。

 そして、待っていたやつが来た。

???「失礼します」


SIDEout

SIDEヴィヴィオ


???「失礼します。ノーヴェさん、皆さん」

 そこにいた女性は中等部の人なのに大人びて見えました。言葉使い、姿勢、その他いろいろと。

アインハルト「アインハルト・ストラトス参りました」

 アインハルトさんはノーヴェの前に行き、遅れたことを謝っていた。その姿勢もどこか大人びて見えた。

ノーヴェ「――で、アインハルト。こいつが」

 そういってこっちを見てきたので、

ヴィヴィオ「ミッド式のストライクアーツをやってます神無月ヴィヴィオです!」

アインハルト「(神無月・・・・ということは神無月さんの御息女)ベルカ古流武術アインハルトストラトスです」

 そういって握手をする。

アインハルト(小さな手、もろそうな身体・・・・・でも、この目は、この紅と翠の虹彩異色は・・・間違い無く彼女(聖王)の目)

 でも、アインハルトさんがどこか悲しそうな眼をしていた。

ヴィヴィオ「アインハルトさん?」

アインハルト「!? あ、失礼しました」

ヴィヴィオ「大丈夫ですか?」

アインハルト「え? あ、はい大丈夫です」

 その後、ノーヴェの案内で区民センターのスポーツコートを借りて試合をすることになった。

ヴィヴィオ「じゃあ、アインハルトさん! お願いします!」

アインハルト「・・・・はい」

 すると、アインハルトさんの足元からベルカの魔法陣が浮かび上がる。その魔力にどんな戦いが出来るかわくわくしてきた。

 そしてノーヴェから試合の説明が入り、

ノーヴェ「レディ・・・・ゴー!」

 合図が入ると同時にわたしはステップを踏み、

――トントンタンッ!

 低姿勢から一気に間合いを詰め攻撃する。

アインハルト「!」

――ゴゥン

 でも、振り上げたこぶしはアインハルトさんに遮られる。でも、構わず連続で攻撃をつないでいく。

ティア「ヴィ、ヴィヴィオって変身前でもあんなに強いんだ・・・」

ス「まぁ、練習してるからね」

リオ「それだけじゃなくて最近は御父さんからの直接指導もあるからね」

翼「・・・・・」

夜「星那、翼。お前ら感じておるか?」

星「えぇ。翼、お願いできますか?」

翼「分かっている。もうすでに父から許可はもらってアル。返信はしない条件付きだがな」

夜「さすがだな」

星「準備が良いですね」

雷「???」


SIDEout

SIDEアインハルト


 ヴィヴィオさんの拳から伝わるまっすぐな姿勢。

 受ける全てに技がまっすぐ。

 まっすぐな心。

 その瞳が全てをもながたってる。



―――だけど



――だから違う、だから私と違う。




 そして、私は彼女の腹部に一撃を与える。


アインハルト(私が戦うべき王ではない)

ヴィヴィオ(す、すごい!)

 そして、背を向け、

アインハルト「ありがとうございました」

ヴィヴィオ「え? あ、あの!? わ、わたしなにか失礼をしましたか!?」

アインハルト「いえ、何も」

 すると、弱そうな声で、

ヴィヴィオ「じゃ、じゃあ、その、わ、わたし・・・弱すぎましたか?」

アインハルト「いえ、趣味と遊びの範囲であれば「待てよ小娘」え?」

 その声に振り替えると、そこにいたのは黒い髪に赤い瞳をしたヴィヴィオさんの妹さん。確か翼さんでしたね。

アインハルト「なにか?」

翼「なに。ヴィヴィオの強さをお遊びと趣味の範囲? はっ。笑わせないでもらいたいですね。それを言うならあなたの強さもその範囲から抜けていない。にもかかわらずあなたは自分は違う強さを持っている。そう言いたいのですか?」

アインハルト「!? 私の強さはそんなものではない!!」

翼「では何のための強さですか? 必死に特訓をして、必死に練習して、必死に学ぼうとして、その強さを否定したあなたになンの強さがあるんですか?」

アインハルト「そ、それは・・・」

翼「いいです。私もあなたと一戦交えたいと思いますので」

 すると、翼さんが一歩前に出た。

ノーヴェ「ちょ!? 翼!?」

翼「大丈夫です。父の許可も貰ってます。それに大切な妹がけなされたんです。我慢できません」

 すると、横からヴィヴィオさんが、

ヴィヴィオ「いやいやいや!? 翼は四女だよね!? わたし三女! わたしの方がお姉さん!!」

全員「えぇええええええええ!?!?」

 そ、そうなんですか!? あの冷静な姿勢や態度からてっきり、

ヴィヴィオ「皆ひどいよ!? というかコロナトリオは知ってるはずだよね!?」

 え? じゃあリオさんとコロナさんが長女と次女? てっきり雷華さんの前かと・・・。

ヴィヴィオ「今アインハルトさん失礼なこと考えた!!?」

アインハルト「え? い、いえそんなことは・・・」

 すると、翼さんが、

翼「はいはい。そうですね。そうでしたね。ではヴィヴィヴォお・ね・え・ちゃ・んの仇打ちといきましょうかね」

ヴィヴィオ「なんか認めてないよね!!?」

翼「はい」

ヴィヴィオ「うがぁああああああ!!!」

翼「ていっ!」

 すると翼さんがヴィヴィオさんの頭にチョップを落とした。

ヴィヴィオ「わきゃっ!?」

翼「静かに見ていてください。作者のやる気が・・・・あぁ、無くなって次回に回ることになったじゃないですか」

ヴィヴィオ「えぇえ!? 何そのメタ発言!?」


SIDEout

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