小説『真剣で私に恋しなさい!S-不敗の歴史を歩む転生者-』
作者:ココアパウダーご飯()

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side冬馬

準「お?若、勉強してんのか」

と準が話しかけてくる

クラスメイト1「葵くん、勉強するには早すぎないかい?まだ試験は先だろう?」

クラスメイトの一人が不思議そうに聞いてきた

冬馬「ええ、ですが今回のテストには宗騎も参加しますからね。彼がいる以上今から勉強しても遅いくらいですよ」

私の言葉にクラスのほとんどが嘲笑する

クラスメイト2「いくらなんでもトーマくんを超えるほど頭がいいやつなんていないって」

とその言葉に頷く人が多い

けれど何人かは頷いていない

マルギッテ、心、英雄、あずみ、義経、弁慶、与一

九鬼の関係者はともかくあの二人が頷いていないのは意外ですね

英雄「トーマよ、ソーキはそれほどまでに優秀なのか?」

と真剣な顔で聞いてくる

冬馬「あれは………」

準「優秀って言うよりも………」

小雪「反則だよね〜」

と三人で仲良く答える

冬馬「何せ私達が小学校1年生の時、宿題をやっている横で大学生でも解けるかわからないような参考書を解いてましたからね」

2-S「はぁ!?」

と教室にいたクラスメイト全員が驚く

昔、まだ風間ファミリーのメンバーで集まっていた頃

何度か勉強会を開いた事がある

その中で異常だったのが宗騎だ

学年が上のモモ先輩だけでなく岳人や一子にも勉強をわかりやすく教えるのと並行して六法全書を読んでいたり、先程言った通り参考書を解いていたりした

私や大和、モロ、準に至ってはその様子に引いていた

クラスメイト3「な、なら何でS組に来なかったんだ?」

驚きながら質問してくるクラスメイト

冬馬「向こうの方が気楽だからでしょうね」

準「あっちのが気楽だからだろ?」

小雪「F組が気楽そうだからでしょ〜」

と三人同じ答えを言う

それよりも気になっていた事がある

冬馬「不死川さん、なぜ貴方は彼らと同じように頷いていなかったのですか?」

いつも2-Fの人達を山猿等と馬鹿にしているにも関わらず頷いていなかった

その様子が非常に気になった

心「伝説の陸奥を名乗っているならそれくらいの知能を持っていても不思議ではないからじゃ」

と言うが

クラスメイト4「陸奥ってそんな凄いのか?」

クラスメイト5「ただちょっと強いからって調子乗ってるだけでしょ?」

等と言う

流石にこれは腹がたってくる

心「陸奥を知らんからそう言える………」

と呟く

まるで陸奥の一族をよく知っているかのように

心「陸奥の強さは一級品、恐らく川神 百代にすら勝てるじゃろうな」

準「あのモモ先輩に?」

宗騎が強いのは知っている

けれどそこまで強いのだろうか?

心「ではこの高貴なる妾が教えてやろう」

と語りだした

心「圓明流が生まれたのは今から千年以上も前になる」

陸奥圓明流

それは素手で人を殺す為の武術

技のどれもが一撃必殺になりかねない威力を持つ

陸奥の子は人では無く鬼の子として生まれ育てられる

その不敗神話は数多の戦いをくぐりながら未だに続く

過去に戦った者は誰もが知っている程有名な者も多い

知られている限りでは最古は武蔵坊 弁慶と

織田信長と戦いその後共闘したとも聞く

雑賀孫市、その人物とも本気で死合い

陸奥の子孫は宮本 武蔵とも戦った

柳生十兵衛や坂本龍馬

沖田総司に土方歳三

それだけの武人達と戦いながらも敗北はせず勝利する

心「それが陸奥の一族じゃ」

クラス一同「………」

誰もが知っているような武人の名が幾つも出てきた

それらと戦いながら未だ不敗

それがどういう事なのかわからない者は居ない

心「ああ、義経の奇策はほとんどが陸奥が考えた物や陸奥が支えたものという噂もある」

義経「そ、そうなのか!」

と一際反応する義経

心「それだけではないぞ?」

宗騎「陸奥の一族には色々な血が入っている」

冬馬「!宗騎…いつから?」

宗騎「ついさっき。ちょっと小雪に用があったんだけど、面白い話ししてたからな」

と教室に入ってくる

弁慶「で?さっきの色々な血が入っているってどういう事?」

宗騎「それはな」

陸奥の家系図には細かな事が書かれているが初代の辺りが掠れて読めなくなっているので割愛

まずはこれだな

俺の先祖が源 義経

義経「ええ!?」

弁慶「どういう事?」

歴史では源 義経は自刃し死んだと言われているがそれは違う

正確には死んだのは陸奥 鬼一

武蔵坊 弁慶と戦った陸奥だ

鬼一は義経の身代わりに死に義経と妹の静御前を逃がした

その時既に生まれていた源 義経と静御前の息子が次代の陸奥になった

義経「なら義経はどっちなんだ?陸奥 鬼一なのか、源 義経なのか」

宗騎「義経でいいだろ、クローンだけどそれはお前の名前だ。しっかり名乗れ」

義経「う、うん」

で、だ話を戻すぞ

その後なんだが…これまた掠れて読めなかった

まぁ、かなり古いから仕方ないんだが

次にわかりやすいのはこれかな?

織田信長の腹違いの妹と陸奥が夫婦になり子を成した

冬馬「これは………」

準「また有名な人の血縁者を娶ったなぁ…」

それで双子が生まれ、片方が陸奥を継いだ

英雄「もう片方はどうなったのだ?」

………秘匿する

あんまり言えるようなことじゃないからな

次はだいぶ飛ぶが

真田幸村の九女と子を成した

与一「陸奥の一族は英雄に近しい者と結ばれる定めなのか…」

も一つ行くと

雑賀孫市の娘と結ばれたってのもだな

宗騎「ま、こんなとこだな」

英雄「ふむ、凄まじい家計だな。陸奥というのは」

宗騎「俺もそう思うよ」

小雪「ねえ」

小雪に話しかけられる

宗騎「ん?」

小雪「ぼくに用事って何?」

………



宗騎「じっちゃんが会いに来てくれって。寂しいって言ってた」

小雪「も〜しょうがないなぁ」

と言いながらも行ってくれるんだよな

小雪は優しいな


――――――――――

作者です

あれ?これ書かれて無いだろうって所もあるでしょうが

作者の独自解釈です

ご理解を

-20-
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