小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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デート編 なのは


SIDEなのは

な「うぅ〜っ・・・いざ自分の番となると緊張するよ〜」

 今現在わたしは葵君をどこに誘うか必死で悩んでいます。というか本当にどこに行けばいいの〜〜〜!?

桃「なのは〜。ご飯よ〜・・・ってあら?」

な「お母さん〜助けて〜」

桃「あらあら」

 お母さんからその後のデートプランを聞いたらその後はお父さんとの惚気話になって・・・その、その後の展開とか・・・・///


SIDE Out


葵「なのはからのメールでは確か十時だったはずなのだが?」

 現在時刻は待ち合わせから約30分経っている。

葵「何かあったのか?」

 緊急任務。まぁありえなくはないが。事故。桃子さんや士朗さんから連絡があるはず。寝坊・・・一番だな。

な「お、おまたせなの〜〜〜!!」

 向こう側から必死に走ってくるなのはが現れた。

葵「別にかまわん。それより何かあったのか?」

な「え? あ、えっと、その、寝坊です・・・」

葵「それならよかったが、心配するから連絡を一つこれからくれ。後走ってきて疲れただろ。これでも飲め」

 そういって飲みかけだがペットボトルのお茶を渡した。

な「う、うん///(こ、これって間接キスだよね///!!)」

葵「それで今日はどこへ?」

な「ここ!」

 そういってチケットを取り出す。それは最近できたプールのチケットだ。何でも温水プールなどもあり年中開いているらしい。

葵「ほぉ〜。だが私は水着を持ってきていないぞ?」

な「その辺はぬかりないよ。そこ水着の貸し出しもしてるみたいだよ」

 水着の貸し出し・・・まぁ、いいか。それよりも。

葵「その荷物は出は水着か?」

な「うん♪(気合い入れて新しいの買っちゃった。これで葵君をイチコロなの///♪)」

 そして今まで通り腕を組んで、そのプールへ。

葵「へぇ。かなり種類があるな」

 見渡す限りでもかなり種類が豊富だ。それにしても・・・・

葵「男性は着替えは速く、女性は準備に時間がかかると言うが本当だな」

な「お、おまたせ・・・」

葵「あぁ、そん・・・な・・に・・・・」

な「ど、どうかな///?」

葵「・・・・」

 なのはが身につけている水着は白のビキニ。だが、何ともなのはらしくよく似会っている。

な「あ、葵君?」

葵「は! あ、いやなんでもない。う、うん、よくにあってる///」

 にあってると言うか、なのはらしいと言うか・・・こういうのには慣れていないな私は、やっぱり。


SIDEなのは


 あ、葵君のあんな顔初めてみたかも。でも、ちゃんと女性として見てもらえているっていうことだよね。

葵「それよりもなのは。お前運動は苦手じゃなかったか?」

な「うん。それでね・・葵君。泳ぎ教えてなの!」

葵「そう言うことならお安いご用さ」

 近くのプールに入り、その後は手を握ってもらい、泳ぎ方を教えてもらった。

 葵君の手はやっぱり大きい。この手に何度助けてもらったかな。何度も何度も助けてもらって、支えてもらって・・・。でもこのままだといけないと思う。

 わたしも葵君を助けたい。支えたい。護られるばかりは嫌だ。わたしも葵君を守りたい。

 それからしばらく練習して、プールから出て、少し休憩。

な「葵君。あの時はごめんね・・・」

葵「あの時?」

な「左目・・・」

 そう。葵君はあの事件の時わたしとヴィータちゃんを護るように体を盾にして守ってくれた。

 アンノウンの刃はそのまま葵君の左目を刺し、左目に傷をつけ、失明。さらに右半身麻痺という傷を負わせた。

 現に今も葵君は左目の傷を隠すため黒色の眼帯(鋼錬のマスタングが着用している物)をしている。

な「あの時、葵君の言うことをちゃんと聞いていたら葵君は左目も、体も・・・」

葵「気にするな。名誉の負傷だと思えばいい」

な「でも!」

葵「我が身体は大切な者を守るための盾。その大切な者にはお前も入ってる。まぁもうあんな無茶をしないでくれると助かる」

な「うっ・・・分かりました」

葵「それにお前はもう一度自分の足で歩き、もう一度空を飛んでいるだろ。それでもう十分謝罪は受け取っている。それにその程度でお前を嫌うわけないだろ」

 そういって葵君はわたしの頭を撫でてくれる。

な「うん。ありがとう///」

葵「さて、もうひと泳ぎして帰るとするか」

な「うん!」


SIDE Out


 その後、プールから出て帰る途中、

な「葵君。ありがとうね」

葵「? あぁ今日のことか? 別にかまわない。私も楽しかったし」

 するとなのはが立ち止り、

な「ううん。今までのこと」

葵「?」

な「わたしが魔法と出会っても多分どこかでくじけてたと思う。でも葵君が何度も助けてくれた。一緒にそばにいてくれたり、支えてくれたり、一杯いろいろなことをしてくれた」

葵「私は当然のことをしたまで何だが?」

 そう。私はただこの子には笑っていてほしかった。だから、支えもしたし、助けた。

な「それでもだよ。それにちゃんと怒ってくれた。甘やかすだけじゃなかった。だから、これはお礼だよ」

 すると、なのはが両手で私の両ほほを挟み、

―チュッ

 だが、それでは終わらなかった。

な「・・・ん・・レロッ・・ンチュ」

葵「・・・ん・・」

 十秒ぐらいだろうか。なのはが唇を離し、

な「葵君、わたし高町なのはあなたのことが大好きです///。絶対に振り向かせてみるからね///!」

 なのはそのまま笑顔でかえり道を走っていった。

葵「・・・なのはもなのか・・・」

(孤狐様は多分言わずと分かりますが。この流れだと・・・)

(うむ。他の女性陣もだろうな)

エ・ル((マスターはモテるな(ますね)))

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