小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第一五話

ジェ「ふむ。君の世界の魔法はすごいな。理論はおろか根本から本当に違う」

葵「人工魔法、お前たちの世界の魔法もあるがあれは私がもといた世界だと九歳のときには手放すな。あくまでも自己防衛手段のためで一〇歳になると魔法も普通に使えるようになる」

ジェ「九歳で!?」

葵「あぁ。ところでウーノ。トーレたちはどうした?」

ウ「ハイ葵様」

葵「ウーノ、その様付けはどうにかならないのか?」

ウ「こちらの方が呼びやすいので」

葵「・・・はぁ分かった。で、」

ウ「はい。ドゥーエ達と一緒に訓練施設に。葵様もいかがですか?」

葵「いや、今日はあっちに戻る。一応闇の書についても調べてもらって良いか?」

ウ「はい」

葵「済まないな」

ジェ「葵。本当に私が幸せになってもいいのか?」

葵「知るか。幸せってのは自分自身で決めるモノだ。だが、私から見たお前はすでに幸せをつかんでるんじゃないのか? お前の娘がその形じゃないのか」

 そういって私ははやての家に戻った。


SIDEジェイル


 彼は本当に変わっている。人ではない。いや、厳密には半分人で半分精霊。娘たちを人質に研究を強要し、さらに改造した人間、いや、狂乱者によって改造された人間。そして復讐を成し遂げるために戦争を繰り広げ勝利した。だが、その力故に世界から恐れられ殺された。

ジェ「彼も被害者なのか」

ウ「ドクター?」

ジェ「昔の話を聞く限り彼は本来ならば英雄になっていた。なぜなら彼を倒したのだ。世界を敵に回してでも仲間を守ろうとしたのだ。私も、彼を見習うべきなのか。それに私の幸せがどのようなものなのかも分かったよ」

ウ(ドクターのこんなに優しい笑顔は初めてみました。葵さんまは本当に全てをいい意味で変えてくださった)

 娘を守り通したい。娘たちとの幸せを守り通したい。彼を見ているとそう思っていしまう。


SIDE Out


―朝AM6:30 八神家

SIDEはやて


―ピピピピピ ガチャ

は「うーん・・・」

―パサッ

ヴィータの布団をかけ直して、

は「ん〜・・・」

起こさんようにリビングに向かった。

あれ? ソファーにだれか・・・ってシグナムにザフィーラ。 まったくこんなところで寝たら風邪ひくで? 毛布はどこやったっけ?


―数時間後

―トントントン♪

シ「ん、ん・・・」

は「ごめんな 起こした?」

シ「あ、いえ」

は「ちゃんとベットで寝やなあかんよ? 風邪ひいてまう」

シ「す、すみません」

は「シグナム、夕べもまた夜更かしさんか?」

シ「あ〜その、少しばかり」

は「ふふ、あ、シグナム はい ホットミルク。暖ったまるよ」

シ「ありがとう、ございます」

は「ザフィーラにもあるよ。ほらおいで」

―ガチャ

シャ「すみません! 寝坊しましたぁ!!」

は「おはよう、シャマル」

シャ「おはよう・・・あ〜もう! ごめんなさい、はやてちゃん」

あ「ええよ」

ヴィ「・・・オハヨー」

は「うわぁ・・・めっちゃ眠そうやな」

ヴィ「・・・眠い」

シャ「んもう、顔洗ってらっしゃい」

ヴィ「う〜ミルク飲んでから・・・」

シャ「はい」

シ「・・・暖かい、な」

は「そや。シグナム。悪いんやけど葵君起こしてくれへん。もう直ぐ朝食できるって」

シ「あ、はい」


SIDE Out

SIDEシグナム


―葵の部屋

シ「神無月朝だぞ?」

葵「ん、んぅ? あさ?」

 まだ完全に覚醒していないのだろう。目がまだ寝ぼけている。

シ「(な、なんだこの愛くるしい生き物は///)お、起きろ朝だ。主はやてが朝食を作ってくれている」

葵「ん〜、わかぁったぁ」

 布団から起きると同時に布団の方も滑り落ち、そこからは、

シ「・・・・なっ、こ、孤狐!?」

孤「んにゃ? あれ? しぐなむ?」

シ「なぜお前がここに!?」

孤「なぜって、葵はボクの契約主ですからね。あれ? もしかしてシグナムうらやましい?」

 こいつ、神の癖に小悪魔的な笑みを浮かべている。背中に羽と悪魔の尻尾が見えるぞ・・・。

シ「ば、バカなことを言うな///!!」

孤「顔真っ赤だよ。かわあぃい〜」

シ「孤狐!!!」

葵「しぐなむ、おはよぉ〜」

 いつの間にか着替え終えたようだが、まだ眠そうだ。昨日何があったんだ?

―ぽふっ

シ「#$%&‘()+*_?><」

孤「あぁ〜、葵、朝弱いんだよね」

 か、神無月!?

 なぜか私の方に向かって頭から倒れてきた。だが、私がいたので自動的に神無月が私にもたれかかるようになる形で受け止めた。

葵「す〜す〜」

 な、なんだ。寝ているだけか。だが、こうやって見るとただの子供のようだ。

―ゴゴゴゴゴゴゴッ

シ「・・・・あ、主はやて?」

 壊れたブリキのおもちゃのように首を後ろに回すと、

は「シグナム? なにしとん?」

シ「え、えっとですね・・・・」

 主はやてに事情を正坐をしながら説明し難を逃れた。あの後ろにいた鬼は正直もう見たくない・・・。

 神無月は脇ですやすやと眠っていた。




―アースラ駐屯地


―ピピッ

エイ「ん?  はいは〜い エイミィですけど」

マ「あ、エイミィ先輩 本局メンテナンススタッフのマリーです」

エイ「あ、何? どうしたの?」

マ「先輩から預かっているインテリジェントデバイス2機なんですけど・・・何だか変なんです」

エ「えっ?」

マ「部品交換と修理は終わったんですけど・・・エラーコードが消えなくて・・・」

エイ「エラー? 何系の?」

マ「ええ 必要な部品が足りないって・・・今データの一覧を」

―ピッ

エイ「あ、きたきた。え・・・足りない部品って・・・これ!?」

マ「ええ・・・これ何かの間違いですよね?」

『エラーコードE203必要な部品が不足しています。エラー解決のための部品 【CVK-792】を含むシステムを組み込んで下さい』

マ「2機ともこのメッセージのままコマンドを全然受け付けないんです。それで困っちゃって」
エイ(レイジングハート、バルデッシュ、本気なの!? CVK-792・・・【ベルカ式カートリッジシステム】・・・)

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