デート編 すずか
そして今日はすずかの番らしい。だが、その御出迎え方法はさすがお嬢様。
葵「・・・リムジンでお出迎えか」
八神家の前に停まっているのはすずかの家の車だ。
す「乗って葵君」
葵「あ、あぁ」
半ばあきれながら車に乗り。
葵「今日はどこへ行くんだ?」
す「うん。動物園に行く!」
葵「すずかは動物好きだな。そう言えばすずかともこうやって二人きりってのは初めてだな」
少し考えてみればそうだ。必ず三人以上ないし皆で行動していた。それだけ仲がいいのだろう。
す「う、うん///(今さらだけど恥ずかしくなってきた///)」
葵「ん? 顔が赤いが大丈夫か?」
私はすずかの熱を測るためおでことおでこをくっつけた。
す「ふにゃぁあああ///!?」
おぉ。すずかも猫化するのか。
そうこうしているうちに動物園に到着。
動物園に入ると、すずかが真っ先に向かったのは・・・
す「葵君、葵君! ライオンだよライオン! 可愛い!!」
葵「相変わらず猫好きだなすずかは」
そしてフェイト、アリシア、アリサ達同様周りからは冷たい視線が・・・。そして痛い。
SIDEすずか
葵「さて、次見て回るか」
す「えぇ〜」
葵「ネコ科はライオンだけじゃないだろ? ほら」
そういって葵君は私に手を差し伸べてくれた。
す「う、うん///」
葵君の手は取っても大きかった。
この手がいろんな人の命を救った。でも、過去ではこの手が多くの命を奪った。
でもそんなの関係ない。私は救われたんだ。彼は私が吸血鬼だと知っても一切態度を変えなかった。ううん。むしろ知っても知らなくても彼は多分関係ないといったはずだ。実際彼は私は私だと言ってくれた。
でも、もう少しは頼ってほしいな。確かに魔法も使えないけど葵君を支えたい。いっつも支えてばかりじゃなくて、少しでも葵君に喜んでもらったり笑ってもらいたい。
葵「どうかしたか?」
す「え!? う、ううん、なんでもない! それより行こ♪ 次はトラさんだよ!」
葵「え? ちょ、すずか!?」
そういって私は葵君の手を引っ張った。少しでも長くこの手とわたしの手をつなげていたかったから。
SIDE Out
あの後、すずかの何かのセンサーがキャッチしたのかすぐにトラの場所からここに来た。
す「かわいいよ♪ ふかふかだよ♪」
葵「うむ。この毛並みはなかなか・・・たまりませんね♪」
二人揃って現在今年生まれた赤ちゃんとの触れ合いコーナーに来ている。そして今に至る。いやぁ〜久しぶりの至福の時・・・。
その後記念撮影をした。
で、あの後も動物園内を回っているんだが、回る場所回る場所が全てネコ科の場所だ。
す「クロヒョウだって! 今までの子たちと違ってかっこいいよ!」
まるで子供のようにはしゃぐな。まぁ、まだ子供か・・・・。
その後、お土産売り場に行くとすずかが目を輝かせて何かを見ていた。
す「これ、かわいい!」
そういって見せてくるのはライオンの気ぐるみを来た女性のぬいぐるみ【セイ○ーライオン】と書かれている。・・・なぜ剣士の獅子?
葵「ふむ。なら記念に買ってやろう」
す「え!? わ、悪いよそんな!」
葵「甘えておけ。甘えられるのは今のうちだ。まぁ、出会ったら出会ったで甘やかしそうだがな私も」
そういって買ってきた剣士の獅子をすずかに渡す。
す「あ、ありがとう/// 大切にするね///」
葵「あぁ」
その笑顔でも買った甲斐があるってもんだ。
そして乗ってきた車に乗り、海鳴公園の前で下してもらった。
す「今日は楽しかったよ。付き合ってもらってありがとう♪」
葵「あぁ。こっちも楽しかった」
す「あ、あの葵君。ちょって来てくれるかな?」
車の窓なので少ししゃがみ、すずかの近くに顔を持っていくと、
す「今日は本当にありがとう」
―チュ
―シュゥゥゥ
で、契約成立。その後の説明は割愛!
聖夜の書には【夜空の騎士 月村すずか】
す「そう、なんだ・・・これで葵君とも・・・///」
葵「あ、あぁ」
す「それから後一つ」
葵「ん?」
す「私、月村すずかはあなたのことが大好きです。一人の女として。私負けないからね! じゃ、じゃあまた///」
そういって車は去っていった。
葵「・・・すずかってあんなに大胆な子だっけ?」
ル
エ
ま、マジか・・・・